抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年の計算機能力の増大並びに最適化技術の発展に伴い,各種システムに最適化技術を適用して,業務の合理化・効率化を図る動きが顕著になっている。しかし,実用システムへの最適化技術の適用に際しては,問題規模に起因する“演算時間の増大”と“計算の不安定化”が大きな課題となっている。このような背景から,連続変数に関する大規模な非線形最適化問題を高速・安定に解くための,一般二次計画問題(二次以下の目的関数及び二次以下の制約条件からなる最適化問題)の求解アルゴリズムの開発を行った。開発手法の特徴は,従来有力な最適化手法として知られている内点法と有効制約法を,それぞれの長所を生かすように融合した点にある。これによって求解処理の高速性と安定性が大きく向上した。具体的には,大規模な最適化問題の一つである電力システムの経済負荷配分問題を対象に,商用パッケージ(最も高速・高性能と評価したものを使用)との比較実験を行った結果,開発手法が商用パッケージに比べ約10倍の高速な求解性能を示すことが明らかになった。この開発によって,従来適用が困難であった分野へのより広い最適化技術の適用が可能となるとともに,すでに最適化技術を適用している既設システムについても,高速処理による更なる業務効率の向上が可能となった。(著者抄録)