特許
J-GLOBAL ID:200903018725442701

ジキレート化剤としてのポリアザシクロアルカン

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 鈴木 俊一郎
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平7-510671
公開番号(公開出願番号):特表平9-503500
出願日: 1994年09月29日
公開日(公表日): 1997年04月08日
要約:
【要約】本発明は、ジキレート化剤、特にエステル結合またはアミド結合を含む架橋により結合した二つの巨大環状キレート基を有する化合物、とりわけ式Vで示される化合物、その塩および金属キレートに関する。式Vにおいて、各Xは同一でも異なってもよく、NZ、OまたはSであり、少なくとも二つのXはNZであり;各Zは基R1または基CR12Yであり、各巨大環上の少なくとも一つのZ、好ましくは二つまたは三つのZは基CR12Yであり;各Yは基CO2H、PO3H、SO3H、CONR12、CON(OR1)R1、CNSまたはCONR1NR12、好ましくはCOOHであり;mは0、1または2、好ましくは1であり;各nは2または3、好ましくは2であり;qは、1または2、好ましくは1であり;各R1は同一でも異なってもよく、水素原子、あるいは一つ以上の水酸基および/またはアルコキシ基により任意に置換されたアルキル基であり;およびDは、少なくとも一つのアミド結合またはエステル結合を介して二つの巨大環を繋ぐ、1000未満、好ましくは500未満の分子量を有する架橋基であり、非置換のカルボニルアミノエチルカルボニル基を除く。)
請求項(抜粋):
1.式V(式中、各Xは同一でも異なってもよく、NZ、OまたはSであり、少なくとも二つのXはNZであり; 各Zは基R1または基CR12Yであり、各巨大環上の少なくとも一つのZは基CR12Yであり; 各Yは基CO2H、PO3H、SO3H、CONR12、CON(OR1)R1、CNSまたはCONR1NR12であり; mは0、1または2であり; 各nは2または3であり; qは、1または2であり; 各R1は同一でも異なってもよく、水素原子、あるいは一つ以上の水酸基および/またはアルコキシ基により任意に置換されたアルキル基であり; Dは、少なくとも一つのアミド結合またはエステル結合を介して二つの巨大環を繋ぐ、1000未満の分子量を有する架橋基であり、非置換のカルボニルアミノエチルアミノカルボニル基を除く)で示されるジキレート化剤、その塩または金属キレート。する請求の範囲第1項に記載の化合物。 3.上記各巨大環において各nが2である請求の範囲第1項または第2項に記載の化合物。 4.架橋基Dが500未満の分子量を有する請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の化合物。 5.各qが1である請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の化合物。 6.各mが1である請求の範囲第1項〜第5項のいずれかに記載の化合物。 7.各yが基COOHまたはCOO-である請求の範囲第1項〜第6項のいずれかに記載の化合物。 8.架橋基Dが式 -CO-X2-L1-(X2-CO)p-(式中、pは0または1であり、 X2はOまたはNR2であり、 R2は水素原子または水酸基、あるいは酸素原子、硫黄原子または窒素原子により、またはカルボニル基またはアリール基により任意に中断され、かつ、水酸基、アミン基またはアリール基により任意に置換されたOR1基、NR12基またはアルキル基であり、あるいはR2は、生体分子または巨大分子と結合するための官能基を含んでおり、あるいは二つのR2基は、一緒になって架橋リンカー基を形成し、二つのX2基を結合する少なくとも二つの原子を提供するか、または一つのX2基と(CR12)q部分(ここでR1およびqは請求の範囲第1項で定義した通りである)とを結合する少なくとも一つの原子を提供するL1は、酸素原子、硫黄原子または窒素原子により、またはアリール基またはカルボニル基により任意に置換され、かつ任意に中断された直鎖状、分岐状または環状のアルキレン基あるいはこれらの基の組合せである)で表される請求の範囲第1項〜第7項のいずれかに記載の化合物。 9.Dが、下記式(式中、rは1〜6の値を有する整数であり、sは1〜20の値を有する整数である)の基からなる群から選択されたものである請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載の化合物。 