抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1960年頃まで約25万haを数えた日本のもち米作付面積は,現在ではその5分の1の約5万haに過ぎない。その背景にはドライスチィクな食生活の変化がある。うるち米,もち米を問わず,日本人一人あたり米消費量が大きく減少した。欧米化の動きは菓子類にも及んでいる。小麦粉・乳製品・果実などを材料とした洋菓子の消費増大の反面で,もち米や飴を原料とした和菓子の減少が進んだ。もち米消費の減少において決定的なインパクトを与えたのは,「ハレの日」の日常化である。正月には餅をつき,雑煮にして食べ,鏡餅を割って汁粉にしていた。節句には飴子入りの餅をつくって食べた。行事や儀礼の時には赤飯・黒飯を炊いたり,おこわを作っていた。日本の伝統的な習慣は,欧米的習慣の浸透と食生活の変化によって,次第に希薄化してきている。もち米の市場拡大のために,家庭用消費の増大を図ることを展望した。