特許
J-GLOBAL ID:200903032110226998

未知の信号源の位置確定

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 中村 稔 (外6名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平9-512454
公開番号(公開出願番号):特表2000-512380
出願日: 1995年09月20日
公開日(公表日): 2000年09月19日
要約:
【要約】未知の信号を人工衛星中継器に伝達する未知の信号源の位置を確定する方法が、各受信器(18)で中継器からの信号を受信することを含む。受信器(18)は共通の信号源(22)から各中継器を介して基準信号を受信する。各受信器(18)によって受信された未知信号及び基準信号は、別の所で受信された信号とは独立し、且つそれらのタイミング及び位相情報を保存するように一緒に処理される。信号は周波数下げ変換され、デジタル化され、共通の処理コンピュータ(150)に送られる。コンピュータ(150)は基準信号の交差あいまい関数を達成して、差分時間オフセット(DTO)及び差分周波数オフセット(DFO)を決定する。同様のことを受信された未知信号に対して達成し、相対DTO及びDFOを決定する。相対時間及び周波数シフトが、基準信号DTO及びDFOを組み込むことによって、未知の信号間に導入され、基準信号DFOに対して、未知信号DFOが決定されることが可能とされる。基準信号は、未知信号の位相ノイズ及び周波数ドリフトの影響を相殺するためにも使用される。未知の信号DTO及びDFOから、未知信号源(10)の位置が計算される。
請求項(抜粋):
1.(a)各信号中継器から未知の信号を受信する複数の受信器を配置し; (b)単一信号の複製か、又は周波数、時間及び位相において単一信号に対してロックされた信号の複製のいずれかであって、公知の場所の基準送信手段から信号中継器に送信される各基準信号を各信号中継器から受信する受信器を各々配置し; (c)各受信器によって受信された各未知の信号と基準信号とを、これらの信号が他で受信された信号から独立して、相互にそれらのタイミングと位相の情報を保存するようにまとめて処理し; (d)処理された基準信号と処理された未知信号の交差あいまい関数演算を実施し、次の(i)未知信号の差分時間オフセット(DTO)と差分周波数オフセット(DFO)の値、 (ii)異なった信号中継器位置に対応した未知信号のDTOの値、 (iii)異なった信号中継器位置に対応した未知信号のDFOの値、 (iv)信号中継器の異なった組合せに対応した未知信号のDTOの値、 (v)信号中継器の異なった組合せに対応した未知信号のDFOの値の内の少なくとも一つを確定するために未知信号における位相ノイズと周波数ドリフトの作用を打ち消すように処理された基準信号を採用し; (e)工程(d)で確定されるDTO及び/若しくはDFOの値から未知の信号源の位置を算定する上記工程を有していることを特徴とする複数の信号中継器によって受信された未知信号源を確定する方法。2. 工程(c)の処理は、未知信号と基準信号とを所定の帯域幅を有した中間周波数(IF)信号に下げ変換することによって、またサンプル採取タイミングと下げ変換とを正確な周波数とタイミング基準に従って制御してそれらのディジタルサンプルを得ることによって各受信器で受信された信号について実施される請求の範囲第1項記載の方法。3.未知信号と基準信号は、4Mhzより大きくないIF帯域幅を有している請求の範囲第2項記載の方法。4.未知信号のDTOが確定され、未知信号が下げ変換に先立って少なくともその帯域幅に接近しているIF帯域幅を有している請求の範囲第3項記載の方法。5.未知信号のDF0が確定され、未知信号の帯域幅が、基準信号の帯域幅に合わせられる請求の範囲第2項又は第3項記載の方法。6.未知信号のDFOが確定され、未知信号のIFが、100KHzより小さい帯域幅を有している請求の範囲第2項又は第3項記載の方法。7.未知信号のIFは、10KHzにほぼ等しい帯域幅を有している請求の範囲第6項記載の方法。8.請求の範囲第1項の工程(d)における交差あいまい関数演算は、ヒルベルト(Hibert)変換手法から複素数データを発生する工程を有している上記請求の範囲のいずれかの項に記載の方法。9.請求の範囲第1項の工程(d)における交差あいまい関数は、基準信号のDTOを確定するために実行される上記請求の範囲のいずれかの項に記載の方法。10.