特許
J-GLOBAL ID:200903022894397232

分子タグ化システム

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 山本 秀策
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平8-513298
公開番号(公開出願番号):特表平10-507357
出願日: 1995年10月12日
公開日(公表日): 1998年07月21日
要約:
【要約】本発明は、オリゴヌクレオチドタグの使用により、分子の種類または亜集団を探知し、同定し、および/または分類する方法を提供する。本発明のオリゴヌクレオチドタグは各々、最少に交差ハイブリダイズしているセットから選択される、長さが3〜6ヌクレオチドの複数のサブユニットからなる。最少に交差ハイブリダイズしているセットのサブユニットは、同じセットの任意の他のサブユニットの相補物と2つ以上のミスマッチを有する二重鎖または三重鎖を形成する。特定の実施態様で有効なオリゴヌクレオチドタグの数は、1タグ当たりのサブユニットの数およびサブユニットの長さに依存する。本発明の重要な局面は、ポリヌクレオチドに結合されるタグとその相補物とを特異的にハイブリダイズすることにより、固相支持体上でポリヌクレオチドを分類するためにオリゴヌクレオチドタグを使用することである。この実施態様は、ポリヌクレオチドを操作および選別するための、特に大規模並行操作(例えば、大規模DNA配列決定、mRNAフィンガープリンティングなど)において有用な容易に自動化されたシステムを提供する。このシステムでは、多くの標的ポリヌクレオチドまたは単一標的ポリヌクレオチドの多くのセグメントが、同時に配列決定される。
請求項(抜粋):
1.1つまたはそれ以上の固相支持体上で分子集団から分子を分類する方法であって、該方法は、以下の工程: (a)タグのレパートリー由来のオリゴヌクレオチドタグを、分子集団中の各分子に結合する工程であって、該工程は、(i)該集団中の実質的にすべての異なる分子または異なる亜集団分子が、異なるオリゴヌクレオチドタグを結合しているように、そして(ii)該レパートリー由来の各オリゴヌクレオチドタグが複数のサブユニットを包含し、そして該複数のサブユニットのそれぞれが3から6のヌクレオチドまたは3から6の塩基対の長さを有するオリゴヌクレオチドからなり、該サブユニットが最少に交差ハイブリダイズしているセットから選択されるように行われる工程;および (b)該オリゴヌクレオチドタグとそれぞれの相補物とを特異的にハイブリダイズすることにより該集団から該分子を分類する工程であって、該相補物のそれぞれが、空間的に離れている領域において均一な集団として、1つまたはそれ以上の固相支持体に結合される工程、を包含する、方法。2.前記分子がポリヌクレオチドである、請求項1に記載の方法。3.前記の1つまたはそれ以上の固相支持体が微粒子である、請求項2に記載の方法。4.前記オリゴヌクレオチドタグおよび前記相補物が一本鎖オリゴヌクレオチドである、請求項3に記載の方法。5.前記のポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの亜集団が50から5000のヌクレオチドの範囲の長さを有する、請求項4に記載の方法。6.前記微粒子が、ガラス微粒子、磁気ビーズ、グリシダルメタクリレート微粒子およびポリスチレン微粒子からなる群から選択される、請求項4に記載の方法。7.前記微粒子の直径が1から100μmの間である、請求項6に記載の方法。8.前記固相支持体が、前記相補物の均一な集団を結合している複数の空間的に離れた表面領域を有する平面基板である、請求項3に記載の方法。9.異なる前記の複数の空間的に離れた表面領域が、異なる前記相補物の均一な集団を有する、請求項8に記載の方法。10.前記平面基板が、ガラス、シリコンおよびプラスチックからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。11.