抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本ペイントは,高絶縁性機能を有する電着塗料を開発した。この塗膜性能の最適化を図るための最も重要な工程である電着塗装工程においては,物質収支が完全に解明できておらず,新たな視点で塗装過程を再検証することが必要であった。そこで塗料粒子の物質移動に着目し,析出のタイミングに与える影響を検証した。その検証例として,析出初期過程における誘導時間を予測したところ,塗装条件にかかわらず,実測とほぼ一致する結果が得られた。これらの結果より塗料粒子の物質移動は,析出のタイミングを決定する重要な因子であることが明らかになった。電着塗装工程シミュレーションの開発,塗料粒子の物質移動モデルの構築,理論(エマルションの電気泳動,エマルション粒子における物質移動と粘度依存性,エマルションの拡散係数,電着塗装における析出タイミングの予測)について説明した。そして理論と実際の系での析出開始時間との整合性を確かめるため,実験槽を用いて昇圧塗装実験,定電流塗装実験を試み,誘導時間の予測の検証を報告した。