特許
J-GLOBAL ID:200903043561412029

単核芳香族化合物および少なくとも1つの芳香族環を持つ多核化合物をパラジウム錯塩触媒の存在下にアミノ化する方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 江崎 光史 (外3名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平11-506296
公開番号(公開出願番号):特表2002-508777
出願日: 1998年06月27日
公開日(公表日): 2002年03月19日
要約:
【要約】本発明は、単核芳香族化合物および少なくとも1つの芳香族環を持つ多核化合物をアミノ化する新規の方法に関する。本発明の方法はアミノ化された単核芳香族化合物または少なくとも1つの芳香族環を持つアミノ化された多核化合物を反応混合物から簡単に分離することを可能としそして使用した触媒系を再利用することを可能とする。本発明の方法によれば、単核芳香族化合物または少なくとも1つの芳香族環を持つ多核化合物を水、塩基および水溶性有機ホスフィン-リガンドを含有するパラジウム錯塩触媒の存在下に第一アミンまたは第二アミンと反応する。
請求項(抜粋):
1) 単核芳香族化合物および少なくとも1つの芳香族環を持つ多核化合物を塩 基およびパラジウム錯塩触媒の存在下に第一または第二アミン化合物と反応 させることによって、単核芳香族化合物および少なくとも1つの芳香族環を 持つ多核化合物をアミノ化する方法において、操作を水の存在下に実施しそ してパラジウム錯塩触媒が水溶性の有機ホスフィン-リガンドをパラジウム を基準として過剰モル量で含有することを特徴とする上記方法。2) 単核芳香族化合物として式(I) [式中、xはハロゲン原子、-(SO2-CF3)または-(SO2-C6H4 -p-CH3)を意味し、 R1、R2、R3、R4およびR5は互いに同じでも異なっていてもよく、水 素原子、弗素原子、場合によっては置換されたフェニル残基、C1-C6- アルキル、末端にC=Cの二重結合を有していないC3-C6-アルケニル 、末端にC≡Cの三重結合を有していないC3-C6-アルキニル、式 -OR6 (式中、R6は水素原子、場合によっては置換されたフェニル基、C1-C 6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたはC6-アリール基である。) -CNを意味し、ただしR7は互いに同じでも異なっていてもよく、C1- C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたは場合によっては置換された フェニル基を意味する。] で表されるアリール化合物を使用する請求項1に記載の方法。3) 残基R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7中のフェニル環は置換され ていてもよく、式(II) [式中、R8、R9、R10、R11およびR12は互いに同じでも異なっていても よく、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、フェニルまたはベン ジルである。] で表すことができる請求項2に記載方法。4) 単環式芳香族化合物として一般式(III) [式中、Xはハロゲン原子、-(SO2-CF3)または-(SO2-C6H4 -p-CH3)を意味し、 R13、R14、R15およびR16は互いに同じでも異なっていてもよく、水素 原子、弗素原子、場合によっては置換されたフェニル残基、C1-C6-ア ルキル、末端にC=Cの二重結合を有していないC3-C6-アルケニル、 末端にC≡Cの三重結合を有していないC3-C6-アルキニル、式 -OR17 (式中、R17は水素原子、場合によっては置換されたフェニル基、C1- C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたはC6-アリール基である。) -CNを意味し、ただしR18は互いに同じでも異なっていてもよく、C1 -C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたは場合によっては置換され たフェニル基を意味する。] で表されるピリジン化合物である請求項1に記載の方法。5) 残基R13、R14、R15、R16、R17およびR18中のフェニル基は置換され ていてもよく、そして式(IV) [式中、R19、R20、R21、R22およびR23は互いに同じでも異なっていて もよく、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、フェニルまたはベ ンジルである。] で表される請求項4に記載の方法。6) 少なくとも1つの芳香族環を持つ多核化合物が一般式(V) [式中、Xはハロゲン原子、-(SO2-CF3)または-(SO2-C6H4 -p-CH3)を意味し、 R24、R25、R26、R27、R28、R29およびR30は互いに同じでも異なっ ていてもよく、水素原子、弗素原子、塩素原子、場合によっては置換され たフェニル残基、C1-C6-アルキル、末端にC=Cの二重結合を有して いないC3-C6-アルケニル、末端にC≡Cの三重結合を有していないC 3-C6-アルキニル、式 -OR31 (式中、R31は水素原子、場合によっては置換されたフェニル基、C1- C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたはC6-アリール基である。) は-CNを意味し、ただしR32は互いに同じでも異なっていてもよく、C 1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたは場合によっては置換され たフェニル基を意味する。]