文献

J-GLOBAL ID：200902298304610230   整理番号：08A0520993

生元素安定同位体比解析によるコシヒカリの産地判別の可能性

Tracing the Geographical Origin of Rice Applied by Stable Isotope Analysis

著者 (4件)： 鈴木彌生子 (首都大学東京 大学院理学研究科) ,  中下留美子 (首都大学東京 大学院理工学研究科) ,  赤松史一 (首都大学東京 大学院理工学研究科) ,  伊永隆史 (首都大学東京 大学院理工学研究科)
資料名： 日本食品科学工学会誌  (Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology)
巻： 55  号： 5  ページ： 250-252  発行年： 2008年05月15日 
JST資料番号： F0895A  ISSN： 1341-027X  CODEN： NSKKEF  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： コメの産地偽装問題が起きており,コメの産地を科学的根拠に基づいて判別する技術が必要とされている。本研究は,日本産,豪州産,米国産コシヒカリを用いて,炭素・窒素・酸素安定同位体比解析を行い,安定同位体比解析によるコメの産地判別の可能性を検証した。解析の結果,日本産のコメの安定同位体比は,平均値で,炭素では米国産よりも0.7‰,窒素では豪州産よりも3.8‰低く,酸素では豪州産と米国産よりもそれぞれ12.6‰,3.5‰低い値を示した。安定同位体比から,日本産のコメは,他国産のコメと識別できることが明らかになった。安定同位体比解析は,DNA判別や微量無機元素測定などの他の技術と相補的に利用すれば,強力な産地判別技術になる可能性がある。(著者抄録)

シソーラス用語： *コシヒカリ ,  日本 ,  オーストラリア連邦 ,  アメリカ合衆国 ,  同定 ,  食品分析 ,  *同位体分析 ,  安定同位体 ,  炭素13 ,  窒素15 ,  酸素18 ,  同位体存在比
準シソーラス用語： *産地同定

分類 (2件)： 有機物質中の元素の物理分析  (CC03032S) ,  穀類とその製品一般  (FJ04010T)

引用文献 (16件)：

• 大坪研一. 米のPCR品種判別におけるコシヒカリ用判別プライマーセットの開発. 日本農芸化学会誌. 2002, 76, 388-397
• SMITH, B. N. Influence of the diet on the distribution of carbon isotope fractionation. Plant Physiol. 1971, 47, 380-384
• MEINTS, V. W. A comparison of unenriched vs. ^<15>N enriched fertilizer as a tracer for N fertilizer uptake. Soil Sci. 1975, 119, 421-425
• KOHL, D. H. Variation of ^<15>N in corn and soil following applications of fertilizer nitrogen. Soil Sci Soc Am J. 1973, 37, 888-892
• SHEARER, G. Variation in the natural abundance of ^<15>N of wheat plants in relation to fertilizer nitrogen applications. Soil Sci Soc Am J. 1975, 39, 896-901

タイトルに関連する用語 (5件)： 安定同位体比 ,  解析 ,  コシヒカリ ,  産地判別 ,  可能性