特許
J-GLOBAL ID:200903055369212294

弁付血液導管を備えた心室補助用具及び製法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 山崎 行造 (外1名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平7-520822
公開番号(公開出願番号):特表平10-508212
出願日: 1995年02月06日
公開日(公表日): 1998年08月18日
要約:
【要約】一対の弁付導管18、20と、これらの導管18、20により受容患者10の循環系と接続されるポンプ部14とから成る心室補助用具16。ポンプ部14及び弁付導管18、20は、用具を通して流れるとき血液が横切らなければならない物質面転移部の数を最小にするような形状に構成される。同様に、弁付導管18、20は、用具16の血液接触流路の外部に設けるステント構造体100により外部的に支持される、豚の異種移植片弁102を含む。弁付導管18、20の可撓性の形状保持形内壁部材46は、血液に対して不透過性であるが、多孔性内面48を定め、その上に安定した生物的境界面を形成することができる。また、内壁部材46は、洞114で形成されるが、この洞は異種移植片弁102がとられる豚の洞または人の大動脈洞のいずれおも模写してない。しかし、内壁部材46の洞は、これらの弁の血液流の下流において強力な渦を形成することにより有効な弁作動を与え、弁付導管18、20の血液接触面上に置ける凝血の形成を防止するように構成される。
請求項(抜粋):
1 血液を受取りかつ放出する可変容量室を完全に定める1つの血液接触内面を有する単一の可撓性壁部材を含むポンプ部であって、前記単一の可撓性壁部材が、同様に前記可変容量室に関する血液の流入及び流出のためにそれぞれ流入ポート及び流出ポートの1つを定めるポンプ部と、 第2の血液接触内面を定める側壁を有する、該可変容量室と受容者生体の循環系との間で血液を伝える可撓性導管部材であって、前記可撓性導管の前記側壁が前記流入ポート及び流出ポートの各々において該単一可撓性壁部材と封止的にかみ合う可撓性導管部材とから成り、 それにより該可撓性導管及び前記ポンプ部の該可変容量室を通過するとき、前記受容者生体の流れる血液が第1及び第2血液接触内面のみに接触する、心室補助用具。2 前記可撓性導管部材内に配置される、該導管内の血液流を単一方向に限定するプロテーゼ弁と、該可撓性導管部分の外部に設けられる前記プロテーゼ弁のためのステント構造体をさらに含む、請求項1の用具。3 前記可撓性導管の前記側壁を通して前記プロテーゼ弁を前記ステント構造体に取付ける縫合体をさらに含み、それにより該可撓性導管を通って流れる血液が、前記第2血液接触内面、該プロテーゼ弁及び前記縫合体のみに接触する、請求項2の用具。4 前記プロテーゼ弁が、生来組織異種移植片である、請求項2の用具。5 前記生来組織異種移植片が豚の異種移植片である、請求項4の用具。6 前記プロテーゼ弁が、少なくとも一対の弁尖頭を含み、前記可撓性導管部材が、前記プロテーゼ弁尖頭の下流で軸方向と一直線をなす同一数の洞をさらに定める、請求項2の用具。7 前記可撓性導管の前記洞が、人の生来大動脈弁洞より小さい、請求項6の用具。8 前記可撓性導管の前記洞が、前記第2血液接触内面の一部を定め、前記プロテーゼ弁の下流で前記第2面の前記洞部分が、鋭角の視射角で該第2面の円筒状残部を再結合させる、請求項6の用具。9 前記可撓性導管の前記洞が、少なくとも1.3の縦横比を有する、請求項6の用具。10 前記可撓性導管の前記洞が、約1.3乃至約1.6又はそれ以上の範囲の縦横比を有する、請求項9の用具。11 前記可撓性導管の前記洞が、ほぼ1.45の縦横比を有する、請求項6の用具。12 前記可撓性導管部材と接続する細長い導管部材をさらに含み、前記細長い導管部材は、その一端で前記受容者生体の循環系と流体連通しかつその他端で該可撓性導管部材と流体連通し、該受容者生体循環系から前記可変容量室まで又は該可変容量室から血液を伝えるようにし、該可撓性導管部材の前記内壁が、該細長い導管部材の一端で該細長い導管部材と封止的に直接かみ合う、請求項1の用具。