7) 残基R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31およびR32中のフ ェニル環は置換されておりそして式(VI) [式中、R33、R34、R35、R36およびR37は互いに同じでも異なっていて もよく、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、フェニルまたはベ ンジルである。] で表される請求項6に記載の方法。8) 式(VII) [式中、R38およびR39は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、 場合によっては置換されたフェニル環、C1-C10-アルキル、末端にC =Cの二重結合を有していないC3-C10-アルケニル、末端にC≡Cの 三重結合を有していないC3-C10-アルキニル、B(OR40)2、Sn( R40)3またはSi(R40)3であり、ただしR40は互いに同じか異なり、 C1-C4-アルキル、フェニルまたはベンジルを意味する。] で 表されるアミン化合物を使用する請求項1に記載の方法。9) アミンとして式(VIII) [式中、R41はC1-C10-アルキル、末端にC=Cの二重結合を有してい ないC3-C10-アルケニル、末端にC≡Cの三重結合を有していないC3 -C10-アルキニル、酸素またはNR42を意味し、ただしR42はC1-C1 0-アルキル、末端にC=Cの二重結合を有していないC3-C10-アルケ ニルまたは末端にC≡Cの三重結合を有していないC3-C10-アルキニ ルであり、 R43、R44、R45およびR46は互いに同じか異なり、水素原子、場合によ っては置換されたフェニル環、C1-C10-アルキル、末端にC=Cの二 重結合を有していないC3-C10-アルケニル、末端にC≡Cの三重結合 を有していないC3-C10-アルキニル、B(OR47)2、Sn(R47)3 またはSi(R47)3であり、ただしR47は互いに同じか異なり、C1-C 4-アルキル、フェニルまたはベンジルを意味する。] で表される化合物を使用する請求項1に記載の方法。10) パラジウム化合物として酢酸パラジウム、Pd(dba)2、PdCl2 、PdBr2,PdI2またはPd(acac)2を使用する請求項1に記載 の方法。11) パラジウム錯塩触媒の水溶性有機ホスフィン-リガンドとして式(IX ) [式中、Ar1、Ar2およびAr3は同一であるか異なり、フェニル基また はナフチル基であり、 Y1、Y2およびY3は同一であるか異なり、直鎖状のまたは枝分かれした C1-C4-アルキル基、C1-C4-アルコキシ基、ハロゲン原子、-CN 、-NO2、-OH、-O-糖類または-NR48R49であり、その際に糖 類は単糖類または二糖類でありそしてR48およびR49は同一であるか異な り、直鎖状のまたは枝分かれしたC1-C4-アルキル基を意味し、Mは水 素原子、アンモニウムイオン、第四アンモニウムイオン、一価金属または 当量の多価金属であり、m1、m2およびm3は同一であるか異なり0〜5 の数であり、そしてn1、n2またはn3は同一であるか異なり0〜3の数 であり、その際に数n1、n2またはn3の少なくとも1つが1と同じかま たは1より大きい。] で表されるスルホン化トリアリールホスフィンを使用するかまたはパラジウ ム錯塩化合物の水溶性有機ホスフィン-リガンドとして一般式(X) [式中、Ar’はメタ-C6H4SO3Mであり、ただしMは水素原子、アン モニウム、第四アンモニウム、一価の金属または当量の多価金属であり、 そしてPhはフェニル残基であり、pは同一であるか異なり、0、1また は2を意味しそしてrは同一であるか異なり0または1である。] で表されるスルホン化ジホスフィンを使用する請求項1に記載の方法。12) 式(IX)および(X)中、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛 、亜鉛、銅または式N(R50R51R52R53)+で表される第四アンモニウム の各イオンであり、ただしR50、R51、R52およびR53は同一であるか異な り直鎖状のまたは枝分かれしたC1-C4-アルキル基である請求項11に記 載の方法。13) 水溶性有機ホスフィンとパラジウムとのモル比が(2〜200):1、 特に好ましくは(3〜200):1であり、単核芳香族化合物または少なく とも1つの芳香族環を持つ多核化合物を基準として0.001〜25モル% 、好ましくは0.01〜20モル%、特に好ましくは0.1〜5モル%のパ ラジウムを使用しそして20〜160°C、好ましくは50〜120°Cの反応 温度および10分〜170時間、特に好ましくは12〜96時間の反応時間 で実施する請求項1に記載の方法。14) 追加的に有機溶剤としてメタノール、エタノール、n-およびi-プロ パノール、n-、i-および第三ブタノール、テトラヒドロフラン、ジ-n -ブチルエーテル、2-ブタノール、2-ブタノン、ジメチルホルムアミド 、ジエチルエーテル、酢酸エチルエステル、ジオキサン、トルエン、キシレ ン 、エチレングリコール、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンまたは二 種以上のこれらの溶剤の混合物を添加する請求項1に記載の方法。
IPC (8件):
C07C221/00 ,  B01J 31/24 ,  C07C213/02 ,  C07C217/84 ,  C07C225/22 ,  C07C225/32 ,  C07B 61/00 300 ,  C07D213/74
FI (8件):
C07C221/00 ,  B01J 31/24 Z ,  C07C213/02 ,  C07C217/84 ,  C07C225/22 ,  C07C225/32 ,  C07B 61/00 300 ,  C07D213/74

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