10.Dが式COOCH2CH2OCH2CH2NHCH2CH2OCH2CH2OCOである請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載の化合物。 11.Dが式CONHCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2NHCOである請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載の化合物。 12.式VII M-CH2CO)2-D’ (VII) (式中、Mは、少なくとも一つ好ましくは二つの環窒素がCH2COOH基により置換され、かつ、残りの任意の環窒素原子が基R3により置換された窒素に結合したトリアザ-、テトラアザ-、トリアザオキサ-あるいはトリアザチア-シクロアルカンであり; R3は水素原子、あるいは水酸基またはアルコキシ基により任意にモノ置換またはポリ置換され、かつ、アリーレン基または置換アリーレン基により任意に中断されたアルキル基であり; CO-D'-COは請求の範囲第1項でDについて定義された架橋基である)で表される請求の範囲第1項に記載の化合物。 13.以下の工程:(a)少なくとも一つの基Xが基NHである式vの化合物を、式VIII Lv-R4 (VIII)(式中、Lvは交換可能な脱離基であり、R4は基CR12Yまたは水素原子以外の基R1である)で表される化合物と反応させる;(b)式xおよび/またはXI(式中、X、R1、n、qおよびmは請求の範囲第1項で定義したとおりである)で表される化合物またはその活性化された誘導体を、式IX Lv(CO-X2)-L1-(X2-CO)tLv (IX)または式IXa Lv-(CR12)q-(CO-X2)-L1-(X2-CO)t-(CR12)q-Lv (IXa)(式中、R1およびqは請求の範囲第1項で、X2およびL1は請求の範囲第8項で定義されたとおりであり、tは0または1であり、各Lvは交換可能な脱離基であり、その一方は式XまたはXIの第二化合物と接合する前に任意に保護される)で表されるリンカー分子と反応させる;(c)式Xの化合物を対応する酸クロリドに変換し、好適なジアミンと反応させる;(d)式Vの化合物またはそのキレートを金属化するか、あるいは金属交換する;(e)式Vの化合物またはそのキレートを、それらの塩基または酸付加塩に変換するか、あるいは塩を遊離の酸または塩基に変換する;および(f)保護された官能基を有する反応関与体を用いて上記工程(a)〜(d)の少なくとも一つを行い、続いて保護基を除去する;の少なくとも一つを含む請求の範囲第1項に記載の化合物の製造方法。 14.ヒトまたはヒト以外の動物の身体に、請求の範囲第1項で定義された式Vの化合物の金属キレートまたはその塩(この金属は常磁性、放射性またはX線遮蔽性である)を含む診断剤の有効量を投与し、そして上記キレートが分布する上記身体の少なくとも一部のイメージを生成させることを含むヒトまたはヒト以外の動物の身体の増強されたイメージを生成させる方法。 15.ヒトまたはヒト以外の動物の身体に、放射性金属種と請求の範囲第1項で定義された式Vのキレート剤とのキレートまたはその塩の有効量を投与することを含むヒトまたはヒト以外の動物の身体に施される放射線治療方法。 16.ヒトまたはヒト以外の動物の身体に、請求の範囲第1項で定義された式Vのキレート剤、あるいは生理的に許容されるその塩または弱い錯体の有効量を投与することを含むヒトまたはヒト以外の動物の身体に施される重金属の解毒方法。 17.請求の範囲第1項で定義された式Vの化合物、あるいはその塩またはキレートを、溶媒中で、少なくとも僅かでも可溶性の上記金属の化合物とともに混合することを含む本発明の金属キレートの製造方法。
IPC (8件):
C07D257/02 ,  A61B 5/055 ,  A61K 31/395 ADQ ,  A61K 31/495 ,  A61N 5/00 ,  C07D403/06 241 ,  C09K 3/00 108 ,  G01R 33/28
FI (8件):
C07D257/02 ,  A61K 31/395 ADQ ,  A61K 31/495 ,  A61N 5/00 ,  C07D403/06 241 ,  C09K 3/00 108 C ,  A61B 5/05 383 ,  G01N 24/02 A
引用特許:
出願人引用 (3件)
  • 特表平5-504125
  • 特開昭63-041468
  • 特開平4-288063
審査官引用 (3件)
  • 特表平5-504125
  • 特開昭63-041468
  • 特開平4-288063

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