抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,軽量化が要求される部材として,比重が小さい高分子材料が多く使用されるようになっている。しかしながら材料の機械的特性,とくに耐衝撃性がまだ十分ではなく,その改善が重要な課題となっている。本研究では,汎用的な高分子材料であるメタクリル(PMMA)樹脂を用いて,ぜい性破壊挙動に及ぼす粘性や動的効果を定量的に評価することを試みた。試験片に作用する荷重と変位より外力仕事Uex,破断直後の残留変位より非弾性エネルギEnを求めた。一方,弾性エネルギEeは,静的負荷では試験片の破断後の飛しょう高さより,衝撃負荷では試験片破断直後の振幅より決定した。破壊エネルギEfは,Uex,En,Eeより求め,エネルギ比Ee/Uex,En/Uex,Ef/Uexを評価した。さらに破面の面積Asを用いて,エネルギ解放率をGf=Ef/Asで求め,破断荷重Pcとの対応関係を検討した。そして以下の結果を得た。1)Ee/Uex,En/Uex,Ef/Uex値は,負荷方法により大きく異なった。2)En/Uex値は,静的負荷で約40%,衝撃負荷でほぼ零となった。3)Ee/Uexは,静的より衝撃負荷で大きな値を示した。4)Ef/Uex値は,静的負荷で約45%,衝撃負荷では約27%となった。5)Pcが大きくなるとGf値は増加した。6)Gfは静的より衝撃負荷で小さな値を示した。