特許
J-GLOBAL ID:200903056617923735

履帯自動車用履帯チエーン

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 中平 治
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平6-513529
公開番号(公開出願番号):特表平8-504144
出願日: 1993年12月04日
公開日(公表日): 1996年05月07日
要約:
【要約】履帯自動車用特にチエーン駆動式建設車両用の履帯チエーンであつて、チエーンブシユとチエーンボルトと鋼製チエーンリンクとからなり、内側にあるチエーンリンク末端がチエーンブシユに嵌着され、外側にあるチエーンリンク末端がブシユから突出するチエーンボルト末端に嵌着されており、チエーンブシユにチエーンボルトが挿通されており、摩耗し難く又は従来一般的な履帯チエーンよりも摩耗の少ない履帯チエーンを提供するために、チエーンブシユ(1)を焼結添加剤15重量%未満のSi3N4(窒化珪素)を基とする超硬合金、複合繊維材料、エンジニアリングセラミツクス及び/又は好ましくはセラミツク・セラミツク複合材料から構成するように提案される。
請求項(抜粋):
1 履帯自動車用特にチエーン駆動式建設車両用の履帯チエーンであつて、チエーンブシユとチエーンボルトと銅製チエーンリンクとからなり、内側にあるチエーンリンク末端がチエーンブシユに着され、外側にあるチエーンリンク末端がブシユから突出するチエーンボルト末端に嵌着されており、チエーンブシユにチエーンボルトが挿通されているものにおいて、チエーンブシユ(1)が焼結添加剤15重量%未満のSi3N4(窒化珪素)を基とする超硬合金、復合繊維材料、エンジニアリングセラミツクス及び/又は好ましくはセラミツク・セラミツク複合材料からなることを特徴とする、履帯チエーン。2 チエーンリンク(4)の銅材料との圧縮複合体のなかで綱に比べてチエーンブシユ(1)の膨張率が低いことに基づいて、弾性変形に帰すことのできる圧縮を保証する嵌合いが生じるように、チエーンリンク(4)とチエーンブシユ(1)との間の締り嵌めが、ブシユのアイを形成するチエーンリンク(4)の穴の所要の公差範囲とチエーンブシユ(1)の外径の公差範囲とを考慮して調整されていることを特徴とする、請求項1に記載の履帯チエーン。3 履帯チエーンが軸線方向袋穴凹部と半径方向横凹部とを備えたチエーンボルトを有し、この横凹部に油状又はグリース状潤滑剤が充填されており、又その軸線方向袋穴凹部の開口端が好適な閉鎖手段によつて閉鎖可能であり、チエーンボルトとチエーンブシユとの間に潤滑間隙が設けられて、この潤滑間隙が軸線方向外側を密封手段によつて密閉されており、これらの密封手段がチエーンブシユの端面と外側チエーンリンクの対応面との間に設けられている、請求項1又は2に記載の履帯チエーンにおいて、これらの密封手段が、a)弾性シール(13)(シールリング)と、その半径方向内側にある好ましくは請求項1の特徴部分に記載された材料からなる支持輪(14)とによつて形成されており、支持輪(14)が別の部品であり、又はチエーンブシユの端面に一体に形成されており(成形部15)、b)ブシユの端面によつて形成されてこれに一体に形成された滑り輪(16)と、弾性はね手段(18)を備えて同じ材料からなるフローテイングリングシール(17)とによつて形成されており、ばね手段(18)が軸線方向でブシユの端面に対向して外側チエーンリンクの部品で支えられ、前記シールがこのばね手段によつて滑り輪(16)に押圧されて当接することを特徴とする、履帯チエーン。4 チエーンボルト(2)が請求項1の特徴部分に記載された材料からなることを特徴とする、請求項1ないし3の1つに記載の履帯チエーン。