抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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災害抵抗力は災害を予防する力である防災力と災害に遭遇したときその渦中で困難や難局に耐える力(耐災力)を合わせたものを呼ぶ。この災害抵抗力に災害からの回復力を加えた総合的な災害防衛力を災害弾力性と呼び,災害弾力性=防災力+耐災力+回復力と定義される。社会や個人が災害弾力性を保持するためには文化的風土,経済力,技術力,教育程度の高さなどに裏打ちされた基礎体力が必要である。重要なことは災害弾力性のある社会においても経済的,社会的資源は無限にあるわけはなく,災害に備えるにあたって,利用可能な資源を有効に投資しなければならない。想定被害規模に合わせてポートフォリオ的に投資配分を決定する必要がある。災害といえば,地震を想定しがちであるが,洪水やスペイン・インフルエンザの死者数と比較すれば,災害リスク管理のあり方を見直す必要がある。また,地球温暖化による気候変動,テロ等を考慮してターゲットは何かを決定し,災害防衛における受動的安全性の追求を行う必要がある。