(a)関連した試行周波数オフセットが必要な仮の値であることを示す関数最大値が得られるまで試行周波数オフセットの範囲に対して交差あいまい関数の数値を求めることによって基準信号の仮の値を見い出し; (b)各受信器に関連した第1と第2の基準信号をそれらの周波数変域等値に変換し; (c)周波数シフトがDFOの仮の値から構成されていて、周波数変域において第2基準信号に対する第1基準信号を周波数シフトし; (d)周波数変域基準信号のいずれもの欲しくない周波数成分も削除し; (e)周波数変域において、周波数成分結果を造り出すために第1基準信号の各周波数成分の複素数共役に第2基準信号の対応した周波数成分を掛け; (f)周波数成分結果を時間変域に変換し、第1と第2の基準信号間の相対時間オフセットの値の各範囲に対して交差あいまい関数の各値を発生させ; (g)交差あいまい関数の一組の最大強度値を選択し、それらの間の補間法によって交差あいまい関数の強度の最大値を得て、その最大値に対応するもので、第1と第2の基準信号間の相対時間オフセットとしての基準信号のDTOを導き出す上記工程を有している請求の範囲第9項記載の方法。11.請求の範囲第1項の工程(d)の処理は、基準信号のDFOを得るために実行され、 (a)各受信器に関連した第1と第2の基準信号間のDTOを確定し; (b)基準信号のDTOに等しい第1と第2の基準信号間の相対時間シフトを導入し; (c)相対時間シフト後に基準信号のサンプリングを行い; (d)時間成分結果を発生させるために、各第1基準信号サンプルの複素数共役に第2基準信号の対応したサンプルを掛け; (e)時間成分結果を周波数変域にフーリエ変換し、第1と第2の基準信号間の相対周波数オフセットの値の各範囲に対して交差あいまい関数の各値を発生し; (f)交差あいまい関数の一組の最大強度値を選択し、それらの間の補間法によって交差あいまい関数の強度の最大値を得て、その最大強度値に対応するもので、第1と第2の基準信号間の相対時間オフセットとしての基準信号DFOを導き出す上記工程を有している上記請求の範囲のいずれかの項に記載の方法。12.請求の範囲第1項の工程(d)の処理は、基準信号のDTOを得るために実行され、 (a)時間と周波数のシフトは各々基準信号のDTOとDFOに等しいものであって、各受信器に関連した第1と第2の未知信号間に相対時間と周波数のシフトを導入し; (b)相対時間と周波数のシフト後に未知信号をサンプリングし; (c)第1と第2の未知信号をそれらの周波数変域等価物に変換し; (d)試行周波数オフセットをこの変換された第2未知信号に適用し; (e)変換された未知信号におけるいずれもの欲しくない周波数成分も削除し; (f)周波数成分結果を発生させるために、第1の未知信号の各周波数成分の複素数共役に第2の未知信号の対応した周波数成分を掛け; (g)第1と第2の未知信号間の相対時間オフセットの値の各範囲に対して交差あいまい関数の各値を発生させるために周波数成分結果を時間変域に変換し; (h)交差あいまい関数の値を得るために或る範囲の試行周波数オフセットに対して工程(d)から(g)を繰り返し; (i)交差あいまい関数の一組の最大強度値を選択し、それらの間の補間法によって交差あいまい関数の強度の最大値を得て、その最大強度値に対応するもので、第1と第2の未知信号間の相対時間オフセットとしての基準信号DTOを導き出す工程とを有している上記請求の範囲のいずれかの項に記載の方法。13.請求の範囲第1項の工程(d)の処理は、未知信号のDFOを得るために実行され、基準信号処理から構成され、且つ (a)シフトが基準信号のDTOとDFOに各々等しいもので、各受信器に関連した第1と第2の基準信号間に相対時間と周波数のシフトを導入し; (b)相対時間と周波数シフト後に基準信号をサンプリングし; (c)時間成分結果を発生させめために、各第1基準信号サンプルの複素数共役に第2信号の対応したサンプルを掛け; (d)第1と第2の基準信号の間の相対周波数オフセットの値の各範囲に対して交差あいまい関数の各値を発生させるために時間成分結果を周波数変数にフーリエ変換し; (e)交差あいまい関数からの欲しくない周波数変数成分を削除し; (f)位相ノイズの乱れ情報を含んだ第1と第2の基準信号間に一組の瀘過された時間変域結果を発生させるために削除された交差あいまい関数を時間変域にフーリエ変換で戻す上記行程を組み込んだ段階を有している上記請求の範囲のいずれかの項に記載の方法。14.