5 チエーンボルト(2)とチエーンリンク(3)との間の締り嵌めが請求項2に従つて実施されていることを特徴とする、請求項4に記載の履帯チエーン。6 チェーンブシユ(101)が、焼結添加剤15重量%未満と未臨くは20を超えるワイブル係数を実現するとき材料の高い均質性とを有するSi3N4(窒化珪素)を基とする超硬合金、繊維複合材料、セラミツク・セラミツク複合材料及び/又はエンジニアリングセラミツクスからなることを特徴とする、請求項1ないし5の1つに記載の履帯自動車用履帯チエーン。7 ブシユ(101)の表面(内面105、外面106)及び端面(107)が、摩耗挙動と締り嵌めの実現とを考慮して請求項1又は6に指摘された材料に求められる要請に応じて機械加工され、好ましくは歯のかみ合い範囲では、場合によつては穴のなか及び端面では未加工であり、即ち特にこれらの表面が技術的に一般的なプレス成形法、ホツトプレス法、焼結プレス成形法、焼結法、ガス加圧焼結法等の技術において請求項1又は6に記載された材料から生じる表面粗さ(その他の加工なしに)に合致し、かつこれらの製造法又は当該材料の要請に従つて許容されていることを特徴とする、請求項1ないし6の1つに記載の履帯チエーン。8 ブシユがピンブシユとして構成されており、チエーン駆動装置又はチエーンガイドの駆動輪及び案内輪の実施を考慮してブシユの直径が請求項1又は6に記載された材料の使用に関する強度最適要請に合致し、ピン又は歯のかみ合い範囲におけるブシユの表面粗さが従来一般的な実施態様に合致し、しかし好ましくは請求項1又は6に記載された材料に関してプレス成形され、ホツトプレス成形され、焼結プレスされ、焼結され又はガス加圧焼結されたものに合致し又は類似の技術によつて製造されたものに合致し、それもしかもその他の加工なしに合致し、かつこれらの製造法又は当該材料の要請に従つて許容されているように、ピン(108)が構造上設計されており、請求項1又は6に記載された材料の要請に応じて最適な製造幾何学が達成されるように、ブシユ(101)とピン(108)との圧縮範囲の間の移行範囲における半径(109)が実施されており、好ましくはR=3mm〜8mmの半径が実現されていることを特徴とする、請求項1ないし6の1つに記載の履帯チエーン。9 従来一般的な実施においてブシユとボルトが一体にされて、銅からなる1つの部品、しかし好ましくは請求項1又は6の材料からなる1つの部品、つまりコンパクトボルト(110)とされ、かつ継手複合体のなかで内側にあるチエーンリンク(104)のアイとコンパクトボルト(110)との間の隙間嵌めによつて蝶番支承が可能となるようにチエーンの継手が実施されていることを特徴とする、請求項1ないし8の1つに記載の履帯チエーン。10 締り嵌めを実現するために請求項1又は6に記載された材料の使用から生じる要請に直径比が合致し、かつ類概念に係る種類のチエーンにおいて請求項1又は6に記載された材料を使用するための強度要請から全ボルト(110)の直径が導き出されるように、継手復合体のなかで外側にあるリンク(103)のアイとコンパクトボルト(110)との間の締り嵌めが実施されていることを特徴とする、請求項9に記載の履帯チエーン。11 締り嵌めを実現するために、材料によつて締り嵌めに求められる条件を考慮して最適な輪郭幾何学が生じ、かつ移動及び回転に備えた付加的安全措置を必要とすることなく縦力及びトルクの摩擦かみ合式伝達を保証する接面圧力がリンク(103)のアイとコンパクトボルト(110)との間に生じるように外側にあるチエーンリンクの輪郭が選定されていることを特徴とする、請求項9又は10に記載の履帯チエーン。