抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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加速器駆動未臨界システム(ADS)は,未臨界状態で外部中性子源により運転されることから,一般的な臨界炉に比べて安全性が高いとされている。本検討では,ADSで起こりうる異常な事象を系統的に整理し,炉心損傷の可能性が考えられる事象について詳細な安全解析を実施することで,ADSが炉心損傷事故の可能性を包含していないかどうか検討した。レベル1PSAの結果に基づいて異常な事象を整理し,その結果を踏まえて安全解析を行った結果,対象とした全ての事象で炉心損傷は起こらず,再臨界事故も起こらない結果が得られた。またレベル1PSAの結果と併せ,次のことがわかった。1.ビーム窓破損事象は,PSAの炉心損傷に関わるシーケンスとして想定不要 2.現在の加速器,ターゲット領域の設計(ビーム出力の変化幅,ターゲット領域のサイズ等)が,原子炉の安全解析の点からは妥当である 基準外事象においては,クリープ破断による炉心損傷の可能性が考えられるものの,その発生頻度は極めて低く,対象としたADSは炉心損傷および損傷に伴う再臨界の可能性が非常に低いシステムであるといえる。(著者抄録)