特許
J-GLOBAL ID:200903056069811524

デンプンと熱可塑性ポリマーからなる生分解性ポリマー組成物

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 青山 葆 (外1名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平10-521055
公開番号(公開出願番号):特表2000-509427
出願日: 1997年11月05日
公開日(公表日): 2000年07月25日
要約:
【要約】熱可塑性デンプンおよびデンプンとは不相溶の熱可塑性ポリマーを含み、デンプンが分散相を構成し、熱可塑性ポリマーが連続相を構成するポリマー組成物であって、A)ポリオールと一定範囲の解離定数を持つモノカルボン酸またはポリカルボン酸とのエステルであって、特定の値の親水性/親油性バランスインデックスHLBを持つエステルから選択される界面効果を持つ物質、または水溶性であるが組成物から水によって有意に抽出されない非イオン性界面活性剤を含む組成物から、B)熱可塑性ポリマーが、平均粘度法分子量とメルトインデックスの比(R)が25,000より高い脂肪族または脂肪族-芳香族コポリエステルである組成物から、およびC)熱可塑性ポリマーが、脂肪族-芳香族コポリエステル、ポリエステル-アミド、ポリエステル-エーテル、ポリエステルエ-テル-アミド、ポリエステル-ウレタンおよびポリエステル.ウレアから選択され、かつ、混合段階中の水分含有量を1〜5重量%に維持しながら成分を押出すことによって得られる組成物から選択されるポリマー組成物。
請求項(抜粋):
1.熱可塑性デンプンおよびデンプンとは不相溶の熱可塑性ポリマーを含み、デンプンが分散相を構成し、熱可塑性ポリマーが連続相を構成している、老化と低湿度条件に対して良好な耐性を持つ生分解性ヘテロ相ポリマー組成物であって、次に挙げる組成物から選択される組成物:A)次に挙げる種類の化合物から選択される界面剤を含有する組成物: a)ポリオールと、4.5未満の解離定数pK値を持つモノカルボン酸またはポリカルボン酸(ポリカルボン酸の場合、このpK値は第一カルボキシル基のpKに関する)とのエステルであって、8より高い親水性/親油性バランスインデックス値(HLB)を持つことを特徴とするエステル; b)ポリオールと、4.5より高いpK値を持つ炭素原子数12未満のモノカルボン酸またはポリカルボン酸とのエステルであって、かつ、5.5〜8のHLB値を持つエステル; c)ポリオールとC12-C22脂肪酸とのエステルであって、5.5未満のHLB値を持つエステル(このエステルはデンプンの10〜40重量%の量で使用される); d)非イオン性の水溶性界面活性剤であって、上記デンプン/熱可塑性ポリマー組成物に加えたときに、それを含有する材料を周囲温度で100時間水に浸漬した後に、水中に移動する量がその濃度の30重量%以下である非イオン性の水溶性界面活性剤; e)脂肪族または芳香族ジイソシアネートと、そのジイソシアネートと反応する末端基を含むポリマーとの反応生成物; B)デンプンとは不相溶の熱可塑性ポリマーが、炭素原子数が2より多いヒドロキシ酸および/または脂肪族ジカルボン酸から誘導される反復単位を含んでなるポリエステルであって、平均粘度法分子量とメルトインデックス(5kgの負荷をかけて180°Cで測定)の比Rが25,000より大きい組成物; C)デンプンとは不相溶の熱可塑性ポリマーが、脂肪族-芳香族コポリエステル、ポリエステル-アミド、ポリエステル-エーテル、ポリエステル-エーテル-アミド、ポリエステル-ウレタンおよびポリエステル-ウレアからなる群より選択される組成物であって、かつ、成分混合操作中の水分含有量が1〜5重量%(あらゆるコンディショニングに先立って押出機の出口で測定される含有量)に維持される条件下での押出によって得られる組成物。 2.組成物がA)群の組成物から選択され、エステルが3個以上の炭素原子と2個以上のアルコール基を含むポリオールから得られる請求項1に記載の組成物。 3.ポリオールがグリセロールである請求項2に記載の組成物。 4.エステルがモノグリセリドである請求項2または3に記載の組成物。 5.