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J-GLOBAL ID：200902298383986940   整理番号：08A0577859

窒素循環の変換:最近の傾向,疑問と潜在的解決法

Transformation of the Nitrogen Cycle: Recent Trends, Questions, and Potential Solutions

著者 (9件)： GALLOWAY James N. (Univ. Virginia, VA, USA) ,  TOWNSEND Alan R. (Univ. Colorado, CO, USA) ,  ERISMAN Jan Willem (Energy Res. Centre of the Netherlands, Petten, NLD) ,  BEKUNDA Mateete (Makerere Univ., Kampala, UGA) ,  CAI Zucong (Inst. Soil Sci., Chinese Acad. Sci., Nanjing, CHN) ,  FRENEY John R. (Commonwealth Scientific and Industrial Res. Organisation Plant Ind., A.C.T., AUS) ,  MARTINELLI Luiz A. (Universidade de Sao Paulo, SP, BRA) ,  SEITZINGER Sybil P. (Rutgers, The State Univ. New Jersey, NJ, USA) ,  SUTTON Mark A. (Centre for Ecology and Hydrology, Midlothian, GBR)
資料名： Science  (Science)
巻： 320  号： 5878  ページ： 889-892  発行年： 2008年05月16日 
JST資料番号： E0078A  ISSN： 0036-8075  CODEN： SCIEA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 人類は急速に地球規模の窒素循環を変換した。その背景は,化石燃料燃焼の増加,農業,工業における窒素需要の増加,及びその利用上の非効率性である。Nr(反応性窒素)のエネルギー,食料生産のための増加は,1860年の15TgN/yより1995年の156TgN/yに,2005年には187TgN/gへと更に増加した。しかし以上の数字にはかなりの誤差がある。特に化学工業でのナイロン,プラスチック等へのNr使用量が不明である。最近は貿易により,Nrの生産量の2倍が移動する。これに対して誰が排出に対して金を払うかの問題がある。又大気を経由したNrの輸送量は,1995年には100TgN/yであるが,2050年には200TgN/yと増加するだろう。又広い地域で平均沈着量は10kgN/ha・y以上で,この量は臨界負荷量を超える。又海洋へのNrの沈着量の増加により,海洋生物生産量が3%増加し,大気中のN₂Oは1.6TgN/y増加した。今後のNrの増加の問題点につき,5つの疑問点を提示した。(1)Nrの終局的な行方は良く分っていない。(2)Nr増加に伴う正味の気候変化は何か?例えばNrに伴う対流圏O₃の増加がCO₂吸収を減少する。(3)熱帯域がNr入力の増加にいかに反応するか?熱帯域は生物多様性の地域でもあり,その土地の応答は他の緯度域のそれと大きく異なっている。(4)Nrがいかにヒトの健康に影響するか?蛋白質の多くは合成肥料よりもたらされるが,他方では栄養不足が起きている。又飲料水中のNrの増加がガンなどの疾病をもたらす。(5)生物燃料に関連したN循環はどうなるか?Nrの加わった生物燃料はCO₂に対する効果を弱める恐れがある。以上のNrの増加に対して,化石燃料燃焼中のNO_xの制御,穀物のNr摂取率の増加,動物飼育法の改善,下水処理の改善等により,Nr発生量を28%低下出来る。

シソーラス用語： *化石燃料 ,  効率 ,  産業 ,  *窒素 ,  *窒素循環 ,  農業
準シソーラス用語： 工業 ,  *窒素需要 ,  非効率性

分類 (1件)： 対流圏・成層圏の地球化学  (DD01020P)

タイトルに関連する用語 (3件)： 窒素循環 ,  傾向 ,  解決法