特許
J-GLOBAL ID:200903046333866515

溶融電解質の電解による金属回収のための多極電解槽

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 青山 葆 (外2名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平8-531364
公開番号(公開出願番号):特表平11-503794
出願日: 1995年04月21日
公開日(公表日): 1999年03月30日
要約:
【要約】溶融電解質から金属を回収するための槽及びその槽に用いる電極アセンブリー。槽10は、アノード17とカソード19とそして電解の起る電極間空隙をカソードとアノードの間に形成するように配置された1つ又はそれ以上のバイポーラ電極からなる電極アセンブリーを備える。電極アセンブリーにおいては、バイポーラ電極(1つの場合)又は最も内側のバイポーラ電極(1つ以上の場合)は実質的にアノードを囲み、機械的にも電気的に一体の1つのユニットを形成する。次にカソードは実質的に1つ又はそれ以上のバイポーラ電極を囲むことが望ましい。カソードとバイポーラ電極からなる電極アセンブリーは単一で、1個の自立したユニットとして槽の外側で組み立てられ、槽に取り付けられ、そして取り出し可能であることが好ましい。この構造は槽の組み立てを容易にし、さらに運転時の槽の効率を向上させる。
請求項(抜粋):
1. 金属化合物を含む溶融電解質から金属を回収するための電解槽であって、上記槽が内部に少なくとも1つの電解室13を含むハウジング12を備え、上記電解室の中には少なくとも1個の電極アセンブリーが含まれ、上記電極アセンブリーが、アノード17とカソード19及び上記アノードと上記カソードの間で電解が起こるための電極間空隙16を形成するために配置された少なくとも1つのバイポーラ電極18と、さらに上記槽から出入りする電流を運ぶ接続部25、27からなる電解槽において、上記バイポーラ電極18又は1つ以上ある時は各上記バイポーラ電極が、機械的にも電気的にも単一の構造体からなり、また上記アノード17の電解が起る主たる表面又は隣の最も内側のバイポーラ電極18を実質的に完全に囲むように配置され、また上記カソード19が上記バイポーラ電極18の電解が起る主たる表面又は上記バイポーラ電極が1つ以上あるときは最も外側の上記バイポーラ電極18を実質的に完全に囲むように配置されてなることを特徴とする電解槽。2. 上記カソード19が、機械的かつ電気的にも単一の構造体からなることを特徴とする請求項1記載の電解槽。3. 上記カソード19と少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、単一のアセンブリーの形で上記電解室13に1つのユニットとして挿入されることを特徴とする請求項1又は2記載の電解槽。4. 上記単一のアセンブリーが上記電解室13から1つのユニットとして取り出せることを特徴とする請求項3記載の電解槽。5. 上記カソード19が下端に開口部を有し、該下端において内側に伸びた支持用構造部材を備え、上記支持用構造部材が、少なくとも上記槽の組み立て時に少なくとも1つの上記バイポーラ電極18を支持する役割を有することを特徴とする請求項1、2又は4記載の電解槽。6. 上記支持用構造部材が上記下端の開口部を部分的に覆うように突き出た上記カソード19の延長部からなり、少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、少なくとも1つの電気絶縁性のスペイサーを介して、少なくとも上記槽の組み立て時に上記延長部の上に支持されることを特徴とする請求項5記載の電解槽。7. 複数のバイポーラ電極18が、各々上記バイポーラ電極下端の開口部を部分的に覆うように内側に突き出た延長部18aを備え、最も内側のバイポーラ電極の延長部以外の各延長部が、少なくとも上記槽の組み立て時に、少なくとも1つの絶縁スペーサーを介し隣のバイポーラ電極18を支持する役割を有することを特徴とする請求項6記載の電解槽。8. 上記支持用構造部材が、電解質が電極間空隙16に入るために通過可能な絶縁体であって、さらに上記支持用構造部材が上記カソードから支持部材19aにより支持されていることを特徴とする請求項5記載の電解槽。9. 上記絶縁性の支持用構造部材が多孔板45であることを特徴とする請求項8記載の電解槽。10. 少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、それぞれ円、楕円、正方形、長方形、多角形、又は卵形の対向するアノード及びカソードに対面する電解面間に形成される水平断面形状を有することを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8又は9記載の電解槽。11. 少なくとも1つの上記電極が、それぞれ円形の対向するアノード及びカソードに対面する電解面間に形成される水平断面形状を有することを特徴とする請求項10記載の電解槽。12. 上記カソード19が、少なくとも1つの上記バイポーラ電極18の上記形状と同じ水平断面の形状を有することを特徴とする請求項10記載の電解槽。