エステルa)がシュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、またはトリクロロ酢酸のエステルである請求項2〜4のいずれかに記載の組成物。 6.エステルa)が平均してモノグリセリドである請求項5に記載の組成物。 7.エステルb)がカプロン酸、スベリン酸、またはアゼライン酸から得られる請求項2〜4のいずれかに記載の組成物。 8.エステルが平均してモノグリセリドである請求項7に記載の組成物。 9.エステルc)が平均してラウリン酸またはオレイン酸のモノグリセリドである請求項2〜4のいずれかに記載の組成物。 10.界面活性剤d)が10より大きいHLB値を持つアルコキシル化置換アルキルフェノール類から選択される請求項2に記載の組成物。 11.熱可塑性デンプンと、デンプンとは不相溶の熱可塑性ポリマーとの重量比が、デンプンが分散相を構成し、熱可塑性ポリマーが連続相を構成するような比である請求項2〜10のいずれかに記載の組成物。 12.使用されるエステルa)およびb)の量が組成物全体に対して0.5〜20重量%である請求項2〜9のいずれかに記載の組成物。 13.可塑剤を含む請求項2〜12のいずれかに記載の組成物。 14.可塑剤が、3個以上の炭素原子と2個以上のアルコール基を持つポリオールであって、エーテル化またはエステル化されていてもよいポリオールから選択される請求項13に記載の組成物。 15.ポリオールがグリセロール、ソルビトール、エーテル化またはエステル化されたソルビトール、エチレングリコール、およびトリメチロールプロパンから選択される請求項14に記載の組成物。 16.デンプンに対して1〜100重量%の量の可塑剤が使用される請求項12〜15のいずれかに記載の組成物。 17.エステルa)またはb)がデンプンに対して1:30〜1:2.5の重量比で使用される請求項16に記載の組成物。 18.熱可塑性ポリマーが、2個以上の炭素原子を持つヒドロキシ酸の重縮合によって、もしくは対応するラクトンまたはラクチドから、もしくは炭素原子数1〜12のジオールと脂肪族ジカルボン酸またはそれと芳香族ジカルボン酸の混合物との重縮合によって得られる脂肪族または脂肪族-芳香族ポリエステルから選択される請求項1〜17のいずれかに記載の組成物および材料。 19.ポリマーがポリ-ε-カプロラクトンである請求項18に記載の組成物。 20.組成物がB)群の組成物から選択され、R比が40,000〜110,000である請求項1に記載の組成物。 21.ポリエステルが脂肪族ジカルボン酸と2個以上の炭素原子を持つジオールの重縮合生成物、もしくは2個より多い炭素原子を持つ脂肪族ヒドロキシ酸またはそのラクトンもしくはラクチドの重縮合生成物である請求項20に記載の組成物。 22.ポリエステルが芳香族ジカルボン酸および/または脂肪族ジカルボン酸のまたはヒドロキシ酸の混合物から誘導される単位を含む請求項21に記載の組成物。 23.ポリエステルがポリ-ε-カプロラクトン、ポリ-ε-カプロラクトン/ε-カプロラクタム、ポリ-ε-カプロラクタム/ブチレンアジペートである請求項21または22に記載の組成物。 24.ポリカプロラクトンが100000より大きい平均粘度法分子量と40,000〜110,000のR比を持つ請求項23に記載の組成物 25.炭素原子数3以上のポリオールから選択される可塑剤を含む請求項21〜24のいずれかに記載の組成物。 26.ポリオールがグリセロール、ソルビトール、トリメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールから選択される請求項25に記載の組成物。 27.使用されるポリオールの量がデンプンに対して10〜100%である請求項25または26に記載の組成物。 28.組成物がC)群の組成物から選択され、デンプンがコポリエステルマトリックス中に1μm未満の平均数値サイズを持つ粒子の形態で分散している請求項1に記載の組成物。 29.デンプン粒子が0.5μm未満の平均数値サイズを持ち、その粒子の70%以上が0.5μm未満のサイズを持つ請求項28に記載の組成物。 30.コポリエステルが、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸の混合物と脂肪族C2〜C20ジオールとの重縮合によって得られる請求項28または29に記載の組成物。 