抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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制御棒引き抜き事象は,リターン運転しない状態で隔離するHCU(水圧制御ユニット)が増えると,コレットフィンガが外れた状態になり,挿入側からの圧力が加わらなくなり,引き抜き側からの圧力がピストンを押したため発生した。マニュアルで,HCU全数隔離する際に,あらかじめリターンバルブを開けリターン運転を行うか,系統流量をゼロにするよう定めた。添加反応度の大きかった北陸電力志賀1号機の臨界事象で,炉心で発生した事象は炉心や燃料の健全性に影響を及ぼすものでなかったことが確認された。「十分ありうる偶然」の重なりにより,実際に生じた事象より大きな影響を与えた可能性が存在したため,実事象において大きな影響がなかったと済ましてよいものではない。一連の制御棒引き抜け事象は,設計と運転管理のミスマッチで起きたため,安全上の課題と人間と組織因子に基づく提言をまとめた。