特許
J-GLOBAL ID:200903020464294453

無段変速方法及び無段変速機

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 前田 弘 (外1名)
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願平7-342690
公開番号(公開出願番号):特開平9-177930
出願日: 1995年12月28日
公開日(公表日): 1997年07月11日
要約:
【要約】【課題】 運転モードの切換えの変速比位置の設定を、斜板角度制御と切り離して可変斜板が最大斜板角度にある変速比位置以外でも可能として、設定の自由度向上、無段変速機の小型化、特定変速比域での出力トルクの向上、ロックアップ運転導入時のロックアップ作動点配置の適正化等の種々の具体的効果を得る。【解決手段】 機械式トランスミッション(MT)を入力軸と出力軸との間に介装し、静液圧式トランスミッションを並設して第1〜第3の運転モードに分けて作動するハイドロメカニカルトランスミッションにおいて、MTを構成する第1遊星歯車機構(7)の歯数比Yと、第2歯車機構(8)の歯数比Xとの関係を、Y=X+1という条件を撤廃して、Y<X+1、もしくは、Y>X+1を満足するように設定する。併せて、第1モードと第2モードとの間の運転モードの切換え、及び、第2モードと第3モードとの間の運転モードの切換えの各運転モードの切換えが、各運転モードで切換えられるMTのクラッチ機構(10,11,12)の同調回転数において行われるよう歯数及びモード切換条件を設定する。
請求項(抜粋):
動力源に接続可能な入力軸(1)と、出力軸(2)と、上記入力軸(1)と出力軸(2)との間に介装され複数のクラッチ機構(10,11,12)及び一対の遊星歯車機構(7,8)を備えた機械式トランスミッション(3)と、上記入力軸(1)及び出力軸(2)に対し並列に配設され入力側が上記入力軸(1)に接続され出力側が第1遊星歯車機構(7)を介して上記出力軸(2)に接続された静液圧式トランスミッション(4)とを備え、上記静液圧式トランスミッション(4)は、可変斜板(51)の斜板角度の増減変更制御により上記入力軸(1)からポンプ軸(52)に入力する回転を所定の吐出液量に変換する入力側の液圧ポンプ(5)と、所定の傾斜状態の斜板(61)により上記液圧ポンプ(5)からの吐出液圧を回転力に変換してモータ軸(62)を回転させる出力側の液圧モータ(6)とを備え、上記機械式トランスミッション(3)は、静液圧トランスミッション(4)のモータ軸(62)と連動するよう接続された第1太陽歯車(71)と、この第1太陽歯車(71)に係合されてその周囲を公転する第1遊星歯車(72)と、この第1遊星歯車(72)に係合される一方、出力軸(2)と連結された第1内歯歯車(73)とを有する第1遊星歯車機構(7)と、上記第1太陽歯車(71)とは互いに独立した第2太陽歯車(81)と、この第2太陽歯車(81)に係合されてその周囲を上記第1内歯歯車(73)と同期して公転する第2遊星歯車(82)と、この第2遊星歯車(82)に係合される一方、上記第1遊星歯車(72)と同期して回転する第2内歯歯車(83)とを有する第2遊星歯車機構(8)と、上記第1遊星歯車(72)及び第2内歯歯車(83)の両者を非回転部(103)に対し断続切換可能に連結する第1クラッチ手段(10)と、上記第2太陽歯車(81)を入力軸(1)に対して断続切換可能に連結する第2クラッチ手段(11)と、上記第1遊星歯車(72)及び第2内歯歯車(83)の両者を上記入力軸(1)に対し断続切換可能に連結する第3クラッチ機構(12)とを備えたものを用い、上記機械式トランスミッション(3)と、静液圧式トランスミッション(4)とを変速比に応じて、発進から低変速比域で第1クラッチ機構(10)をのみ接続状態にする第1モードと、中変速比域で第2クラッチ機構(11)をのみ接続状態にする第2モードと、高変速比域で第3クラッチ機構(12)をのみ接続状態にする第3モードとの3つの運転モードに分けて作動させることによって、上記入力軸(1)に入力する一定回転数の入力回転を無段階で変速させて上記出力軸(2)に伝達するようにした無段変速方法において、上記第1及び第2の両遊星歯車機構(7,8)を、第1太陽歯車(71)と第1内歯歯車(73)との間の歯数比をYとし、第2太陽歯車(81)と第2内歯歯車(83)との間の歯数比をXとした場合に、Xに1を加えた値がY以外の値になるように設定する一方、上記第1モードと第2モードとの間の運転モードの切換え、及び、上記第2モードと第3モードとの間の運転モードの切換えの各運転モードの切換えを、各運転モードで切換えられる各クラッチ機構(10,11,12)の同調回転数において行うようにすることを特徴とする無段変速方法。

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