抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Nd
2Fe
14Bの発見による磁石材料の特性の著しい向上により,Nd
15Fe
77B
8組成を中心とした永久磁石の発展は,頂点に達したという感がある。だが,このNd
15Fe
77B
8系永久磁石を上回る可能性のあるナノコンポジット磁石の概念が提案されている。このコンポジット化では,α-Fe相,または,Fe
3Bとのコンポジット化により磁石の飽和磁化を高め,α-Fe相内での磁化回転を制御するために,ナノ結晶組織としてハード磁性相Nd
2Fe
14Bとの間に強い磁気結合を持たせるようにして,磁石を設計する必要がある。だが,高磁化磁性相とハード磁性相との組合わせについて,いくつかの研究がなされてきたが,磁気特性があまり良くないのが現状である。その原因は,急冷凝固プロセスとアモルファス結晶化過程でのナノ結晶組織制御が十分に行われていないことにある。本稿では,ナノコンポジット磁石の急冷凝固と結晶化プロセスの合理的指針を得るために,Nd
3Fe
77.5B
18.5において,CrとCoを,夫々,5at%添加し,アモルファス相,Nd
2Fe
14B相,α-Fe相,Fe
3B相などの温度-時間-変態(TTT)線図を作成することで,磁気特性との関係を示し,そして,CoとCrの効果を検討した。この結果,CrとCoを,夫々,5at%添加することで,Fe
3B相とNd
2Fe
14B相の析出温度が下がり,新たに,3000Oeの領域が存在するようになり,2500Oeと2000Oeの領域は大きく広がることが明らかとされた。