標的ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列を決定する方法であって、該方法は、以下の工程: 該標的ポリヌクレオチドから、該標的ポリヌクレオチドをカバーする複数のフラグメントを生成する工程; タグのレパートリー由来のオリゴヌクレオチドタグを、該複数のフラグメントのそれぞれに結合する工程であって、該工程は、(i)実質的にすべての異なるフラグメントが異なるオリゴヌクレオチドタグを結合しているように、そして、(ii)該レパートリー由来の各オリゴヌクレオチドタグが複数のサブユニットを包含し、そして該複数のサブユニットのそれぞれが3から6のヌクレオチドまたは3から6の塩基対の長さを有するオリゴヌクレオチドからなり、該サブユニットが最少に交差ハイブリダイズしているセットから選択されるように行われる工程; 該オリゴヌクレオチドタグとそれぞれの相補物とを特異的にハイブリダイズすることにより該フラグメントを分類する工程であって、該相補物のそれぞれが、空間的に離れている領域において均一な集団として、1つまたはそれ以上の固相支持体に結合される工程; 該複数のフラグメントのそれぞれの部分のヌクレオチド配列を決定する工程;および 該フラグメントの配列を対照することにより、該標的ポリヌクレオチドの該ヌクレオチド配列を決定する工程、を包含する、方法。12.前記オリゴヌクレオチドタグおよび前記相補物が一本鎖オリゴヌクレオチドである、請求項11に記載の方法。13.前記生成工程が前記標的ポリヌクレオチドのランダムに重複するフラグメントを生成する、請求項12に記載の方法。14.前記フラグメントの前記ヌクレオチド配列を決定する前記工程が、単一塩基配列決定方法により、前記の複数のフラグメントについて同時に行われる、請求項13に記載の方法。15.前記フラグメントのそれぞれの前記部分が12から50のヌクレオチドを含む、請求項14に記載の方法。16.前記フラグメントのそれぞれの前記部分が12から25のヌクレオチドを含む、請求項15に記載の方法。17.前記標的ポリヌクレオチドが1から50キロベースの間の長さである、請求項16に記載の方法。18.前記固相支持体が、前記相補物の均一な集団をそれぞれ結合している複数の微粒子である、請求項11に記載の方法。19.前記分類工程後、前記の複数の微粒子が平面基板に固定される、請求項18に記載の方法。20.前記の複数の微粒子が、1平方センチメートル当たり約1000微粒子から約100,000微粒子の間の密度で、前記平面基板の表面にランダムに配置される、請求項19に記載の方法。21.物質の組成物であって、該組成物は: 1つまたはそれ以上の空間的に離れた領域を有する固相支持体;および 該1つまたはそれ以上の空間的に離れた領域の少なくとも1つにおいて該固相支持体に共有結合されたオリゴヌクレオチドタグ相補物の均一な集団であって、該オリゴヌクレオチドタグ相補物は複数のサブユニットを含み、各サブユニットは3から6のヌクレオチドの長さを有するオリゴヌクレオチドからなり、そして各サブユニットは最少の交差ハイブリダイズしているセットから選択される、オリゴヌクレオチドタグ相補物の均一な集団、 を含む物質の組成物。22.前記の複数のサブユニットが4から10の範囲である、請求項21に記載の物質の組成物。23.前記固相支持体が単一の空間的に離れた領域を有する微粒子である、請求項22に記載の物質の組成物。24.前記微粒子が、ガラス微粒子、磁気ビーズおよびポリスチレン微粒子からなる群から選択される、請求項23に記載の物質の組成物。25.ポリヌクレオチド集団を分類する方法であって、該方法は、以下の工程: オリゴヌクレオチドタグを、該集団の各ポリヌクレオチドに結合させる工程であって、該工程は、(i)実質的にすべての異なるポリヌクレオチドが、異なるオリゴヌクレオチドタグを結合しているように、そして(ii)各オリゴヌクレオチドタグは複数のサブユニットを包含し、そして該複数のサブユニットのそれぞれが3から6のヌクレオチドの長さを有するオリゴヌクレオチドからなり、該サブユニットが最少に交差ハイブリダイズしているセットから選択されるように行われる工程; 該オリゴヌクレオチドタグとそれぞれの相補物とを特異的にハイブリダイズすることにより該ポリヌクレオチドを分類する工程であって、該相補物のそれぞれが、空間的に離れている領域に均一な集団として、1つまたはそれ以上の固相支持体に結合される工程; 該分類されたポリヌクレオチドのそれぞれの部分のヌクレオチド配列を決定する工程;および 該ポリヌクレオチドの配列の部分の頻度分布により該ポリヌクレオチド集団を分類する工程、を包含する、方法。