特許
J-GLOBAL ID:200903009363160428

蛍光ポリマーの消費率を用いた冷却水装置の制御

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (3件): 岸本 達人 ,  山下 昭彦 ,  星野 哲郎
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願2007-510868
公開番号(公開出願番号):特表2007-535402
出願日: 2005年04月25日
公開日(公表日): 2007年12月06日
要約:
明細書及び特許請求の範囲には、蛍光ポリマーの消費率に基づいた冷却水装置の制御方法が記載されている。
請求項(抜粋):
冷却水装置の1ドラム式制御方法であって、次の工程を含むことを特徴とする1ドラム式制御方法: (1)冷却水装置の水中における蛍光ポリマーの消費率を決定する工程であって、ファウリング指数計算式、スケール指数計算式、又はタワースケール指数計算式を用いて、学習期間において、不連続の間隔で該消費率を算出し、次の工程を含む工程 a)冷却水装置を用意する工程; b)水処理薬品を用意する工程であって、 (i)該水処理薬品は、少なくとも1種の蛍光ポリマー、少なくとも1種の不活性蛍光トレーサー、及び任意でその他の水処理剤を含む水処理薬品であり、 (ii)該水処理薬品には、該蛍光ポリマーが、該水処理薬品のその他全ての成分に対して、公知の割合で存在し、 (iii)該水処理薬品には、該不活性蛍光トレーサーが、該水処理薬品のその他全ての成分に対して、公知の割合で存在し、 (iv)該蛍光ポリマー及び該不活性蛍光トレーサーのいずれもが、検知可能な蛍光信号を有し、該不活性蛍光トレーサー及び該蛍光ポリマーが有する蛍光信号のいずれもが、同じ冷却水装置の水の中で探知できるように、該蛍光ポリマーが、該不活性蛍光トレーサーの検知可能な蛍光信号とは異なる検知可能な蛍光信号を有する工程; c)該水処理薬品を該冷却水装置の水の中へ添加する工程であって、 (i)該水処理薬品は、不定期に水中に添加され、且つ (ii)該水処理薬品の各添加の間に、不連続の時間的間隔がある工程; d)1以上の蛍光光度計を用意する工程; e)該1以上の蛍光光度計を用いて、冷却水装置からの水の中における該不活性蛍光トレーサーの蛍光信号、及び該蛍光ポリマーの蛍光信号を測定する工程であって、工程g)における計算で使用される測定を、該冷却水装置の水中へ水処理薬品を新たに添加する各添加の間に生じる時間的間隔において行う工程; f)工程e)で測定された蛍光信号を用いて、該冷却水の水中に存在する蛍光ポリマーの濃度、及び不活性蛍光トレーサーの濃度を決定する工程、 g)下記ファウリング指数計算式、スケール指数計算式、及びタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて、学習期間内の間隔における蛍光ポリマーの消費率を算出するために、不連続の間隔において工程e)及び工程f)を繰り返し行う工程: (i)FIL=[A/(tlf-tl0)]×[ln{LIT(f)/LIT(0)}-ln{LTP(f)/LTP(0)}]; 式中、FILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したファウリング指数であり、 Aは定数=1であり、 tlf=間隔終了の時間、 tl0=間隔開始の時間、 LIT(0)=該間隔開始時の不活性蛍光トレーサーの濃度; LIT(f)=該間隔終了時の不活性蛍光トレーサーの濃度; LTP(0)=該間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度; LTP(f)=該間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度; (ii)SIL=[{B×LTP(0)}/間隔時間]×[LIT(t)/LIT(0)-LTP(t)/LTP(0)]; 式中、SILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したスケール指数であり、 Bは定数=1,000,000又は100,000であり; 間隔時間は、分単位で表される、測定が行われる不連続の時間的間隔の時間であり、 LTP(0)は該間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、 LIT(0)は該間隔開始時の蛍光トレーサーの濃度であり、 LTP(t)は該間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、及び LIT(t)は該間隔終了時の蛍光トレーサーの濃度である;又は (iii)TSIL=-C×SL(t)×60; 式中、TSILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したタワースケール指数であり、 Cは定数=1,000,000又は100,000であり、 SL(t)はln[LTP(t)/LTI(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、該傾きは学習期間内の時間的間隔毎に計算される; (2)第1工程で算出された全てのFIL又は全てのSIL又は全てのTSILを合計し、全学習期間においてFIL、SIL、又はTSILが計算された回数で除して、学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率を算出する工程であって、この計算によりFILa、SILa、又はTSILaが算出され、FILaは学習期間における平均ファウリング指数であり、SILaは学習期間における平均スケール指数であり、TSILaは学習期間における平均タワースケール指数である工程; (3)評価期間における蛍光ポリマーの消費率を算出する工程であって、計算に使用される測定は、該冷却水装置の水中へ水処理薬品を新たに添加する各添加の間に生じる時間的間隔において行われ、下記評価期間におけるファウリング指数計算式、評価期間におけるスケール指数計算式、及び評価期間におけるタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて計算する工程: (i)FIE=[A/(tef-te0)]×[ln{EIT(f)/EIT(0)}-ln{ETP(f)/ETP(0)}]; 式中、FIEは算出された評価期間におけるファウリング指数を意味し、 Aは定数=1であり、 tef=評価期間終了の時間、 te0=評価期間開始の時間、 EIT(0)=評価期間開始時の不活性蛍光トレーサーの濃度; EIT(f)=評価期間終了時の不活性蛍光トレーサーの濃度; ETP(0)=評価期間開始時の蛍光ポリマーの濃度; ETP(f)=評価期間終了時の蛍光ポリマーの濃度; (ii)SIE=[B×ETP(0)]/評価時間×[EIT(t)/EIT(0)-ETP(t)/ETP(0)]; 式中、SIEは評価期間におけるスケール指数であり、 Bは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され; 評価時間は分単位で表される評価の時間であり、 ETP(0)は評価時間開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、 EIT(0)は評価時間開始時の蛍光トレーサーの濃度であり、 ETP(t)は評価時間終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、及び EIT(t)は評価時間終了時の蛍光トレーサーの濃度である; (iii)TSIE=-C×SE(t)×60; 式中、TSIEは評価期間におけるタワースケール指数であり、 Cは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され; SE(t)はln[ETP(t)/EIT(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、該傾きは評価期間にわたって算出される;及び 4)評価期間における蛍光ポリマーの消費率と、前の工程である工程(2)で決定された該冷却水装置の水の中の該学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率とを、以下の方法で比較する工程; (i)FIE=FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;FIE>FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;FIE<FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい; (ii)SIE=SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;SIE>SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;SIE<SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい; (iii)TSIE=TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;TSIE>TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;TSIE<TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい; (iv)NVincentスケール指数又はNVincentタワースケール指数を以下のように計算する: NSI=D×[SIE-SIL]/SIL(SD)、 NTSI=D×[TSIE-TSIL]/TSIL(SD); 式中、NSIはNVincentスケール指数であり、NTSIはNVincentタワースケール指数であり、 Dは定数=10であり; TSIE、SIE、TSIL及びSILは、上述したとおりであり、 TSIL(SD)及びSIL(SD)は、それぞれ算出された学習期間におけるTSIL及びSILの値の標準偏差であり; NSI又はNTSI=0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;NSI又はNTSI>0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;NSI又はNTSI<0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい; そして任意で 5)該冷却水装置の運転パラメータを調節し、該冷却水装置の水の中の蛍光ポリマーの消費率を所望の蛍光ポリマーの消費率に保持する工程を含むことを特徴とする1ドラム式制御方法。
IPC (5件):
C02F 5/00 ,  G01N 21/64 ,  C02F 5/08 ,  C02F 5/14 ,  C02F 5/10
FI (9件):
C02F5/00 610G ,  G01N21/64 F ,  C02F5/08 B ,  C02F5/08 F ,  C02F5/14 A ,  C02F5/10 620D ,  C02F5/10 620C ,  C02F5/00 620B ,  C02F5/00 610D
Fターム (10件):
2G043AA01 ,  2G043BA14 ,  2G043CA03 ,  2G043DA01 ,  2G043EA01 ,  2G043FA03 ,  2G043GA25 ,  2G043GB28 ,  2G043JA02 ,  2G043NA01

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