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J-GLOBAL ID：200902290047493390   整理番号：08A0567282

気温変動が暖温帯域の樹木の葉フェノロジーに与える影響の予測

Estimating the Impact of Thermal Change on Broad-leaved Tree Leaf Phenology in the Warm Temperate Zone

著者 (1件)： 藤本征司 (静岡大 農)
資料名： 保全生態学研究  (Japanese Journal of Conservation Ecology)
巻： 13  号： 1  ページ： 75-87  発行年： 2008年05月30日 
JST資料番号： L4819A  ISSN： 1342-4327  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 地球温暖化が樹木フェノロジーに及ぼす影響を推定するために,暖温帯に位置する静岡大学上阿多古フィールドにおいて,広葉樹29種の葉フェノロジーの観察を7~10年間行い,開芽晩期到達日や平均落葉日の有効積算温量法による予測法について検討した。開芽晩期到達日については,有効積算温量法により直接推定するよりも,開芽初期到達日までを有効積算温量法を用いて推定したのち,それに展葉期間(推定値)を加算して推定する方が,その推定誤差が小さくなった。有効積算温量法を用いた平均落葉日の予測結果については,落葉樹15種中7種で,統計的に有意と判断された。以上の推定法を用いて,気温が一律1~4°C上昇した場合に,フェノロジーが受ける影響について試算した結果,気温が1°C上昇する毎に,開芽初期到達日が平均3.4日早まり,落葉樹の平均落葉日が平均6.2日遅れ,落葉樹の光合成期間が,平均10日長くなると推定された。(著者抄録)

シソーラス用語： 気温変化 ,  温帯 ,  *地球温暖化 ,  生物学 ,  *季節的変動 ,  積算温度 ,  *樹木 ,  落葉 ,  誤差 ,  予測モデル ,  多重回帰分析 ,  フェノロジー ,  *落葉樹 ,  推定誤差 ,  モデル

分類 (2件)： 森林植物学  (FF02020E) ,  環境問題  (SA01020V)

引用文献 (32件)：

• 青野靖之. 温度変換日数法によるソメイヨシノの開花に関する気象学的研究. 大阪府立大学紀要 (農学・生命科学). 1993, 45, 155-192
• CANNELL, MGR. Thermal time, chill days and prediction of budburst in Picea sitchensis. J Appl Ecol. 1983, 20, 951-963
• CHUINE, I. A unified model for the budburst of trees. J Theor Biol. 2000, 207, 337-347
• CHUINE, I. Plant development models. Phenology : An integrative environmental science. 2003, 219-235
• 藤本征司. 一斉開葉型の枝条形成パターンについて. 43回日本林学会中部支部論文集, 1995. 1995, 95-96

タイトルに関連する用語 (5件)： 気温変動 ,  樹木 ,  葉 ,  フェノロジー ,  予測