抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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質的研究は,教育テクノロジーの設計,開発,評価等において,重要な役割を担うことができると考えられる。そこで,本稿では,まず,質的研究について,定義,その特徴(仮説検証を目的としない,実験的研究状況を設定しない,観察やインタビューを重視するなど),研究の手続き,量的研究との相違点,質的研究実施の際の注意点,質的研究の結論の一般化可能性と研究評価の観点,質的研究の評価の観点,等について説明した。さらに,教育テクノロジーの研究における質的研究の意義を,1)テクノロジープッシュによるシステム設計からリクワイアメントプルによるシステム設計へ,2)論文のための研究から実効性のあるシステム開発のための研究へ,3)「成果に焦点化した評価」から「経過に焦点化した評価へ,4)「目標にとらわれない評価」の必要性,5)教師・教職研究の必要性と可能性,等の観点から述べ,従来の量的・実証的研究がなし得なかったどのような問題解決や課題達成によって,この領域の研究が拡張できるかを論じた。