12 蝶番の可能性が容易に可能となるように、内側にあるリンクのアイとコンパクトボルト(110)との間の隙間嵌め(112)の寸法設計が選定されており、しかし同時にリンクアイの材料リングは直径が、つまりその高さ(h)に関して、チエーンに対する強度要請に合致し、又その幅(b)は請求項1又は6に記載された材料を使用することによつて、又は特殊な加工(特殊研削、研磨、ラツピング)によつて、リンクアイ(104)とコンパクトボルト(110)との間の摩耗が既に最適化されて、該当する用途にとつてのコンパクトボルト(110)の充分な強度を考慮して、この摩耗が駆動歯車の歯とコンパクトボルト(110)との間の摩耗よりも大きくないように、実施されていることを特徴とする、請求項9ないし11の1つに記載の履帯チエーン。13 コンパクトボルト(110)が金属又は好ましくは請求項1又は6に記載された材料の1つからなり、内側にあるリンク(104)のアイとコンパクトボルト(110)との間に金属又は好ましくは請求項1又は6に記載された材料からなる環状要素が設けられており、しかしこの場合この環状要素がかなりの厚さを有し、内側にあるチエーンリンク(104)のアイと環状部品との間に締り嵌めが形成される一方、環状部品はコンパクトボルト(110)に対して隙間嵌めで設けられており、又はリングとコンパクトボルト(110)との間に締り嵌めが生成される一方、内側にあるリンクのアイはこれに対して遊隙を有して設けられていることを特徴とする、請求項1ないし12の1つに記載の履帯チエーン。14 リングにカラーが一体に形成されており、このカラーは内側にあるリンク(104)のアイと外側チエーンリンク(103)のアイとの間の間隙内を延びて、蝶番間隔用間座手段として役立ち、このカラーによつて同時にリンクアイの相隣接した面の間に摩耗低減手段が形成されていることを特徴とする、請求項1ないし13の1つに記載の履帯チエーン。15 駆動歯車弧状体全体又は弧状体の歯又は弧状体の歯の一部が、好ましくは特に好ましい摩耗誘導性保護膜を備えた耐摩耗性鉄系焼結材料と、マトリツクス材料としてのフエロクロム及び鉄と硬質物質相としての炭化硼素又はジルコニアとからなる出発粉末とからなる、又は焼結添加剤15重量%未満の例えばSi3N4(窒化珪素)等のノンオキサイドセラミツクスを基とする、超硬合金、繊維複合材料、セラミツク・セラミツク複合材料及び/又はエンジニアリングセラミツクス又はハイテクセラミツクスからなり、全運転期間の間材料中の亀裂成長が未臨界範囲にあり、破壊靭性KICが好ましくは5M用しかつ配量することによつて限定された値に調整され、特に材料の均質性が確保されており、材料特性値のばらつき、特に強度のばらつきが10好ましくは20を超えるワイブル係数mによつて確定されていることを特徴とする、駆動歯車又は駆動歯車基板。16 弧状体が最大1〜3つの歯を有し、請求項15に記載された材料の特殊な材料特性に応じて駆動歯車基板と駆動歯車弧状体との間の結合の充分な強度が達成されるように弧状体の連絡穴はその数が変更され、請求項15に記載された材料の特殊な強度特性を考慮して駆動歯車基板との結合(例えばねじ締め)が可能となるように駆動歯車弧状体に結合ピンが構成されており、好ましくは結合ピンから駆動歯車弧状体基体に至る移行部が補強して構成され、かつ好ましくは駆動歯車弧状体から結合ピンに至るR=5mm〜10mmの移行半径で実施されることを特徴とする、請求項15に記載の駆動歯車弧状体。17 各弧状体の歯数が3未満であることを特徴とする、請求項15又は16に記載の駆動歯車弧状体。