特許
J-GLOBAL ID:200903006770276512

ガスタービン高温部品のクリープ寿命推定方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 鵜沼 辰之
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願平8-279416
公開番号(公開出願番号):特開平10-123123
出願日: 1996年10月22日
公開日(公表日): 1998年05月15日
要約:
【要約】【課題】 析出強化型合金からなり使用温度を正確に把握できないガスタービン部品の寿命を評価する方法を提供する。【解決手段】 本方法は、高温での析出物の粗大化がクリープ損傷と同じ機構で律速されることを利用して、(a)実機使用の合金の未使用材を用い、各種温度、各種応力のクリープ試験で得た、破断時の析出物粒径と、中断時の析出物粒径、析出物面積率Fop、ひずみと、初期析出物粒径do等と、次の(b)で得た析出物粒径dの時間的変化の推定値を基に、クリープひずみεの時間的変化を示す式(7)の各定数C3、n1を算定し、【数16】(b)実機からレプリカ等で得た組織の析出物粒径、使用時間から析出物粒径dの成長速度を求め、クリープ損傷率φ=100×(d3-do3)/(dr3-do3)を推定し、(c)ひずみε又は損傷率φが使用限界に達する時間の短い方を寿命とする。
請求項(抜粋):
析出強化型合金からなるガスタービン高温部品の寿命推定方法であって、以下に示す(1)〜(8)のステップからなるガスタービン高温部品寿命推定方法。(1)実機に用いた析出強化型合金の未使用材からなる試験片を用いて、ガスタービンの使用温度範囲およびガスタービン高温部品の使用応力範囲から適宜選択した種々の温度および種々の応力(σ)でクリープ破断試験を行い、未使用材の析出物の初期平均粒径(do)と共に、破断した試験片中の析出物の平均粒径(dr)を測定し、これらdo、drおよびσから、(1)式により定数C1および定数n1を決定する。【数1】(2)実機に用いた析出強化型合金の未使用材からなる試験片を用いて、ガスタービンの使用温度範囲およびガスタービン高温部品の使用応力範囲から適宜選択した種々の温度および種々の応力(σ)でクリープ試験を行い、種々の時間で試験を中断し、各中断時の試験片のクリープひずみ(εi)及び該試験片中の析出物の平均粒径(di)および母相に対する析出物面積率(Fi)を測定し、di、εiおよびFiと初期平均粒径(do)から(2)式により各応力ごとに定数C2を決定する。【数2】(3)各応力(σ)ごとに、応力(σ)および定数C2から(3)式により定数C3および定数n2を決定する。【数3】(4)析出強化型合金からなり、ある運転時間(top)使用したガスタービン高温部品の析出物平均粒径(dop)および析出物面積率(Fop)を測定し、これらdopおよびtopから(4)式により使用条件における析出物粗大化速度(kop)を算出する。 kop=(dop3-do3)/top (4)(5)析出物粗大化速度(kop)から(5)式により、運転時間(t)と析出物平均粒径(d)の関係を推定する。【数4】(6) (5)式で求めた析出物平均粒径(d)、破断試験片の析出物平均粒径(dr)、析出物の初期平均粒径(do)から(6)式により、クリープ損傷率(φ)の時間的変化を求める。 φ=100×(d3-do3)/(dr3-do3) (6)(7)析出物面積率(Fop)および析出物平均粒径(d)から(7)式により、使用したガスタービン高温部品のクリープひずみ(ε)の時間的変化を推定する。【数5】(8)クリープひずみ(ε)およびクリープ損傷率(φ)の時間変化から、使用限界クリープひずみに達する時間および使用限界クリープ損傷率に達する時間を算出し、短い方の時間をガスタービン高温部品のクリープ寿命とする。
IPC (2件):
G01N 33/20 ,  G01M 13/00
FI (2件):
G01N 33/20 N ,  G01M 13/00

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