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J-GLOBAL ID：200902299824475773   整理番号：09A0713284

スポーツと粉体技術 北京五輪バレーボールを支えたナノ中空粒子

著者 (1件)： 藤正督 (名古屋工大)
資料名： 粉体技術
巻： 1  号： 7  ページ： 23-31  発行年： 2009年07月01日 
JST資料番号： Y0903B  ISSN： 1883-3292  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 新型バレーボールにつながるには,産学の強固な信頼関係,大学のシーズとそれを活かす企業の目が必要であった。また,ナノ中空粒子の量産化,粒子分散,粒子乾燥などの粉体技術も欠かせなかった。開発したナノ中空粒子を含有する材料が,バレーボールのボール表面のコーティングに採用され,北京オリンピック・バレーボールの公式ボールで使用されることになったが,これはスポーツ科学の探究の結果ではなく,材料開発の成り行きの結果である。成り行きとは少し責任放棄的な表現であるが,地道な材料研究のなかで発見された偶然である。この偶然の中身は2つある。一つの偶然は,ある材料開発のなかで見出した口的外の性質であること。他方は,その性質がたまたま世界バレーボール連盟がもとめていた公式バレーボールの特性に合致していたことである。また,これらの根底には,共同開発パートナーの協力があり,偶然を呼び込む地盤ができていたことも重要な要因だったと思う。そこにはいわゆる産学連携による研究開発があった。確固とした信頼関係と,それぞれのパートでの役割分担がしっかりできていたことが大きな成果に結びついたと思う。本稿ではこれらの研究開発経緯と関連技術を紹介した。

シソーラス用語： スポーツ ,  *粉体工学 ,  中国北部 ,  *バレーボール ,  *ナノ粒子 ,  *中空体 ,  *球 ,  *被覆 ,  開発 ,  研究開発
準シソーラス用語： オリンピック ,  コーティング ,  ボール ,  材料開発 ,  粉体技術 ,  北京

分類 (2件)： 粉体工学  (XD03010M) ,  スポーツ用具  (ZB04000E)

引用文献 (15件)：

• Tani, T.:“Hollow Alumina Particles with the Nano-shell Structure”, R & D Review of Toyota CRDL, 34, 11-11(1999)
• Toda H., H. Kagajo, K. Hosoi, T. Kobayashi, Y. Ito, T. Higashihara and T. Gohda:“Evaluation of Mechanical Properties of Hollow Particle Reinforced Composites and Analyses Aimed at Their Improvement”, Zairyo, 50, 474-481(2001)
• Park, J., C. Oh, S. Shin, S. Moon and S. Oh:“Preparation of Hollow Silica Microspheres in W/O Emulsions with Polymers”, J. Colloid Interface Sci., 266, 107-114(2003)
• Walsh, D., B. Lebeau and S. Mann:“Morphosynthesis of Calcium Carbonate (Vaterite) Microsponges”, Adv. Mater., 11, 324-328(1999)
• Caruso, F. R. A. Caruso and H. Mohwald:“Nanoengineering of Inorganic and Hybrid Hollow Spheres by Colloidal Templating”, Science, 282, 1111-1114(1998)

タイトルに関連する用語 (5件)： スポーツ ,  粉体技術 ,  北京 ,  バレーボール ,  中空粒子