13. 上記カソード19が、円環状の水平断面の形状を有することを特徴とする請求項11記載の電解槽。14. 少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が1個のグラファイトから機械加工されることを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8、9、11、12、又は13記載の電解槽。15. 少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、複数個のグラファイトを接着するか又は機械的に固定することにより組み立てられていることを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8、9、11、12、又は13記載の電解槽。16. 上記バイポーラ電極18が複数あり、上記バイポーラ電極が1個のグラファイトから上記電極間空隙を形成するための切り溝の除去を含む切削により機械加工されることを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8、9、11、12、又は13記載の電解槽。17. 上記バイポーラ電極18のそれぞれが、垂直方向に積層された複数の円環部品からなり、上記円環部品が機械的にも電気的にも単一の構造体となるように接着により又は機械的に固定され、それぞれの上記部品が1個のグラファイトから機械加工されることを特徴とする請求項15記載の電解槽。18. 上記積層された円環部品から複数のバイポーラ電極18が作製され、そしてさらに上記円環部品が上記電極間空隙16を作製するための切り溝の除去を含む切削により同一のグラファイトより機械加工されることを特徴とする請求項17記載の電解槽。19. 少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、アノードに面する表面上にスチールのライナーを有するグラファイトからなり、上記スチールのライナーが接着又は機械的な手段によりグラファイトに固定されていることを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8、9、11、12、13、17又は18記載の電解槽。20. 少なくとも1つの接続部28が、カソード母線27aに接続するために上記カソード上に設けられ、上記接続部が上記母線上の上記単一のアセンブリーを支持していることを特徴とする請求項3記載の電解槽。21. 電解質の液面調節装置が、上記カソードに備えられていることを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8、9、11、12、13、17、18、19又は20記載の電解槽。22. 金属化合物を含む溶融電解質から金属を回収するための電解槽であって、上記槽が内部に少なくとも1つの電解室13及び上記電解室の中に少なくとも1つの電極アセンブリーを含み、上記電極アセンブリーがアノード17、カソード19、及び上記アノードと上記カソードの間で電解が起こるための電極間空隙16をつくるために配置された少なくとも1つのバイポーラ電極18と、さらに上記槽から出入りする電流を運ぶ接続部25、27からなる電解槽において、上記カソード19が少なくとも1つの上記バイポーラ電極18と上記アノード17を実質的に囲むように配置され、上記カソード19と少なくとも1つの上記バイポーラ電極が、槽の組み立て時において1つのユニットとして電解槽に挿入できるように単一のアセンブリーとして一体的に保持されていることを特徴とする電解槽。23. 金属化合物を含む溶融電解質から金属を回収するために用いられる電解槽に挿入する電極アセンブリーユニットであって、少なくとも1つのバイポーラ電極18とカソード19を含む電解槽において、それぞれの上記バイポーラ電極18が機械的にも電気的にも単一の構造体からなり、上記カソード19が上記バイポーラ電極の電解が起こる主たる表面を実質的に囲むように配置され、かつ上記バイポーラ電極を1つのユニットとして保持することを特徴とする電極アセンブリーユニット。24. 上記カソード19が機械的にも電気的にも単一の構造体からなることを特徴とする請求項23記載のアセンブリー。25. 金属化合物を含む溶融電解質から金属を回収するための電解槽であって、上記槽が少なくとも1つの電解室及び上記電解室のそれぞれに少なくとも1つの電極アセンブリーを含み、上記アセンブリーがアノード17とカソード18と上記槽から出入りする電流を運ぶ接続部25、28からなる電解槽において、上記カソード19が電解質の液面調節機構を有することを特徴とする電解槽。
IPC (2件):
C25C 7/00 302 ,  C25C 7/02 308
FI (2件):
C25C 7/00 302 B ,  C25C 7/02 308 Z
引用特許:
審査官引用 (1件)
  • 特開昭59-043890

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