31.脂肪族ジカルボン酸がアジピン酸、グルタル酸およびセバシン酸からなる群より選択され、芳香族酸がテレフタル酸である請求項30に記載の組成物。 32.コポリエステルが、脂肪族C2-C20ジオールと、炭素原子数が2より多いヒドロキシ酸または対応するラクトンとテレフタル酸の混合物との重縮合によって得られる請求項28〜30のいずれかに記載の組成物。 33.コポリエステルがポリアルキレンアジペート-ポリアルキレンテレフタレート、ポリアルキレンアジペート-ポリアルキレンイソフタレートおよびポリアルキレンセバケート-ポリアルキレンテレフタレートからなる群より選択される請求項28〜32のいずれかに記載の組成物。 34.脂肪族構造を持つ単位の含量が30〜70モル%である請求項28〜33のいずれかに記載の組成物。 35.コポリエステル-アミドが、ポリ-ε-カプロラクトン-ε-カプロラクタム、ポリアルキレンアジペート-ε-カプロラクタムおよびポリアルキレンスクシネート-ε-カプロラクタムからなる群より選択される請求項28に記載の組成物。 36.デンプンの含有量が5〜95重量%であり、コポリエステルの含有量が95〜5重量%である請求項26〜35のいずれかに記載の組成物。 37.グリセロール、ソルビトール、ポリグリセロール、グリセロール、ソルビトールおよびポリグリセロールのエステルおよびエーテル、1,3-プロパンジオールおよびペンタエリスリトールからなる群より選択される可塑剤を含む請求項28〜36のいずれかに記載の組成物。 38.脂肪族ポリエステル、酢酸セルロース、エチレン-ビニルアルコールコポリマー、エチレン-酢酸ビニルコポリマーおよびポリビニルアルコールから選択されるポリマーを、組成物の30重量%までの量で含む請求項28〜37のいずれかに記載の組成物。 39.請求項28〜38のいずれかに記載の組成物の製造法であって、組成物の成分を、水分の含有量が成分の混合操作中に1〜5重量%に維持される条件下で押出すことからなる製造法。 40.請求項28〜38のいずれかに記載の組成物から得られるフィルム。 41.おむつ、生理用ナプキン、袋およびラミネート紙の製造における請求項40に記載のフィルムの使用。 42.マルチングに応用するための農業分野における請求項40に記載のフィルムの使用。 43.梱包に使用できる発泡成型製品および使い捨て製品を製造するための請求項28〜39のいずれかに記載の組成物の使用。 44.請求項1の組成物A)およびB)または請求項2〜27のいずれかに記載の組成物から得られるフィルム。 45.おむつ、生理用ナプキン、袋、ラミネート紙、積層品、およびシリカやアルミニウムなどの無機生成物で処理されるフィルムの製造における請求項44に記載のフィルムの使用。 46.農業分野におけるおよびセロファン包装するための請求項44に記載のフィルムの使用。 47.梱包に使用できる発泡材料および使い捨て製品を製造するための請求項1の組成物A)およびB)ならびに請求項2〜27のいずれかに記載の組成物の使用。 48.熱可塑性デンプンおよびデンプンとは不相溶の熱可塑性ポリマーを含み、デンプンが分散相を構成し、熱可塑性ポリマーが連続相を構成し、粒子の少なくとも80%が1μmより小さいサイズを持つ分散相の微細構造を特徴とするヘテロ相組成物から製造される材料。 49.平均数値粒子サイズが0.1〜0.5μmである請求項48に記載の材料。 50.フィルム状の請求項48または49に記載の材料。
IPC (4件):
C08L 3/02 ,  C08J 5/18 ZAB ,  C08L 67/02 ,  C08L 67/04
FI (4件):
C08L 3/02 ,  C08J 5/18 ZAB ,  C08L 67/02 ,  C08L 67/04
引用特許:
審査官引用 (4件)
  • 樹脂分散液組成物及びその用途
    公報種別:公開公報   出願番号:特願平6-247305   出願人:日本合成化学工業株式会社
  • 特表平7-509514
  • 特表平7-509514
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