請求の範囲第1項の工程(d)の処理は、未知信号のDFOを得るために実行され、未知信号処理から構成され、且つ (a)基準信号のDTOとDFOに各々等しい第1と第2の未知信号間に相対時間と周波数のシフトを導入し; (b)相対時間と周波数のシフト後に未知信号をサンプリングし; (c)時間成分結果を発生させめために、各第1未知信号サンプルの複素数共役に第2信号の対応したサンプルを掛け; (d)各時間成分結果に第1と第2の基準信号の瀘過された時間成分結果の複素数共役を掛け; (e)時間成分結果を周波数変域にフーリエ変換し、第1と第2の未知信号間の相対周波数オフセットの或る範囲の値の各々に対して交差あいまい関数の各値を発生させ; (f)交差あいまい関数の一組の最大強度値を選択し、それらの間の補間法によって交差あいまい関数の最大値を得て、その最大値に相当している第1と第2の未知信号間の相対周波数オフセットとして基準信号のDFOに対する未知信号のDFOを導き出す上記工程を組み込んだ別の段階を有している上記請求の範囲のいずれかの項に記載の方法。15.上記請求の範囲第1項の工程(c)における、未知送信器位置の算定は、 (a)各ケースでの差分傾斜範囲(DSR)が、各送信器から信号中継器までの経路の長さの差であって、未知信号DTOと基準信号DTOとから基準送信器と未知送信器のDSRを含んだ式を得、 (b)各ケースでの差分傾斜範囲割合(DSRR)が各DSRの変化割合であって、未知信号のDFOと基準信号のDFOから基準送信器と未知送信器のDSRRを含んだ式を得、 (c)DSR及びDSRRの式のテーラー展開分析を行って、未知及び基準のDTOとDFOから未知送信器の位置を導出し、中継器の位置及び速度と基準送信器及び受信器の位置を導出することに基づいている上記請求の範囲のいずれかの項に記載の方法。16.その請求の範囲の工程(c)において導出される位置は、その第1値であり、その一つ以上の改善された値は、テーラー展開分析における第1値の戻し代入によって、また未知送信器の位置の導出の反復によって導出される請求の範囲第15項記載の方法。17.(a)未知送信器の位置、中継器の位置及び速度並びに受信器の位置の導出された値から、未知信号のDTO及びDFOの算定値を発生させ;(b)未知信号のDTO及びDFOの算定値と、交差あいまい処理の助けで計測されたものとの間の差から導出された未知送信器の位置に対して補正を発生させる工程によって未知送信器の位置の導出を改良することを含んでいる請求の範囲第15項又は第16項記載の方法。18.処理された基準信号及び処理された未知信号は、交差あいまい関数処理に先立って記憶される上記請求の範囲第のいずれかの項に記載の方法。19.(a)基準信号が単一信号の複製か又は単一信号に対して周波数、時間及び位相においてロックされた信号の複製のいずれかであり、基準信号が公知位置の基準送信手段から信号中継器に伝達されるものであって、各信号中継器から未知信号と各基準信号を受信する複数の受信器と;(b)各受信器によって受信された各未知信号と基準信号を、これら信号が他で受信された信号から独立して相互にそれらのタイミングと位相の情報を保存するようにまとめて処理する手段と;(c)(i)処理された基準信号と処理された未知信号について交差あいまい関数処理を実行し且つ、次の: (1)未知信号の差分時間オフセット(DTO)と差分周波数オフセット(DFO)の値と、 (2)異なった信号中継器位置に対応した未知信号のDTO値と、 (3)異なった信号中継器位置に対応した未知信号のDFO値と、 (4)信号中継器の異なった組合わせに対応した未知信号のDTO値と、 (5)信号中継器の異なった組合わせに対応した未知信号のDFO値の内の少なくとも一つを確定するために未知信号における位相ノイズや周波数ドリフト作用を相殺する基準信号を採用し、 (ii)交差あいまい関数処理で確定されるDTO及び/若しくはDFOの値から未知信号源の位置を算定する手段とを有していることを特徴とする複数の信号中継器によって受信された未知信号源を確定する装置。20.DTO及び/若しくはDFOに対して得られる値に従って受信された信号を時間及び周波数に関してオフセットし、このオフセット信号から別の値を得るように構成されている請求の範囲第19項記載の装置。21.ほぼ等しい強さの基準信号を信号中継器に伝達する構成の基準信号伝達手段を有している請求の範囲第19項又は第20項記載の装置。22.変調されたまた変調されていない搬送波成分を組み込んだ基準信号を信号中継器に伝達する構成の基準信号伝達手段を有している請求の範囲第19項又は第20項記載の装置。23.交差あいまい関数演算に先立って、処理された基準信号と処理された未知信号を記憶する手段を有している請求の範囲第19項又は第20項記載の装置。

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