抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
流動床フライアッシュと高炉セメントの混合物に,石膏やリン酸3ナトリウムもしくは硫酸アルミニウムを添加したのち,水熱処理により固化体を試作し,そのXRD分析を行うとともに鉛やフッ素の溶出挙動を調べた.流動床フライアッシュとセメントのみの固化体あるいは流動床フライアッシュ-セメント-石膏の固化物は比較的高いフッ素溶出濃度を示したが,これはCa(OH)
2-CaF
2の共存時の溶解度積を用いて説明できた.また,鉛の溶解度は鉛水酸化錯体を想定した理論溶解度曲線におおむね一致し,溶出液pHに大きく依存して変化した.セメントにリン酸3ナトリウムあるいは硫酸アルミニウムを添加した固化体では,それぞれ加藤石およびリン酸アルミニウムあるいはエトリンジャイトの生成が認められ,フッ素および鉛溶出濃度が前述した流動床フライアッシュ-セメントあるいは流動床フライアッシュ-セメント-石膏固化物よりもさらに低下した.これは固化時に生成したエトリンジャイトなどの結晶内に鉛イオンやフッ素イオンが取り込まれ,これらの有害成分の溶出が抑制されるものと推定される.(著者抄録)