13 前記可撓性導管部材を支持的に受容する管状ハウジングをさらに含み、前記ハウジングが該ハウジングを貫通する少なくとも1つの穴を定め、該可撓性導管部材を前記受容者生体の体液に対して外向きにさらすようにする、請求項1の用具。14 前記流入又は流出ポートの前記各々において、前記可撓性導管部材を前記可撓性壁部材と封止的にかみ合う状態で弾力的に保持する装置をさらに含む、請求項13の用具。15 前記可撓性壁部材と前記可撓性導管部材との封止的かみ合いを弾力的に保持する前記装置が、該可撓性壁部材を封止的にかみ合わせるために、該可撓性導管及びその管状ハウジングが受容される凹所を定める各ハウジングを有する前記ポンプ部を含み、前記管状ハウジングが、前記ポンプ部ハウジングとかみ合って該ポンプ部ハウジングを軸方向に締付けかつ強制的に該可撓性導管を該可撓性壁部材と封止的にかみ合わせる装置と、前記かみ合わせる装置と該管状ハウジングとの間に入ってその間で限られた量の軸方向相対運動を可能にする装置とを保持する、請求項14の用具。16 前記可撓性壁部材と前記可撓性導管部材との封止的かみ合いを弾力的に保持する前記装置が、前記ポンプ部ハウジングの凹所内へ捩じ込み可能にはまり、該管状ハウジングのフランジ部を強制的に該ポンプ部ハウジングとかみ合わせるようにする、回転自在にカラーを支持する前記管状ハウジングと、前記カラーと該前記管状ハウジングの前記フランジ部との間に挿入される、軸方向に弾力的な、円周方向に延びる座金部材とを含む、請求項15の用具。17 前記軸方向に弾力的な座金部材が、金属波型座金を含む、請求項15の用具。18 その血液接触内面上に生物分解性有機被膜を有する、前記細長い導管部材をさらに含み、前記生体循環系からの血液損失に関して移植後の該細長い導管部材の漏れ抵抗を始めから高めるようにする、請求項12の用具。19 前記管状ハウジングは、前記生物分解性有機被膜が前記受容者生体により吸収されるにつれて、前記細長い導管部材の寸法変化を封止的に調節すると同時に該導管部材と封止的に接続する装置をさらに含む、請求項18の用具。20 前記封止的に接続する装置が、前記細長い導管の一端と封止的に接続する先細座部、該細長い導管上の肩部及び前記肩部及び前記管状ハウジングの双方とかみ合う、該細長い導管を強制的に捩込んで前記座部と封止的にかみ合わせるようにするねじ付リングを定める該管状ハウジングと、該肩部及び前記リング間に軸方向に入り、前記生物分解性被膜の吸収に応答して該細長い導管により失われた軸方向寸法を吸収するようにする軸方向に弾性的座金部材を含む、請求項19の用具。21 前記軸方向に弾力的な座金部材が、金属波型座金を含む、請求項20の用具。22 生体内で血液を伝えるための形状維持形可撓性導管であって、前記血液用流路の境界を定める内面及び外面を有する管状体を定める布製シート物質から成り、前記外面において前記管状体が生物的に両立性の重合物質製不透過被膜を帯び、前記重合物質は前記布の前記内面に向けて侵入するが該内面までは達せず、前記不透過性被膜は軸方向及び円周方向に連続して血液に対して該管状体を不透過性にさせるようにし、該布内面は多孔性を維持して該面上に安定した生物的境界面を付けるのに備えるようにされる形状維持形可撓性導管。23 前記導管流路内の血液流を単一方向に制限するために該流路内に設けられる弁装置をさらに含む、請求項23の導管。24 前記弁装置がプロテーゼ弁を含む、請求項23の導管。25 前記プロテーゼ弁が豚異種移植片である、請求項24の導管。26 前記弁装置を支持するためのステント構造体であって、前記重合体被膜の外部に配置されかつそれにより前記血液と接触しないように隔離されるステント構造体をさらに含む、請求項23の導管。27 前記プロテーゼ弁が少なくとも一対の弁尖頭を含み、前記可撓性導管部材が、前記プロテーゼ弁尖頭の下流で該尖頭と一直線をなす同数の洞をさらに定める、請求項24の導管。28 前記可撓性導管の前記洞が、人の生来大動脈弁洞より小さい、請求項27の導管。