特許
J-GLOBAL ID:200903018166717932

多層膜試料の膜厚測定方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 吉田 茂明 (外2名)
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願平5-227962
公開番号(公開出願番号):特開平7-055435
出願日: 1993年08月20日
公開日(公表日): 1995年03月03日
要約:
【要約】【目的】 SOI基板上に1あるいは2の透光膜が形成された多層膜試料において、試料を構成する各層の膜厚測定を、計算ステップを増大させることなく、しかも余分な入力操作を行うことなく、求めることのできる膜厚測定方法を提供する。【構成】 第2波長域の実測分光反射率をフーリエ変換を行うことにより、パワースペクトルを求めた後、そのパワースペクトルからシリコン膜の干渉によるピークを同定し、シリコン膜の膜厚の概算値d2 ́を求める。また、フーリエ変換スペクトルに対し、ローパスフィルタリングを行った後、逆フーリエ変換して分光反射率を求めた後、その分光反射率からシリコン層上に膜厚d3 の透光膜のみが形成された場合に得られる理論分光反射率を引くことにより分光反射率を求め、さらにシリコン酸化膜の膜厚の概算値d1 ́を求める。このため、膜厚測定に先立って、膜厚範囲を入力してやる必要がなく、しかも全体の計算ステップが少なくなり、計算時間が大幅に短縮される。
請求項(抜粋):
基体と、透光絶縁膜と、単結晶あるいは多結晶シリコンからなるシリコン膜とで構成されたSOI基板上に、透光膜が形成された多層膜試料の前記透光絶縁膜,前記シリコン膜および前記透光膜の膜厚d1 ,d2 ,d3 をそれぞれ求める多層膜試料の膜厚測定方法であって、前記多層膜試料に、紫外波長域たる第1波長域および紫外より長波長側の第2波長域の光を照射して、分光反射率を実測する第1の工程と、前記実測分光反射率のうち前記第1波長域の分光反射率から、前記透光膜の膜厚d3 を求める第2の工程と、前記実測分光反射率のうち前記第2波長域の分光反射率から、等波数間隔で各波数に対する反射率をそれぞれ演算し、周波数変換を行うことにより、周波数変換スペクトルを求める第3の工程と、前記周波数変換スペクトルの絶対値であるパワースペクトルから前記シリコン膜の干渉によるピークを同定し、そのピーク位置と、その波数空間でのシリコンの平均屈折率とに基づき前記シリコン膜の膜厚の概算値d2 ́を求める第4の工程と、前記周波数変換スペクトルのうち一定の実効光路長以上の周期成分をすべて取り除くローパスフィルタリングを行い、さらに等波長間隔で各波長に対する反射率を演算して分光反射率を求めた後、その分光反射率からシリコン層上に前記膜厚d3 の前記透光膜のみが形成されたと仮定したときの理論分光反射率を減算することにより求まった前記第2波長域での分光反射率に基づき、前記透光絶縁膜の膜厚の概算値d1 ́を求める第5の工程と、前記透光絶縁膜および前記シリコン膜の膜厚d1 ,d2 を、それぞれ前記概算値d1 ́,d2 ́を中心値として一定の割合で変化させながら、膜厚d1 ,d2,d3 と仮定したしたときの理論分光反射率と前記実測分光反射率との偏差量を演算し、その偏差量が最小となる膜厚の組み合わせ(d1 ,d2 )を求める第6の工程と、前記第6の工程で求めた膜厚の組み合わせ(d1 ,d2 )に対し、非線形最適化法を適用して、前記透光絶縁膜および前記シリコン膜の前記膜厚d1 ,d2 をそれぞれ求める第7の工程と、を備えたことを特徴とする多層膜試料の膜厚測定方法。

前のページに戻る