抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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セルラシステムにおいては,音声通話,テレビ電話,電子メール,およびデータ通信サービスなど,様々なサービスを提供できるようなエリアを十分に確保するために,適切なエリア設計が重要となる。従来のセルラシステムでは,エリア設計を行うために受信信号強度(RSS:Received Signal Strength)や信号対干渉雑音比(SINR:Signal to Interference and Noise Ratio)などに代表される無線回線品質を測定し,それらが予め定められた閾値以上であるような場所をサービスエリアであると判定している。第3世代セルラシステムでは,適応変調およびARQ(Automatic Repeat reQuest)を用いて,無線回線品質に応じた最適な伝送レートでデータ通信を行う方式が用いられており,このような方式の通信システムにおいては,前述のエリア設計手法は適当では無く,スループットなどの通信サービス品質を考慮した上で,一定以上の通信品質が得られるようなエリア設計が必要となる。本報告では,セルラデータ通信サービスにおけるエリア品質評価を行うにあたって,ネットワークにトラフィック負荷を与えることなく,無線回線品質の測定結果のみから,通信品質を推定するアプローチを取り,無線回線品質である受信SINRの平均値および標準偏差を利用して,通信サービス品質であるスループットを推定する方法を提案する。提案方式では,セルラシステムに用いられる適応変調の,各伝送レートにおけるパケット誤り率(PER:Packet Error Rate),受信SINRに対する各伝送レートの選択基準,およびパケット誤りに対するARQの振る舞いを考慮し,受信SINRの平均値および標準偏差から,スループットを推定する。(著者抄録)