抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本稿では,APTESとアルギン酸を複合した壁膜を有するマイクロカプセルの新しい調製法と固定化酵素への利用可能性について紹介した。Algカプセルのアルギン酸壁膜とAPTESの複合反応を検討した結果,Algカプセル壁膜の経時的な収縮がみられた。また,アルギン酸壁膜に複合されたAPTESのアミノ基量も経時的に増加した。これらの結果より,APTESがアルギン酸壁膜に複含することが分かった。また,APカプセルにFDHを固定化した結果,固定化したFDHは活性を有することが確認された。FDHの固定化収率および活性収率はカプセル径に大きく影響を受けることがわかった。また,APカプセルの繰り返し利用の性能を評価した結果,APカプセルではFDHの漏出は見られなかった。このように本研究で検討したAPカプセルは簡便かつ容易に作成が可能であり,Algカプセルでは内包できなかった分子範囲への展開が可能である。最初に述べたように,カプセルの利用に際しては用途に応じた膜素材の選択が重要であり,本稿で紹介したAPカプセルは従来法と共に有望な選択肢の一つになると期待される。