特許
J-GLOBAL ID:200903032687996881
クローン化したビタミンD結合タンパク質由来の大食細胞活性化因子
発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件):
社本 一夫 (外4名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平9-501337
公開番号(公開出願番号):特表平11-511962
出願日: 1996年06月05日
公開日(公表日): 1999年10月19日
要約:
【要約】ビタミンD結合タンパク質(Gcタンパク質)およびその小さなドメイン(ドメインIIIとしても知られるGcタンパク質のおよそ1/5)をバキュロウイルスベクターを利用してクローン化した。クローン化したGcタンパク質およびクローン化したドメイン(Cd)ペプチドを、固定したβガラクトシダーゼおよびシアリダーゼで処理してそれぞれマクロファージ活性化因子、GcMAFcおよびCdMAFを得た。これらのクローン化したマクロファージ活性化因子およびGcMAFは癌、HIV感染または骨粗鬆症の治療に使用可能であり、また免疫および予防接種のアジュバントとして使用可能である。抗体サンドイッチELISAの方法及びキットは、癌およびHIVに感染した患者における血漿または血清α-N-アセチルガラクトサミダーゼを検出するために開発された。
請求項(抜粋):
1. ビタミンD3結合タンパク質Gcタンパク質(Gcタンパク質)をクローン化するためのバキュロウイルスベクターを選択および使用して、ビタミンD3結合タンパク質Gcタンパク質(Gcタンパク質)をクローン化することから成るビタミンD3結合タンパク質(Gcタンパク質)をバキュロウイルスヘクローニングする方法において、該方法が、(a)免疫スクリーニング法の使用によりヒト肝臓λgt11ライブラリーより全長のGcタンパク質cDNAを単離し、融合していないバキュロウイルスベクターへ挿入し;(b)ベクターDNAおよび野生型バキュロウイルスDNAで昆虫細胞(SF9)を共形質転換することにより、全長のGcタンパク質cDNAを持つ組換えバキュロウイルスの単離し;および(c)昆虫細胞において組換えバキュロウイルスを増殖し、更にクローン化したGcタンパク質を精製する、各工程から成る方法。2. 固定したβガラクトシダーゼおよびシアリダーゼとin vitroにおいてクローン化したGcタンパク質を接触し、およびクローン化したマクロファージ活性化因子(GcMAFc)を得ることから成る、の入手を含むクローン化したマクロファージ活性化因子(GcMAFc)の作製方法。3. ビタミンD3結合タンパク質ドメインIII(GcドメインIII)をクローン化するためのバキュロウイルスベクターを選択し、使用する工程から成る、ビタミンD3結合タンパク質ドメインIII(GcドメインIII)のバキュロウイルスへのクローニング方法において、該方法が、(a)Gcタンパク質cDNAをEcoRIおよびHaeIII酵素で消化してGcタンパク質cDNAおよびGcタンパク質ドメインIIIの5'末端の4アミノ酸の開始リーダー配列を単離し、次いでリガーゼを使用して融合していないバキュロウイルスベクター(pVL1393)のEcoRI部位に挿入するか;またはHaeIIIおよびBamHI酵素を使用し、リガーゼを使用してシグナル配列の下流のSmaI-BamHIスタッファー断片を置換することによって融合バキュロウイルスベクターpPbacへ挿入することによるGcタンパク質ドメインIIIを単離し;(b)ベクターDNAおよび野生型バキュロウイルスDNAで昆虫細胞(SF9)を共形質転換することによるGcタンパク質cDNAのドメインIIIを持つ組換えバキュロウイルスを単離し;および(c)昆虫細胞における組換えバキュロウイルスの増殖およびクローン化したドメインタンパク質(Cd)を精製する、各工程から成る方法。4. 固定したβガラクトシダーゼおよびシアリダーゼとin vitroにおいてクローン化したGcドメインIIIとを接触およびマクロファージ活性化因子(CdMAF)を成る工程から成るクローン化したマクロファージ活性化因子(CdMAF)の作製方法。5. 癌患者を治療するための、固定したβガラクトシダーゼおよびシアリダーゼとin vitroにおいて血清Gcタンパク質とを接触させた産物であるGcタンパク質マクロファージ活性化因子(GcMAF)の使用。6. 癌患者を治療するための、請求項2に従った方法の産物であるクローン化したマクロファージ活性化因子(GcMAFc)の使用。7. 癌に苦しむ患者を治療するための、請求項4に従った方法の産物であるクローン化したマクロファージ活性化因子(CdMAF)の使用。8. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、エプスタインバーウイルス(EBV)および帯状庖疹患者を治療するための、固定したβガラクトシダーゼおよびシアリダーゼとin vitroにおいて血清Gcタンパク質とを接触した産物であるマクロファージ活性化因子(GcMAF)の使用。9. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、エプスタインバーウイルス(EBV)および帯状庖疹患者を治療するための、請求項2に従った方法の産物であるマクロファージ活性化因子(GcMAFc)の使用。10. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、エプスタインバーウイルス(EBV)および帯状庖疹患者を治療するための、請求項4に従った方法の産物であるマクロファージ活性化因子(CdMAF)の使用。11. 請求項2に従った方法の産物であるマクロファージ活性化因子(GcMAFc)。12. 請求項4に従った方法の産物であるマクロファージ活性化因子(CdMAF)。13. 骨硬化症患者における脊髄形成を促進するための、請求項2に従った方法の産物であるマクロファージ活性化因子(GcMAFc)。