29 前記可撓性導管の前記洞が、前記第2血液接触内面の一部を定め、前記プロテーゼ弁の下流で前記第2面の前記洞部分が、鋭角の視射角で該第2面の円筒状残部を再結合させる、請求項28の導管。30 前記洞が、少なくとも1.3の縦横比を有する、請求項28の導管。31 前記洞が、約1.3乃至約1.6又はそれ以上の範囲の縦横比を有する、請求項30の導管。32 前記洞が、ほぼ1.45の縦横比を有する、請求項31の導管。33 生体内で単一方向性血液流を伝えるための弁付プロテーゼ導管であって、 第1血液接触面を定める生来組織異種移植片弁と、 内部に前記弁が固定されかつ第2血液接触面を定める布製導管と、 前記異種移植片弁を前記布製導管内に固定しかつ第3血液接触面を定める縫合体とから成り、 それにより前記弁付導管が、前記導管を通して流れる血液により接触される第1、第2及び第3面のみを有する弁付プロテーゼ導管。34 前記異種移植片弁のために前記布製導管の外部に配置されるステント構造体をさらに含む、請求項33の導管。35 前記布製導管が血液に対して不透過性でありかつ前記ステント構造体を血液接触から隔離する、請求項34の導管。36 前記布製導管が可撓性かつ形状保持形であり、前記異種移植片弁の下流で複数の洞を定め、前記複数の洞が、該異種移植片弁の生来弁尖頭と同数でかつ軸方向において該弁尖頭と一直線をなす、請求項33の導管。37 前記複数の洞が、前記異種移植片弁が除去された生来の洞及び生来の人の洞の双方とも異なる、請求項36の導管。38 前記可撓性導管の前記洞が、人の生来の大動脈弁洞より小さい、請求項37の導管。39 前記洞が、少なくとも1.3の縦横比を有する、請求項38の導管。40 前記洞が、約1.3乃至約1.6又はそれ以上の範囲の縦横比を有する、請求項39の導管。41 前記洞が、ほぼ1.45の縦横比を有する、請求項40の導管。42 生体内で血液を伝えるために用いられかつ多孔性内面上に安定した生物的境界面を形成するのに備えるための、前記多孔性内面を有する可撓性の形状維持 ・血液不透過形布製導管部材を製造する方法であって、 内面及び外面を有する多孔性の管状布体を形成し、 前記外面上において生物的に両立性で血液不透過性の重合材料から成る連続被膜を加え、該内面の多孔性を維持すると共に前記被膜を前記内面に向けるが該内面まで達しない程度に加えるようにし、 前記重合材料から成る被膜を用い、血液に対して前記管状布体が不透過性になるようにさせ、 該重合材料で被覆された該布体から該布製導管部材を形成することからなる布製導管部材製造方法。43 前記血液不透過性重合材料として熱硬化性材料を用い、前記熱硬化性材料を十分硬化させ、該材料から前記導管部材を形成する前に前記布内における該重合材料のさらなる流動性を防止するようにさせることを含む、請求項42の方法。44 回転自在な円筒状マンドレルを用い、前記管状多孔性布体を支持するようにさせ、移動可能な支持面を、前記マンドレル上の前記管状多孔性布体に対して押圧し、前記支持面と該マンドレルが同時に移動されるとき、重合原材料のシートを前記布と該移動可能支持面との間に供給することをさらに含む、請求項43の方法。45 前記熱硬化性材料の硬化後に、前記重合材料で被覆された前記布体を選択された形状にさらに成型することをさらに含み、前記さらに成型する段階が、 前記選択された形状の空洞を有する型を与え、 該布体を前記空洞内に置き、 該布体内へ気球を挿入し、 前記気球を強制的に膨脹させ、同時に該空洞を加熱して該布体が該空洞の形状をとるようにさせ、 前記成型された布体を冷却し、該布体が該選択された形状を保持するようにさせることにより行われる、請求項43の方法。