特許
J-GLOBAL ID:200903047304606578

複数のオーディオ信号を符号化する方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 筒井 秀隆
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平7-524319
公開番号(公開出願番号):特表平9-505193
出願日: 1995年02月02日
公開日(公表日): 1997年05月20日
要約:
【要約】複数のオーディオ信号を符号化する方法において、ジョイント符号化信号を得るために、左右のベーシックチャネルと中央チャネルがジョイントステレオ符号化によって結合され、このジョイント符号化信号は、復号化されてシュミレート復号化信号を供給する。このシュミレート復号化信号と2つのサラウンドチャネルは、互換性マトリクスによるマトリクシングによって結合され、既存のデコーダで復号化するのに適した互換性信号を形成する。マトリクシングの前にジョイントステレオ符号化が実行された場合に起こるであろう互換性信号の過度なエネルギー容量によって生じる音響的な乱れを防ぐために、互換性信号またはシュミレート復号化信号はダイナミック修正ファクタによってダイナミックに加重されるが、この加重は、互換性信号のエネルギーが、もし2つのベーシックチャネルと中央チャネルとサラウンドチャネルが直接マトリクシングされた場合に得られるであろう信号のエネルギーに近づくようになされる。
請求項(抜粋):
〔請求項1〕複数のオーディオ信号を符号化するための方法であって、 少なくとも2つの信号(L,R,C)をジョイントステレオ符号化により結合し、ジョイント符号化信号(y)を得るステップと、 上記ジョイント符号化信号(y)を復号化して、シュミレート復号化信号(L’,R’,C’)を供給するステップと、 上記シュミレート復号化信号(L’,R’,C’)と少なくとも1つの追加的な信号(Ls,Rs)とを結合し、既存のデコーダに対して互換性のある信号(Lc’,Rc’)を供給するステップであって、上記シュミレート復号化信号と上記の少なくとも1つの追加的な信号とを、マトリクシングによって互換性のあるマトリクスの中に結合するステップとを含み、さらに、 互換性信号(Lc’,Rc’)またはシュミレート復号化信号(L’,R’,C’)のいずれかを少なくとも一つのダイナミック修正ファクタ(m;m,r;kl,kr)によってダイナミックに加重し、互換性信号(Lc’,Rc)の音響的に関連性のある信号特性を、もしこれら少なくとも2つの信号(L,R,C)と上記追加的な信号(Ls,Rs)とがこの互換性マトリクスによって直接的にマトリクシングされた時に生成されるであろう信号に近づけるステップ、を含むことを特徴とする方法。〔請求項2〕請求項1に記載の方法において、 上記互換性信号(Lc’,Rc’)またはシュミレート復号化信号(L’,R’,C’)のいずれかを上記のダイナミック修正ファクタ(m;ml,mr;kl,kr)によってダイナミックに加重するステップは、上記互換性信号(Lc’,Rc’)がそのエネルギーに関して、もし上記少なくとも2つの信号(L,R,C)と上記追加的な信号(Ls,Rs)とがこの互換性マトリクスによって直接的にマトリクシングされた時に生成されるであろう信号のエネルギーに近づけるように実行されることを特徴とする方法。〔請求項3〕請求項1または2に記載の方法において、 上記ジョイントステレオ符号化のステップは、左右のベーシックチャネル(L,R)と中央チャネル(C)のジョイントステレオ符号化を含み、 上記追加的な信号は左右のサラウンドチャネル(Ls,Rs)に対応していることを特徴とする方法。〔請求項4〕請求項3に記載の方法において、 上記互換性マトリクスは、次式の通りであることを特徴とする方法。 Lc=a・L+b・C+c・Ls Rc=a・R+b・C+c・Rs 上式において、(Ls,Rs)は左右のサラウンドチャネルを表し、(L,R)は左右のベーシックチャネルを表し、(C,a,b,c)は互換性マトリクスの係数を表し、(Lc,Rc)は互換性信号を表す。〔請求項5〕請求項1乃至4のいずれかに記載の方法において、 単一のダイナミック修正ファクタ(m)が、ジョイントステレオ符号化されるべき少なくとも2つの信号(L,R,C)と、シュミレート復号化信号(L’,R’,C’)の少なくとも一部分とに基づいて計算され、 各シュミレート復号化信号はそのマトリクシングの前に、このダイナミック修正ファクタ(m)によって乗算されることを特徴とする方法。