抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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数多く存在する城郭石垣の安全性の評価技術は確立されているとはいえないことから,石垣の安全性評価技術の現状の事例研究を行うとともに,安全性評価指標としての石材間の摩擦角を検討する現場試験を実施した。安全性評価技術事例研究では,統計的手法,土圧理論式による手法,FEM,個別要素法(DEM)や不連続変形法(DDA)などの数値解析法を紹介した。石材間の摩擦角の検討には,現場試験として実際の石材を石垣建築技法「野面積み」,「打込みはぎ」,「切込みはぎ」にしたがって加工して積み上げて一方の石に水平載荷する一種のせん断試験を行い石材間の摩擦角を測定した。またISRM指針による摩擦角推定式により同様の石材の摩擦角を計算したが,これに用いる節理の粗さ係数は非接触3次元デジタイザを用いて求め,節理面の圧縮強度はシュミットハンマ試験により求めた。摩擦角の測定値と推定値ともに,切込みはぎの場合には他の加工石材より小さい摩擦角となった。石材の間に間詰め石を施工することの影響を現場試験で調べたところ,間詰め石のある場合にはない場合にくらべて摩擦角が10~20%増大することがわかった。