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J-GLOBAL ID：200902289677203023   整理番号：09A0493700

自己集合性中空錯体内で進行する特異的化学反応

Specific Chemical Reactions within Self-assembled Hollow Complexes

著者 (2件)： 村瀬隆史 (東大 大学院工学系研究科) ,  藤田誠 (東大 大学院工学系研究科)
資料名： 有機合成化学協会誌  (Journal of Synthetic Organic Chemistry, Japan)
巻： 67  号： 5  ページ： 465-474  発行年： 2009年05月01日 
JST資料番号： F0383A  ISSN： 0037-9980  CODEN： YGKKAE  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 自己集合性中空錯体を活用した新規反応開発をについて,著者らの最近の研究成果を中心として解説した。ナノメータサイズの空洞を持つPd(II)連結化中空錯体は,バルク溶液や固体状態とは全く異なる新規な反応媒体を提供する。中空錯体内にカプセル化されたゲスト分子は,空洞内での前組織化により反応のエントロピーコストが劇的に減少させられるため,異常な反応性を示す。例えば,カプセル化基質の正確な前組織化の結果として,Diels-Alder反応,[2+2]光付加,ラジカル付加,および光酸化などの様々な有機変換反応で,反応速度加速,高位置-及び立体選択性,エナンチオ選択性,ペア選択性,および反応経路制御が観察された。不安定な反応性中間体もまた錯体内で安定化された。

シソーラス用語： *自己集合 ,  *パラジウム錯体 ,  空洞 ,  *包接化合物 ,  反応性 ,  Diels-Alder反応 ,  光付加 ,  付加反応 ,  光酸化 ,  光二量化 ,  不斉反応 ,  分子認識 ,  ラジカル付加

分類 (3件)： 分子化合物  (CE02000C) ,  白金族元素の錯体  (CE01100E) ,  有機化学反応一般  (CF02010Q)

引用文献 (50件)：

• 1) G. A. Petsko, D. Ringe, “Protein Structure and Function” New Science Press, London, 2004
• 2) (a) R. Breslow, S. D. Dong, Chem. Rev., 98, 1997 (1998)
• (b) K. Takahashi, Chem. Rev., 98, 2013 (1998)
• 3) (a) J.-M. Lehn, “Supramolecular Chemistry: Concepts and Perspectives” VCH, Weinheim, 1995
• (b) J. W. Steed, J. L. Atwood, “Supramolecular Chemistry” Wiley, Chichester, 2000

タイトルに関連する用語 (3件)： 自己集合 ,  錯体 ,  化学反応