特許
J-GLOBAL ID:200903051536901859

誘導電動機のベクトル制御装置

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 山口 巖
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願平6-139752
公開番号(公開出願番号):特開平8-009697
出願日: 1994年06月22日
公開日(公表日): 1996年01月12日
要約:
【要約】【目的】回転速度検出手段を使用せずに誘導電動機をベクトル制御で速度制御する際に、誘起電圧演算値の誤差を小さく抑制することで、特に低速運転する際の回転速度の不安定を排除することにある。【構成】出力電圧トルク軸成分VT 又は誘起電圧トルク軸成分ET が一定値VTL又はETLよりも小の際に両者の差をゲイン倍後に一次角周波数指令値ω1 *で除算するトルク軸出力電圧調整回路30を設け、これの出力値をリミッタ37を介して加算器38で磁束指令値φ* に加算することで新たな磁束指令値を得る。又は一次角周波数指令値ω1 * か回転速度推定値N# が小の領域で磁束指令値φ* が大となるパターンを発生する磁束発生回路50を設け、これの出力値を新たな磁束指令値とする。これらの新たな磁束指令値を使うことで、低速運転時の誘起電圧演算値や一次角周波数演算値の演算誤差を小さく抑制し、回転速度が不安定になる恐れを回避している。
請求項(抜粋):
誘導電動機へ交流電力を供給する電力変換手段の出力電流を前記電動機の磁束軸と平行な磁化軸電流成分とこれに直交するトルク軸電流成分とに分解して検出し、前記電力変換手段の出力電圧を前記電動機の磁束軸と平行な出力電圧磁化軸成分とこれに直交する出力電圧トルク軸成分とに分解して検出し、これら出力電圧磁化軸成分と出力電圧トルク軸成分とから誘起電圧演算手段は誘起電圧磁化軸成分と誘起電圧トルク軸成分とを演算し、これら誘起電圧磁化軸成分と誘起電圧トルク軸成分と別途設定している磁束指令値とから一次角周波数指令値を演算し、前記トルク軸電流検出値と前記磁束指令値とから得られるすべり周波数を前記一次角周波数指令値から差し引いて回転速度推定値を演算し、この回転速度推定値を別途設定する回転速度指令値に一致させる調節動作によりトルク軸電流指令値を求め、磁束調節手段に磁束指令値を入力させて磁化軸電流指令値を求め、これらトルク軸電流指令値と磁化軸電流指令値とを入力する電流調節手段を備えて前記電力変換手段を制御する構成の誘導電動機のベクトル制御装置において、電力変換手段の出力電圧検出値に基づく値を入力してその絶対値を演算し、別途設定する下限設定値からこの絶対値を減算した結果が正値の場合は前記減算結果を一定値倍し、これを前記一次角周波数指令値で除算する電圧調節手段を設け、前記磁束指令値にこのトルク軸出力電圧調節手段の出力を加算した値を新たな磁束指令値とし、前記磁束調節手段は新たな磁束指令値を入力信号とすることを特徴とする誘導電動機のベクトル制御装置。

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