特許
J-GLOBAL ID:200903015007489369

多相流体を扱う二軸スクリューポンプの多相流流量計測 方法および計測装置

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 潮谷 奈津夫 (外1名)
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願平9-091793
公開番号(公開出願番号):特開平10-281844
出願日: 1997年04月10日
公開日(公表日): 1998年10月23日
要約:
【要約】【課題】 多相流体を扱う油、ガス田用ポンプや醗酵用ポンプ等として使用される二軸スクリューポンプの多相流流量計測方法およびその計測装置を提供する。【解決手段】 ポンプの幾何形状データ、運転条件を入力し、ボイド率を仮定して、バックフロー流量を求め、バックフロー流量を求める計算結果の内、温度に着目し、計算出口温度Td と実測出口温度Td が一致するようにボイド率を変更してゆく収束計算を行いボイド率を決定し、ポンプ入出口の気液各相体積流量、ボイド率、気液各相質量流量を算出する計測方法。および、前記方法を実施する計測装置。
請求項(抜粋):
次の工程からなる多相流体を扱う二軸スクリューポンプの多相流流量計測方法。1)ポンプの幾何形状であるスクリュー長さ、スクリューの幅、スクリューのピッチ、スクリューの直径、スクリューシャフトの径、シャフト間距離、スリーブの径、スクリュー巻数、およびシャフトの変位に伴う穴の偏心幅を演算器に入力すること。2)ポンプの運転条件であるスクリューの回転数、ポンプの入口圧力、入口温度および揚程を演算器に入力すること。3)ボイド率αを仮定すること。4)以下の演算によりバックフロー流量を求め、ポンプ入口、出口における気液体積流量を求めること。(9)式により有効断面積Sを求め、(10)式により理論流量Qthを計算する。 S=π(D2 -Di 2 )-S0 ...(9) ここで、 S0 =D2 /2*tan-1(4D2 /(D+Di )2 -1)1/2 -(D+Di )2 /8*(4D2 /(D+Di )2 -1)1/2 Qth=2*S*IL *N ...(10)ケーシング内壁とスクリュー外端との隙間からのバックフロー流量dQ1 を(12)式と(13)式により求める。 (pj+1 +pj )/ρ=(λc IC /cosη/4mc +1.5)VC 2 /2 ...(12) dQ1 =2*2*Ac *Vc ...(13)主軸側のスクリューと従軸側のスクリューとの側面の重なり部の隙間からのバックフロー流量dQ2 を(14)式と(15)式により求める。 pj /ρ=(λa Ia /cosη/4ma +1.5)Va 2 /2...(14) dQ2 =2*Aa *Va ...(15)スクリューの外端と回転軸ハブ面との隙間からのバックフロー流量dQ3 を(16)式と(17)式により求める。 (pj+1 +pj )/ρ=(λr Ire/cosη/4mr +1.0)Vr 2 /2 ...(16) ここで、Ire=3/8(2Sr DDi /(D+Di )0.5 , mr =Ar /2(Sr +Ir )dQ3 =2*2*Ar *((D+Di )(2πN)/3+Vr ) ...(17)(1) dpi.j を仮定して、ある値α+ i.j に対してdQi.j および総漏れ流量ボイド率α+ j を求める。また、その時のdpi.j をdpj OLD とする。(2) 総漏れ流量ボイド率α+ j から空間でのボイド率α* j OLD を算出する。(3) スクリュー軸方向の計算に当たっては前段での値が分かったものとして式(23)に空間でのボイド率α* j OLD を代入してα* j NEW を算出する。 QL =(1-α* j-1 )Qth-dQL.j =(1-α* j )Qth-dQL.j+1 ...(23)(4) (1)〜(3)で求めた値を下式に代入し、新たなdpj NEW をj=1〜Np-1 について順次求める。 dpj NEW =dpj OLD ((1-α* j NEW )/(1-α* j OLD ))2 ...(24)(5) dpj NEW とdpj OLD との一致を収束判定に用いて繰り返し計算を行う。以上の計算結果から、ポンプ入口、出口における各々の気液各相体積流量、ボイド率、気液各相質量流量、さらに圧力、温度を算出する。5)4)の計算結果の内、温度に着目し、特に、計算から求めた出口温度Td と実測値の出口温度Td が一致するようにボイド率を変更していく収束計算を行い、ボイド率を決定すること。6)5)で求めたボイド率を決定すると同時に、ポンプ入口、出口における各々の気液各相体積流量、ボイド率、気液各相質量流量を算出すること。ここに、式中の記号および添字の意味は以下の通りである。記号:ρ :密度α :ボイド率または容積比率β :水分率χ :気体の質量流量比m :質量流量Q :体積流量S :スクリュー有効断面積D :スクリュー直径Di :スクリュー内径DC :スリーブ径IL :スクリューリードN :スクリュー回転数Np :スクリュー閉じ込み数pj :空間j内の圧力dpj :j位置におけるj+1位置の差圧dpi.j :Gapiにおけるスクリュー溝j位置のj+1位置との差圧dQ1 :Gap1の逆流体積流量dQ2 :Gap2の逆流体積流量dQ3 :Gap3の逆流体積流量dQi.j :Gapiにおけるスクリュー溝j位置の逆流体積流量λ :Gapの摩擦係数I :Gapの深さη :スクリューの歯面とスクリューとの並行な面のなす角mC :Gapの水力学的相当直径CVL:液体の定容比熱CVGS :気体の定容比熱(ポンプ入口)ρGS:気体の密度(ポンプ入口)T :温度n :ポリトロープ指数K :係数(ρL CVLGSCVGS )dQG.I.J :スクリュー溝j番目でGapiにおける気体の逆流流量dQL.j :スクリュー溝j番目での総逆流体積流量αj :スクリュー溝j番目での揚送流量に対するボイド率α+ j :スクリュー溝j番目での総漏れ流量のボイド率α+ i.j :Gapiにおけるスクリュー溝j位置での漏れ流量のボイド率α* j :スクリュー溝j番目での空間でのボイド率dpj NEW :スクリュー溝j番目の差圧(繰り返し計算:計算結果)dpj OLD :スクリュー溝j番目の差圧(繰り返し計算:計算前)α* j NEW :スクリュー溝j番目のボイド率(繰り返し計算:計算結果)α* j OLD :スクリュー溝j番目のボイド率(繰り返し計算:計算前)添字M :多相流体G :気体または気相L :液体または液相W :水相O :油相th:理論計算で算出された値j :入口から数えたスクリュー溝番号c :Gap1の形状係数a :Gap2の形状係数r :Gap3の形状係数d :ポンプ出口s :ポンプ入口
IPC (3件):
G01F 1/74 ,  F04C 2/16 ,  G01F 1/00
FI (3件):
G01F 1/74 ,  F04C 2/16 A ,  G01F 1/00

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