抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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オゾンは地球温暖化や有害紫外線の遮断と同様に,大気沈着物の酸性化に重要な働きをするが,地球の約70%を占める洋上における大気中オゾン特性は必ずしも十分に明らかではない。本報告では,海洋上表層大気中オゾン濃度の特性を明らかにするため,西部太平洋海域において,1993年から1998年の毎年8月と1998年の2月に日本とオーストラリア航路の海域において観測されたオゾン濃度データに基づいて解析を行った。海洋上表層大気中オゾン濃度には光化学反応の影響もなく大きな日変化は検出されなかった。オゾン濃渡は8月の観測では,北緯30度では12ppbv,赤道では19ppbvであった。そして南半球でも増加傾向を維持し南緯30度で27ppbvであった。2月の観測では,8月の結果とは逆の傾向を示し,北緯30度では47ppbv,赤道では22ppbvであった。そして南半球でも減少傾向を維持し南緯20度では11ppbvであった。オゾン濃度の2月と8月との間の差は低緯度より高緯度の方が大きくまた,季節変動は南半球よりの北半球の方が大きかった。オゾンの起源と経路について調査するため,5日間のエアーマス後進型流跡線解析を行い,最高通過高度とオゾン濃度に正の比例関係が認められた。(著者抄録)