〔請求項6〕請求項4に従属する請求項5に従って符号化されたオーディオ信号を復号化する方法において、 上記修正ファクタ(m)は上記デコーダに伝送され、 上記ジョイント符号化信号(y)はジョイントステレオ復号化されて、復号化された左右のベーシックチャネル(L’,R’)と復号化された中央チャネル(C’)とが得られ、 復号化された左右のベーシックチャネル(L’,R’)と復号化された中央チャネル(C’)は、上記修正ファクタによって乗算により加重され、 この加重された信号(mL’,mR’,mC’)は互換性信号(Lc,Rc)とともに逆互換性マトリクスによってマトリクシングされ、左右のサラウンドチャネル(Rs’,Ls’)を復元することを特徴とする方法。〔請求項7〕請求項6に記載の方法において、 上記単一のダイナミック修正ファクタ(m)は次式によって決定されることを特徴とする方法。 上式において、(L)と(R)は左右のベーシックチャネルを表し、(C)は中央チャネルを表し、(a,b)は互換性マトリクスの係数を表し、(L’,R’)はジョイントステレオ符号化およびジョイントステレオ復号化とによってシュミレート復号化された左右のベーシックチャネルを表す。〔請求項8〕請求項4に記載の方法において、 二つのダイナミック修正ファクタ(ml,mr)が、次式を満足するように決定され、 |a・L+b・C+c・Ls|2=|ml・(a・L’+b・C’)+c・Ls|2 |a・R+b・C+c・Rs|2=|mr・(a・R’+b・C’)+c・Rs|2 上式において、(Ls,Rs)は左右のサラウンドチャネルを表し、(L,R)は左右のベーシックチャネルを表し、(C,a,b,c)は互換性マトリクスの係数を表し、(Lc’,Rc’)は互換性信号を表し、 ジョイントステレオ符号化とそれに続くジョイントステレオ復号化とによって得られたシュミレート復号化左チャネル(L’)と、シュミレート復号化中央チャネル(C’)とが一方の修正ファクタ(ml)で加重され、ジョイントステレオ符号化とそれに続くジョイントステレオ復号化とによって得られたシュミレート復号化右チャネル(R’)と、シュミレート復号化中央チャネル(C’)とが他の修正ファクタ(mr)で加重され、その後これらの信号が、互換性信号を得るために、左右のサラウンドチャネル(ls,rs)とともに互換性マトリクスによってマトリクシングされることを特徴とする方法。〔請求項9〕請求項8に従って符号化されたオーディオ信号を復号化する方法において、 2つの上記修正ファクタ(ml,mr)が上記デコーダに伝送され、 上記ジョイント符号化信号(y)はジョイントステレオ復号化されて、復号化された左右のベーシックチャネル(L’,R’)と復号化された中央チャネル(C’)とが得られ、 復号化された左のベーシックチャネル(L’)と復号化された中央チャネル(C’)とは一方の修正ファクタ(ml)で乗算により加重され、復号化された中央チャネル(C’)と復号化された右のベーシックチャネル(R’)とは他方の修正ファクタ(mr)で乗算により加重され、 この加重された信号(ml・L’,mr・R’,ml・C’,mr・C’)は互換性信号(Lc’,Rc’)とともに逆互換性マトリクスによってマトリクシングされ、上記左右のサラウンドチャネル(Rs’,Ls’)を復元することを特徴とする方法。〔請求項10〕請求項4に記載の方法において、 二つのダイナミック修正ファクタ(kl,kr)が、次式を満足するように決定され、 上式において、(Ls,Rs)は左右のサラウンドチャネルを表し、(L,R)は左右のベーシックチャネルを表し、(C,a,b,c)は互換性マトリクスの係数を表し、(Lc’,Rc’)は互換性信号を表し、 マトリクシングによって得られた上記互換性信号(Lc’,Rc’)は、それぞれ上記修正ファクタ(kl,kr)によって加重されることを特徴とする方法。〔請求項11〕請求項10に記載の符号化されたオーディオ信号を復号化する方法において、 2つの上記修正ファクタ(kl,kr)が上記デコーダに伝送され、 上記互換性信号(Lc’,Rc’)は上記修正ファクタ(kl,kr)によって除算され、 このように加重された互換性信号(Lc’,Rc’)は ジョイント符号化信号(y)のジョイントステレオ復号化によって得られた信号(L’,R’,C’)とともに逆互換性マトリクスに送られ、上記左右のサラウンドチャネル(Ls’,Rs’)を復元することを特徴とする方法。
IPC (4件):
H04S 5/02 ,  H03M 7/30 ,  H04B 14/04 ,  H04H 5/00
FI (4件):
H04S 5/02 ,  H03M 7/30 Z ,  H04B 14/04 Z ,  H04H 5/00 Z

前のページに戻る