抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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「量を担った技術」と「基盤技術」という視点から建築家と町工場の連携とその可能性を考察している。前者は限界が明らかになっている信頼性の高い汎用化している技術を指し,後者は産業界のものづくり基盤技術のことであり,意味合いは前者とほぼ同じであるが,その信頼性が機械設備よりも技能の高度化に依存する傾向が高い技術のことである。今回は,建築家として「みかんぐみ」を,町工場として「日本化工機材」を,取り上げた。後者は紙で梱包資材を製造する企業であるが,その製品のうち角紙管に着目したのが前者である。最初紙角管で椅子を設計し,製品化に成功した。次に,紙角管でインテリア空間を構成する試みに発展し,建材として大規模に展開したのが愛知万博のトヨタグループ館の外壁紙パネルである。再生紙で作り,博覧会が終了すれば解体されリサイクルに回せる博覧会の趣旨にもうってつけの材料であった。金属製骨組の内側に取り付けて外壁を構成しようという建築家の提案に応じて,町工場が防水性や金属との接合等,様々な問題点を克服しながら実現に漕ぎ着けた経緯を紹介した。