26.前記固相支持体が微粒子であり、そして前記相補物の均一な集団が各該微粒子に結合される、請求項25に記載の方法。27.前記ポリヌクレオチドの集団がcDNAライブラリーである、請求項26に記載の方法。28.前記ポリヌクレオチドの前記部分が12から50のヌクレオチドの範囲である、請求項27に記載の方法。29.前記ポリヌクレオチドの前記部分が12から25のヌクレオチドの範囲である、請求項28に記載の方法。30.オリゴヌクレオチドタグのレパートリーであって、該レパートリーは、以下の形態のオリゴヌクレオチドからなる群から選択される、レパートリー:ここで、S1からSnのそれぞれは、3から6のヌクレオチドの長さを有し、そして最少に交差ハイブリダイズしているセットから選択されるオリゴヌクレオチドからなるサブユニットであり;そして nは4から10の範囲である、レパートリー。31.前記サブユニットが4から5のヌクレオチドの長さを有するオリゴヌクレオチドからなり、そして前記nが6から9の範囲である、請求項30に記載のレパートリー。32.オリゴヌクレオチドタグをポリヌクレオチドへ結合させるためのクローニングベクターのレパートリーであって、該レパートリーは、以下の形態の二本鎖要素を有する、レパートリー:ここで、S1からSnのそれぞれは、3から6のヌクレオチドの長さを有し、そして最少に交差ハイブリダイズしているセットから選択されるオリゴヌクレオチドからなるサブユニットであり;そして nは4から10の範囲である、レパートリー。33.前記二本鎖要素が、前記ポリヌクレオチドを前記クローニングベクターに挿入するための1つまたはそれ以上の制限エンドヌクレアーゼ切断部位を含むポリリンカー領域に隣接する、請求項32に記載のレパートリー。34.ポリヌクレオチド混合物を分類する方法であって、該方法は、以下の工程: ポリヌクレオチド混合物を含有する溶液を提供する工程であって、該混合物の各ポリヌクレオチドはタグのレパートリー由来のオリゴヌクレオチドタグを結合され、該レパートリー由来の各オリゴヌクレオチドタグは複数のサブユニットを含み、該複数のサブユニットのそれぞれが3から6のヌクレオチドの長さを有するオリゴヌクレオチドからなり、該サブユニットが最少に交差ハイブリダイズしているセットから選択される工程; 該ポリヌクレオチド混合物をサンプリングしてポリヌクレオチドの亜集団を形成させる工程であって、ここで異なる配列の実質的にすべてのポリヌクレオチドは異なるオリゴヌクレオチドタグを結合している;および 該オリゴヌクレオチドタグとそれぞれの相補物との間に完全に一致した二重鎖の形成を促進する条件下で、該亜集団と該オリゴヌクレオチドタグの相補物を結合している1つまたはそれ以上の固相支持体とを接触させる工程、を包含する、方法。35.前記固相支持体が、前記相補物の均一な集団を結合している微粒子である、請求項34に記載の方法。36.前記オリゴヌクレオチドタグおよび前記相補物が一本鎖オリゴヌクレオチドである、請求項35に記載の方法。37.前記ポリヌクレオチドが50から5000のヌクレオチドの範囲の長さを有する、請求項36に記載の方法。38.前記微粒子が、ガラス微粒子、磁気ビーズ、グリシダルメタクリレート微粒子およびポリスチレン微粒子からなる群から選択される、請求項37に記載の方法。39.前記固相支持体が、前記相補物の均一な集団を結合している複数の空間的に離れた表面領域を有する平面基板である、請求項38に記載の方法。40.前記の異なる複数の空間的に離れた表面領域が、異なる前記相補物の均一な集団を有する、請求項39に記載の方法。
IPC (2件):
C12N 15/09 ,  C12Q 1/68
FI (2件):
C12N 15/00 A ,  C12Q 1/68 A
引用特許:
審査官引用 (4件)
  • 特開平1-137982
  • DNA断片の分取法
    公報種別:公開公報   出願番号:特願平3-149748   出願人:住友電気工業株式会社
  • 特開昭63-188399
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