抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
人工生命研究のうちディジタル生命に関する従来モデルでは計算機の機械語を模した命令の列によって計算手順を表現し,個体の概念を明確に定義している。本論文では,機能の利用/被利用の関係を直接表現でき,機能同士の関係を容易に観察できる木構造表現を用いたディジタル生命モデルを提案した。本モデルでは1つの木を持ち,各ノードは任意個の子ノードを持つことができ,子ノードから与えられた計算結果を入力として基本的な計算を行い,計算結果を親ノードに出力する。部分木はそれぞれ独立して同時に計算でき,自身の部分木を複製する計算が表現できるので自己複製を行い,変化していくことで進化を再現できる。また,ノードの識別子や木構造上の絶対的な位置によらずに,部分木同士の透過的な相互作用を可能にするためにテンプレートによるノードの特定を可能とし,任意の部分木をサブルーチンとして計算できる設計とした。本モデルを計算機上に実装して自己複製能力を持つ要素が存在する初期状態の木から進化の再現を試みたところ,i)自己複製能力の強化,ii)寄生,iii)ウイルス,iv)深い位置への自己複製を行う同じ部分木の内容を持つ集まり(種)が確認できた。