抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,関係を入力として与え,その関係との類似度に基づいてオブジェクト名を検索する手法についての提案を行う。一般的な検索エンジンを用いた場合,“京都と八ツ橋の関係と類似するような,ニュージーランドに対するもの”を検索することは,以下の2つの点で困難である。1つは,ユーザはニュージーランドに関してある程度の知識を必要とする点であり,もう1つは,京都と八ツ橋の関係を言語や数値などで表現する必要がある点である。これらの条件を必要とすることなく,入力としてA,B,Cが与えられた場合,AとBで成り立つ関係の集合Relationと,CとDで成り立つ関係の集合Relation′が類似するようなDの名称を検索する手法を本稿では扱う。我々は,この検索の実現方法の1つとして,共起する語の出現分布の差分に基づく手法を提案する。提案手法は2つのプロセスからなる。まず,Web検索エンジンの結果として得られるテキストから,2つの語A,Bを強く結び付けるような語を発見する。次に,得られた語集合と語Cを用いて検索を行うことにより,AとBの関係と類似する関係を持つ,Cに対する語Dを発見する。実験では,33の関係,854のテストセットを用いて,提案手法とベースライン手法,言語パターンを用いた手法との比較を行った。提案手法はベースライン手法,言語パターンよりも優れた精度を示し,上位20件に正解を含めることができたテストセットの割合は49.8%であった。(著者抄録)