特許
J-GLOBAL ID:200903053274745217
生体分子含有試料の試料調製方法
発明者:
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出願人/特許権者:
代理人 (3件):
宮崎 昭夫
, 石橋 政幸
, 緒方 雅昭
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願2006-107558
公開番号(公開出願番号):特開2007-278934
出願日: 2006年04月10日
公開日(公表日): 2007年10月25日
要約:
【課題】試料液中に存在する微量の測定対象分子を、測定対象分子に特異的に結合する「キャプチャー」分子との複合体を形成させて、濃縮(分離)し、該複合体から測定対象分子を離脱させ、回収する工程において、その後に施す、等電点電気泳動の分離能、ならびに、質量分析における定量性、測定感度に影響を及ぼさない、離脱・回収手段の提供、ならびに、該回収工程後、バイオチップによる等電点電気泳動を施し、分離される測定対象分子を質量分析用試料に調製する方法の提供。【解決手段】測定対象分子と「キャプチャー」分子との複合体から、測定対象分子を離脱させ、回収する手段として、測定対象分子自体の変性を引き起こすことなく、該複合体中の「キャプチャー」分子の構造を選択的に変化させる薬剤を「キャプチャー」分子に作用させ、「キャプチャー」分子の測定対象分子に対する結合能を喪失させる離脱手段を利用する。【選択図】図1
請求項(抜粋):
生体分子を含有する試料液中に含まれる、特定の測定対象分子を質量分析するための質量分析用試料を調製する方法であって、
該測定対象分子は、等電点電気泳動を施した際、単一のスポットを形成可能な生体分子であり、
該測定対象分子を質量分析するための質量分析用試料を調製する方法は、
該測定対象分子に対する特異的な結合能を有する「キャプチャー」分子を利用し、前記試料液中に含まれる、該測定対象分子に前記「キャプチャー」分子を結合させてなる複合体を形成し、
該複合体を固相基材粒子表面に、該複合体中の「キャプチャー」分子と固相基材粒子表面との結合を介して、該複合体を該固相基材粒子表面に固定化する工程;
該固相基材粒子と、前記試料液とを、固/液相分離処理によって分離し、該固相基材粒子を分取する工程;
前記複合体から該測定対象分子を離脱させる試薬成分を含む溶出液を用いて、分取される該固相基材粒子の表面に固定化されている、前記複合体から、前記「キャプチャー」分子との結合を解消して、該測定対象分子を離脱させ、
前記溶出液と、該固相基材粒子とを、固/液相分離処理によって分離し、前記溶出液を分取し、
離脱された該測定対象分子が回収されている回収液とする工程;
離脱された該測定対象分子が回収されている回収液を、マイクロチップの流路を泳動流路として利用する等電点電気泳動処理し、
該マイクロチップの流路上に、該測定対象分子を単一のスポットとして、等電点電気泳動分離する工程;
該マイクロチップの流路上に、単一のスポットとして、等電点電気泳動分離されている該測定対象分子を凍結乾燥し、
該マイクロチップの流路上において、凍結乾燥処理された、単一のスポットに分離されている該測定対象分子を質量分析用試料に調製する工程と
を具え、
前記複合体から該測定対象分子を離脱させる試薬成分を含む溶出液は、
前記複合体から該測定対象分子を離脱させる試薬成分として、前記「キャプチャー」分子の有する、該測定対象分子に対する特異的な結合能を喪失させる作用を有する成分と、
離脱される該測定対象分子を溶解させる緩衝液成分のみを含み、
前記試薬成分と緩衝液成分とは、いずれも、離脱される該測定対象分子が示す前記等電点電気泳動における分離特性を本質的に損なう作用を有していない物質であり、
前記試薬成分は、離脱される該測定対象分子に対して、結合能を示さない物質であり、
前記溶出液中に含まれる緩衝液成分は、液のpHを所定値に維持する機能を有する電解質物質の組成を有し、該電解質物質の組成に由来する該溶出液中のイオン強度は、0.01M以上、0.1M以下の範囲に選択されている
ことを特徴とする生体分子の質量分析用試料の調製方法。
IPC (2件):
FI (3件):
G01N27/62 V
, G01N27/26 331E
, G01N27/26 331Z
Fターム (8件):
2G041CA01
, 2G041DA04
, 2G041EA01
, 2G041FA13
, 2G041GA06
, 2G041JA07
, 2G041JA14
, 2G041JA20
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