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J-GLOBAL ID：200902275788917067   整理番号：08A0445736

多変量解析法を用いた北海道函館平野における深部地下水の供給源の推定

Statistical approach to sources of deep groundwater in the Hakodate Plane, Hokkaido

著者 (4件)： 柴田智郎 (北海道地質研) ,  丸岡照幸 (筑波大 大学院生命環境科学研究科) ,  高橋徹哉 (北海道地質研) ,  松田准一 (大阪大 大学院理学研究科)
資料名： 地球化学
巻： 42  号： 1  ページ： 13-21  発行年： 2008年03月20日 
JST資料番号： G0754A  ISSN： 0386-4073  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 函館平野部において,深部地下水の化学組成および地下水に含まれる硝酸イオンの硫黄同位体比を測定した。多変量解析の1つである主成分分析法を用いて,得られた化学組成を解析し,深部地下水の供給機構を明らかにした。測定した地下水試料は少なくとも3つの端成分:海水,火山物質を含む深部地下水,希釈された浅部地下水,の混合していることがわかった。ほとんどの試料の硫黄同位体比(δ³⁴S)は+7.2から+24.7‰の範囲にあり,海水の値(+20.3‰)よりも高い値を示し,バクテリアによる硫酸塩還元の影響が推定される。これに対して,北西-南東方向の線に沿った2試料では海水よりも低いδ³⁴Sが得られ,火山物質に由来した硫黄の寄与が予測される。この線の延長上の海底には,33,000-45,000年前に噴火した銭亀沢クレータがあり,この火山からの物質が地下水の地化学と硫黄の同位体組成に影響を与えたことが指摘される。

シソーラス用語： 多変量解析 ,  北海道 ,  平野 ,  *地下水 ,  深部 ,  水源 ,  *硫黄同位体 ,  同位体存在比 ,  アニオン ,  *硝酸 ,  化学組成 ,  硫酸還元菌 ,  火山噴出物 ,  クレータ ,  海底火山
準シソーラス用語： 函館 ,  *水供給源 ,  *硝酸イオン ,  硫酸塩還元バクテリア

分類 (4件)： 同位体地質学  (DD01042T) ,  土木地質学・水文地質学一般  (DE09080K) ,  地下水学  (DC07040Y) ,  水圏・生物圏の地球化学  (DD01030A)

引用文献 (28件)：

• ASMUSSEN, G. Sulfate reduction in a lake and the groundwater of a former lignite mining are studied by stable sulfur and carbon isotopes. Water, Air, and Soil Pollution. 1998, 108, 271-284
• CARMODY, R. W. Methods for collection of dissolved sulfate and sulfide and analysis of their sulfur isotopic composition. U.S. Geological Survey Open-File Report. 1998
• 福富孝治. 湯の川温泉・谷地頭温泉の調査. 北海道温泉調査報告. 1962, IX, 1-17
• 鴈澤好博. 西南北海道渡島半島の第三系層序と古地理. 地質学論集. 1992, 37, 11-23
• 石川俊夫. 湯ノ川及び谷地頭温泉地質班調査報告. 北海道温泉調査報告. 1962, IX, 19-41

タイトルに関連する用語 (7件)： 多変量解析 ,  北海道 ,  函館 ,  平野 ,  深部地下水 ,  供給源 ,  推定