抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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マルテンサイトについて最近の知見を踏まえ,ラスマルテンサイト及び上部ベイナイトの特徴について述べた。鉄鋼のα’マルテンサイトの形態は変態温度の高い順にラス,バタフライ,レンズ,薄板状と複数存在する。これらの形態の特徴を示した。旧オーステナイト粒を最大の単位として大きい順にパケット,ブロック,サブプロック,ラスで構成されているラスマルテンサイトの模式図を示した。また,変態前オーステナイトとのラスマルテンサイトの結晶方位関係に言及した。上部ベイナイトの組織の名称(旧オーステナイト粒,パケット,ブロック,ベイネティツクフェライト)はラスマルテンサイトに対応しており,その結晶学もラスマルテンサイトと同じである。上部ベイナイトの特徴としては保持温度(変態温度)によって組織のサイズが変化することが挙げられる。両組織と機械的性質の関係では,微細炭化物析出強化,転位強化,固溶炭素や窒素による固溶強化,粒界強化等の強化機構との機械的性質との開連づけが進んでいがしかし,末だ不明な点が多い。