文献

J-GLOBAL ID：200902272730750406   整理番号：08A0693244

野菜トラップによるスクミリンゴガイの捕獲効率の向上

Improvement of the Catch Efficiency of the Apple Snail, Pomacea canaliculata (Lamarck) (Gastropoda: Ampullariidae) by the Trap Crop

著者 (2件)： 国本佳範 (奈良県農業総合セ) ,  西川学 (奈良県農業総合セ)
資料名： 農作業研究  (Japanese Journal of Farm Work Research)
巻： 43  号： 2  ページ： 75-82  発行年： 2008年06月25日 
JST資料番号： G0627B  ISSN： 0389-1763  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： スクミリンゴガイの水田に入っての拾い取りによる捕獲と,水田内に設置した野菜トラップによる捕獲および水田周囲に設置した野菜トラップによる捕獲について,作業時間,捕獲効率を比較した。貝が少なかった水田を除き,拾い取りによる捕獲の作業時間は,10a当たり2時間以上を要し,最も捕獲量の多かった水田では約536分を要した。しかし,1回の拾い取りでの捕獲効率は全捕獲の68.3%に止まり,稚苗移植水稲での要防除水準まで貝密度を減少させるには複数回の拾い取りが必要であった。これに対し,水田内に設置した野菜トラップでは4回のトラップでの捕獲を行うことで要防除水準以下の密度まで貝を減少させることができ,10a当たりの作業時間は約418分だった。水田周囲に設置した野菜トラップでは小規模な水田では13回のトラップによる捕獲で,要防除水準以下の密度にまで貝を減少させることができた。10a当たりに換算した作業時間は約116分で,この方法により短時間で簡単に貝を捕獲できることが示唆された。(著者抄録)

シソーラス用語： *野菜 ,  *スクミリンゴガイ ,  捕獲 ,  *トラップ【生物】 ,  水田 ,  作業時間 ,  有害動物 ,  効率化 ,  栽培的防除

分類 (1件)： 栽培的防除  (FC05020Q)

引用文献 (11件)：

• 宮原義男. 水田作物を加害するラプラタリンゴガイ (ジャンボタニシ) の発生. 植物防疫. 1986, 40, 31-35
• 宮崎県総合農業試験場. 九州地域におけるスクミリンゴガイの緊急防除対策調査研究. 九州地域総合助成成果概要. 1987, 5, 135-137
• 奈良県農業共済組合連合会. 平成18年度版奈良県農業共済組合連合会等要覧. 2007, 6-7
• 農林水産技術会議事務局. 水田生態系におけるスクミリンゴガイの総合的管理技術の開発. 2002, 37-43
• 小澤朗人. スクミリンゴガイによるイネ稚苗の食害と圃場水深との関係. 関東東山病害虫研究会年報. 1988, 35, 221-222

タイトルに関連する用語 (3件)： 野菜 ,  スクミリンゴガイ ,  捕獲効率