特許
J-GLOBAL ID:200903013628340323

同位体的に選択的な衝突緩和を用いたレーザ同位体分離方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 須田 正義
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願2001-513508
公開番号(公開出願番号):特表2003-505242
出願日: 2000年05月12日
公開日(公表日): 2003年02月12日
要約:
【要約】 多価分子、特にトリフルオロメタンHCF3に対して、異なった周波数の2つの赤外レーザ光を気相中で照射することにより、前記多価分子から同位体を分離する方法である。第1レーザは、軽い原子の伸縮振動の低い倍音遷移を励起するのに適した周波数を有し、かつ所望の同位体、例えば13Cに濃縮された振動により前期励起された分子を作り出す。第2レーザは、赤外多光子励起により、振動により前期励起された分子の選択的解離を引き起こすための周波数とエネルギフルエンスを有する。分子の圧力と第1レーザパルスに対する第2レーザパルスの時間遅れとの積は、振動により励起された分子の解離が起こる前に、12Cのような非所望の同位体を含む振動により前期励起されたかなりの量の分子の衝突による振動不活性化を可能にする一方、13Cのような所望の同位体を含む前期励起された分子の重要な衝突による振動不活性化を全く有しない程に、十分に大きい。そのため解離生成物が所望の同位体に高度に濃縮される。
請求項(抜粋):
異なる同位体を含む多価分子に対して、所定の圧力で気相中、前記分子における軽い原子の伸縮振動の倍音遷移を単一光子により励起するためのパルス化した第1レーザを、振動により前期励起され所望の同位体に濃縮された分子を生成するために、及び、前期励起された分子と励起されない分子との間での衝突による振動のエネルギの不活性化を起こし得る程に十分長い時間遅れの後で、異なる周波数のパルス化した第2レーザを、化学反応を起こして所望の同位体に濃縮された分子を生成するために、赤外照射することにより、前記異なる同位体を含む多価分子から所望の同位体を分離し、原材料の残留物から分離し得る方法において、 前記第1レーザの照射は、単一光子の遷移を通じて所望の同位体を選択するのに最適な所定の周波数を有し、 前記第1レーザにより生成された多価分子の励起された振動準位は、衝突による同位体の選択性を高め得る程にエネルギ上十分に高く、 前記第2レーザの照射は、赤外多光子励起で振動により前期励起された分子の解離を選択的に引き起こし、 分子の圧力と第2レーザのパルス長及び/又は第1レーザパルスに対する第2レーザパルスの時間遅れとの積が、振動により励起された分子の解離が起こる前に非所望の同位体を含む振動により前期励起されたかなりの量の分子の衝突による振動不活性化を可能にする一方、所望の同位体を含む前期励起された分子の衝突による振動不活性化がかなり少なくなる程に、十分に大きく、 これにより、第1及び第2レーザの時間的な間で起こる衝突が、同位体分離プロセスにおける同位体の選択性を高め、解離生成物が所望の同位体に高度に濃縮されることを特徴とするレーザ同位体分離方法。

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