抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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宮崎県椎葉村大河内地区における植物の伝統的な利用法と方言を記載した。前報(内海ら2007)では高木について述べたが,本報では低木79種と7類(針葉樹1種,広葉樹78種と7類)について複数の年長者からの聞き取り調査結果をまとめた。木部の利用としては道具の柄木に用いられる樹種が5種存在し,道具ごとに求められる材質特性の違いに応じて樹種の選択がなされていた。樹皮の利用としては和紙原料になる樹種が5種,鳥もちの原料となる樹種が2種あり,和紙原料の採取や鳥もちの製造が現金を得る貴重な手段として地区の生活を支えていた。方言名は高木と比べて存在していない割合が高く,約1/4の樹種には認められなかった。理由としては過去には生活に利用されて方言名があったが時間の経過とともに名前が失われてしまった樹種と,そもそも利用する文化がなかったため名前を与えられなかった樹種があると考えられた。(著者抄録)