特許
J-GLOBAL ID:200903008433399486

9-(Z)-レチノイン酸の製法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 矢野 敏雄 (外2名)
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願平6-320677
公開番号(公開出願番号):特開平7-224077
出願日: 1994年12月22日
公開日(公表日): 1995年08月22日
要約:
【要約】 (修正有)【目的】 C15-トリフェニルホスホニウム塩製造の従来廃棄していた母液を利用して簡単に実施できる9-(Z)-レチノイン酸の製法。【構成】 母液から単離された一般式IのC15-トリアリールホスホニウム塩中で、9-(Z)-C15-トリアリールホスホニウム塩の含量を熱時のイソプロパノールでの処理、冷却及び晶出する全(E)-C15-トリアリールホスホニウム塩の分離により富化し、得たC15-トリアリールホスホニウム塩を一般式IIのβ-ホルミルクロトン酸アルキルエステルとウィッティッヒ反応させ、得た油状レチノイン酸エステル混合物をC3〜C9-アルカノール中で鹸化し、得た9-(Z)-レチノイン酸を場合によりメタノールの添加によって晶析させ、この場合全(E)-レチノイン酸及び他のレチノイン酸異性体はアルカノール性溶液中に残留させる。
請求項(抜粋):
9-(Z)-レチノイン酸を有機溶剤中の、一般式I:【化1】〔式中、R1〜R3はアリール基を表わし、Xはハロゲン原子又は基(HSO4)を表わす〕で示されるC15-トリアリールホスホニウム塩の工業的製造の母液から製造する方法において、A.母液から水での抽出及び水性相の蒸発濃縮によって単離されたC15-トリアリールホスホニウム塩中で、9-(Z)-C15-トリアリールホスホニウム塩の含量を、油状C15-トリアリールホスホニウム塩混合物を加熱下でできるだけ僅かな低級アルコール中に溶解し、かつ、冷却によって晶出する全(E)-C15-トリアリールホスホニウム塩を分離することによって富化し、B.得られた、9-(Z)-異性体が富化された、式IのC15-トリアリールホスホニウム塩をアルカリ金属-もしくはアルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属-もしくはアルカリ土類金属アミド、アルカリ金属炭酸塩又はアンモニアの存在下で、ウィッティッヒ反応に適当である溶剤中で、一般式II:【化2】〔式中、R4はC1〜C4-アルキル基を表わす〕で示されるβ-ホルミルクロトン酸アルキルエステルと反応させ、C.ウィッティッヒ反応にとって通常の後処理の際に得られた上記レチノイン酸エステル混合物をC3〜C9-アルカノール中で鹸化し、かつ得られた9-(Z)-レチノイン酸をアルカノール性溶液から、場合によってはメタノールの添加によって結晶として析出させ、この場合、形成された全(E)-レチノイン酸及び他の未知のレチノイン酸異性体は、該アルカノール性溶液中に残留することを特徴とする9-(Z)-レチノイン酸の製法。

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