14. 骨硬化症患者における脊髄形成を促進するための、請求項4に従った方法の産物であるマクロファージ活性化因子(CdMAF)。15. 固定したβガラクトシダーゼおよびシアリダーゼとin vitroにおいて血清Gcタンパク質とを接触した産物であるマクロファージ活性化因子(GcMAF)を含むアジュバント。16. 請求項2に従った方法の産物であるマクロファージ活性化因子(GcMAFc)を含むアジュバント。17. 請求項4に従った方法の産物であるマクロファージ活性化因子(CdMAF)を含むアジュバント。18. 図2のアミノ酸配列を持つクローン化したビタミンD3結合タンパク質(Gcタンパク質)(配列番号1)(GcMAFc)。19. 図4のアミノ酸配列を持つクローン化したビタミンD3結合タンパク質ドメインIII(GcドメインIII)(配列番号2)(CdMAF1)。20. 図6のアミノ酸配列を持つクローン化したビタミンD3結合タンパク質ドメインIII(GcドメインIII)(配列番号3)(CdMAF2)。21. 沈殿物を生じるα-N-アセチルガラクトサミダーゼ活性を含む血漿または血清を硫酸アンモニウム沈殿し、クエン酸リン酸緩衝液により沈殿物を透析し、および沈殿物とp-ニトロフェニル-N-アセチル-α-D-ガラクトサミンとをインキュベーションする各工程から成る、癌患者および癌を疑われる患者の血漿または血清中におけるα-N-アセチルガラクトサミダーゼ活性の決定方法。22. 沈殿物を生じるα-N-アセチルガラクトサミダーゼ活性を含む血漿または血清を硫酸アンモニウム沈殿し、クエン酸リン酸緩衝液により沈殿物を透析し、および沈殿物とp-ニトロフェニル-N-アセチル-α-D-ガラクトサミンとをインキュベーションする各工程から成る、ヒト免疫不全ウイルスを保持する患者およびヒト免疫不全ウイルスを保持すると疑われる患者の血漿または血清中におけるα-N-アセチルガラクトサミダーゼ活性の決定方法。23. α-N-アセチルガラクトサミダーゼに対するポリクローナルまたはモノクローナル抗体、α-N-アセチルガラクトサミダーゼ(抗原として)を含む希釈した血漿または血清、抗体を結合したマイクロタイタープレートおよびアルカリホスファターゼ抗体結合物を含むキットを調製し、およびマイクロタイタープレートおよび希釈した血漿または血清、アルカリホスファターゼ抗体結合物およびp-ニトロフェニル-N-アセチル-α-D-ガラクトサミンの段階的なインキュベーションにより抗体サンドイッチELISA法を行う工程から成る、癌患者および癌と疑われる患者の血漿または血清中におけるα-N-アセチルガラクトサミダーゼ活性を決定するための酵素免疫吸光測定(ELISA)方法。24. α-N-アセチルガラクトサミダーゼに対するポリクローナルまたはモノクローナル抗体、α-N-アセチルガラクトサミダーゼ(抗原として)を含む希釈した血漿または血清、抗体を結合したマイクロタイタープレートおよびアルカリホスファターゼ抗体結合物を含むキットを調製し、およびマイクロタイタープレートおよび希釈した血漿または血清、アルカリホスファターゼ抗体結合物およびp-ニトロフェニル-N-アセチル-α-D-ガラクトサミンの段階的なインキュベーションにより抗体サンドイッチELISA法を行う工程から成る、ヒト免疫不全ウイルスを保持する患者およびヒト免疫不全ウイルスを保持すると疑われる患者の血漿または血清中におけるα-N-アセチルガラクトサミダーゼ活性を測定するための酵素免疫吸光測定(ELISA)方法。
IPC (12件):
C12N 15/09 ZNA
, A61K 31/00 619
, A61K 31/00
, A61K 31/00 631
, A61K 31/00 635
, A61K 38/00
, C07K 14/52
, C07K 14/705
, C12P 21/02
, C12Q 1/40
, G01N 33/573
, G01N 33/574
FI (13件):
C12N 15/00 ZNA A
, A61K 31/00 619 E
, A61K 31/00 619 D
, A61K 31/00 631 H
, A61K 31/00 635
, C07K 14/52
, C07K 14/705
, C12P 21/02 C
, C12P 21/02 K
, C12Q 1/40
, G01N 33/573 A
, G01N 33/574 A
, A61K 37/02
引用特許:
審査官引用 (4件)
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特表平6-503716
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特表平6-503716
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特表平6-503716
引用文献:
審査官引用 (6件)
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Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1985, Vol. 82, p. 7994-7998
-
AIDS Research and human retroviruses, 199511, Vol. 11, p. 1373-1378
-
Jpn. J. Legal Med., 1985, Vol. 39, p. 113-123
-
J. Clin. Invest., 1985, Vol. 76, p. 2420-2424
-
新生化学実験講座 タンパク質VI -合成および発現-, 19920615, 第一版, p. 291-311
-
AIDS Research and human retroviruses, 199511, Vol. 11, p. 1373-1378
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