46 血液循環系を有する生体の選択された心室に対する支援に備える方法であって、 前記循環系から導出されて前記選択された心室の下流で該循環系へ戻る血液を流すための人工流路を与え、 前記人工流路内に可変容量室を与え、 該人工流路内の前記可変容量室の限界を確定する一対の同様に配置された一方弁を与え、 該人工流路の一対の部分の各々において前記一対の一方弁を固定する装置を与え、 該可変容量室を伸縮させ、該循環系から血液を引き出し、前記血液を該選択された心室の下流で該循環系に戻し、該循環系において該血液を循環させる該心室の機能を支援若しくは代替するようにさせ、 単一可撓性壁部材を用い、該可変容量室を定めるようにさせ、 一対の各人工導管部材を用い、該人工流路の前記対部分を定めかつ前記一方弁を受容するようにさせ、 前記各人工導管部材対を直接前記単一可撓性壁部材と封止的に接触させることから成り、 それにより該一方弁の対及び該可変容量室を通って流れる該循環系からの血液が、該単一可撓性壁部材、該一方弁対及び該一方弁対を該人工導管部材対内へ固定する前記装置のみと接触するに過ぎないようにさせる支援に備える方法。47 血液を伝える導管であって、 前記血液のために流路の境界をなす内面を有する管状体と、 前記流路内に封止的に配置される、該流路内の血液流を単一方向に限定しかつ少なくとも1つの弁尖頭を含むプロテーゼ弁とから成り、 前記可撓性導管部材は、前記プロテーゼ弁の弁尖頭数と同一の数の洞をさらに定め、各前記洞は、プロテーゼ弁の尖頭の各1つに関してその下流にありかつそれとそれぞれ軸方向で一直線をなし、 該可撓性導管の該各洞が人の生来の大動脈弁より浅くかつ長い血液伝達導管。48 前記洞が、少なくとも1.3の縦横比を有する、請求項47の導管。49 前記洞が、約1.3乃至約1.6又はそれ以上の範囲の縦横比を有する、請求項48の導管。50 前記洞が、ほぼ1.45の縦横比を有する、請求項49の導管。51 前記プロテーゼ弁が豚異種移植片である、請求項47の導管。52 前記プロテーゼ弁がステント構造体をさらに含み、前記ステント構造体が前記管状体の外部に配置され、それにより該導管を流れる血液との接触から隔離される、請求項47の導管。53 前記洞はその、下流終端において前記管状体の円筒状突出部を鋭角の射視角で再結合させる、請求項47の導管。54 生体内で単一方向性血液流を伝えるための弁付プロテーゼ導管であって、 プロテーゼ弁と、 内部に前記弁が固定されるプロテーゼ導管と、 前記導管の外部に配置される、前記プロテーゼ弁のためのステント構造体とから成り、 それにより前記ステント構造体が、前記導管により流れる血液との接触から隔離される弁付プロテーゼ導管。55 前記導管が血液に対して不透過性で有りかつ該導管内の安定した生物的境界面に備えた多孔性内面を定める、請求項54の導管。56 前記導管が、前記プロテーゼ弁の下流で複数の洞を定める、可撓性の形状保持形布から形成され、該プロテーゼ弁が、複数の弁尖頭を含み、前記複数の洞が、該プロテーゼ弁の弁尖頭と同数でかつ軸方向において該弁尖頭と一直線をなす、請求項54の導管。57 前記流路の境界をなす血液接触内面を定める可撓性側壁を有する、導管を通して血液の流れを伝える流路を定める第1の可撓性導管部材と、 内部で血液を伝える流路を定める第2の血液伝達部材と、 前記側壁が、前記第1可撓性導管部材のための端面を定める再入部を含み、 該導管部材の前記端面を封止的に前記第2血液伝達部材と強制的にかみ合わせる装置とから成る血液伝達導管装置。58 前記強制的にかみ合わせる装置が、前記第2部材に関して前記導管部材の相対的軸方向移動を、該部材間の封止的接触を保ちながら、弾力的に調節する装置をさらに含む、請求項57の装置。59 前記導管の前記端面を封止的に前記第2部材と強制的にかみ合わせる装置が、該導管部材を取囲みかつ該第2部材と、該導管部材の軸方向に延びる部分とにかみ合うカラー部材を含み、前記端面において前記軸方向に延びる部分を該第2部材と封止的にかみ合わせるようにさせる、請求項58の装置。60 前記第2部材に関する前記導管部材の相対的軸方向移動を弾力的に調節する装置が、前記カラー部材と前記導管部材の軸方向に延びる部分との間入る軸方向に弾力的な要素を含む、請求項59の装置。61 前記軸方向に弾力的な要素が、前記カラーと前記導管の軸方向に延びる部分との間入る円周方向に延びる波形座金を含む、請求項60の装置。
IPC (2件):
A61M 1/10 500 ,  A61M 1/10
FI (2件):
A61M 1/10 500 ,  A61F 2/22

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