抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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想定東海地震の前兆すべりが発生した際に,その発生を国土地理院が運用するGPS連続観測網(GEONET)で検出可能であるかを調べるために,前兆すべりの大きさと発生する場所,予想される地殻変動についての検討を行った。対象とする東海地域のGEONET観測点は179点とした。前兆すべりの候補点は気象庁が使用している東海地域のプレート境界モデルを使用した。前兆すべりに伴う地殻変動を検出しやすい前兆すべりの発生場所は,御前崎周辺,御前崎沿岸,駿河湾北部,駿河湾北部の内陸といった,いずれもプレート境界面が浅く内陸もしくは陸に近い場所である。GPSによって検出できる地殻変動の閾値を5mmと考えると,前兆すべりに伴う地殻変動を捉えられる可能性があるのは,前兆すべりの大きさが少なくともMw5.6以上の場合である。逆に前兆すべりの大きさがMw5.5以下であった場合,GEONETで前兆すべりに伴う地殻変動を捉えるのはかなり難しい。GEONETのリアルタイム化が進んでいる中で,前兆すべりの時間発展の検討も行っていくことが今後実行すべき課題である。(著者抄録)