18 請求項15に記載された材料が鋼、好ましくは熱処理鋼、鋳物、好ましくは球状黒鉛鋳鉄からなる基体又は請求項15に記載された材料からなる基体の内部又は表面に接合され、特殊な方法(例えば接着、ろう接、鋳造等)によつて駆動歯車弧状体の歯は、全体又は一部が請求項15に記載された材料から構成されていることを特徴とする、請求項15ないし17の1つに記載の駆動歯車弧状体。19 請求項15に記載された材料から全体又は一部が構成される、請求項16、17及び18の1つに記載の駆動歯車弧状体において、従来の実施態様における2つの歯の範囲を1つの歯が含むように歯形が構成されていることを特徴とする、駆動歯車弧状体。20 駆動歯車弧状体基体又は駆動歯車基板と歯との間の結合要素が特殊な幾何学形状、好ましくは蟻溝状幾何学形状によつて実施されて、それに基づいて両方の要素の形状かみ合式結合が鋳合わせによつて可能となることを特徴とする、請求項15ないし19の1つに記載の駆動歯車弧状体。21 駆動歯車弧状体と駆動歯車基板との切断個所と、駆動歯車弧状体基体と歯又は歯入れ子との切断個所との間に延性中間膜が設けられており、これらの中間膜は一方で請求項1に記載された改質材料又は別の好適な材料からなる延性膜を駆動歯車基板、駆動歯車弧状体、駆動歯車弧状体基体及び/又は歯又は歯部分に直接被着することを特徴としており、延性膜が別の部品として結合要素の間に設けられていることを特徴とする、請求項15ないし20の1つに記載の駆動歯車弧状体。22 鋼、好ましくは熱処理鋼、鋳物、好ましくは球状黒鉛鋳鉄及び請求項15に記載された材料からなる駆動歯車基板において、この駆動歯車基板は設計上、好ましくは駆動歯車弧状体に至る結合範囲で補強することによつて、請求項15に記載された材料の強度特性を考慮して、全体結合′′駆動歯車基板-駆動歯車弧状体′′の充分な強度及び安定性が保証されているように実施されていることを特徴とする、駆動歯車基板。23 鋼、好ましくは熱処理鋼、鋳物、好ましくは球状黒鉛鋳鉄及び請求項15に記載された材料からなる駆動歯車において、従来一般的な実施態様に対する適切な構造変更が実現されており、この構造変更が請求項15に記載された材料の特殊な強度特性を考慮して及び請求項18に記載された可能な材料組合せを考慮して、駆動歯車の充分な安定性及び強度を保証し、設計変更が請求項16ないし21に従つて実現されていることを特徴とする、駆動歯車。24 履帯自動車用、特にチエーン駆動式建設車両用の履帯チエーンであつて、チエーンブシユとチエーンボルトと鋼製チエーンリンクとからなり、内側にあるチエーンリンク末端がチエーンブシユに嵌着され、外側にあるチエーンリンク末端がブシユから突出するチエーンボルト末端に嵌着されており、チエーンブシユにチエーンボルトが挿通されているものにおいて、好ましくはチエーンブシユが焼結添加剤15重量%未満のSi3N4(窒化珪素)を基とする超硬合金、複合繊維材料、エンジニアリングセラミツクス及び/又はセラミツク・セラミツク複合材料からなり、チエーンの負荷時にボルトが曲がることによつて生じるボルト輪郭にブシユの内輪郭が接近するように、鋼しかし好ましくは請求項1ないし5に記載された材料からなるチエーンブシユが、そこに確定された材料値及び仕様及びそれらに基づく部材設計及び部材寸法設計に基づいて、ブシユの内側範囲で、即ちボルトの外輪郭(ボルト外被)とブシユの内輪郭(ブシユ内被)との間の継手範囲において構造上設計されていることを特徴とする、履帯チエーン。25 請求項6ないし14及び15ないし23に指摘された材料からなるチエーンブシユが、そこに確定された材料値及び仕様はそれらに基づく部材設計及び部材寸法設計を基礎にして、請求項24に記載されたブシユの内側範囲で設計されていることを特徴とする、請求項24に記載の履帯チエーン。26 ブシユの内輪郭範囲がブシユの開口部出口を基準に又はブシユ中心からブシユ末端(ブシユの端面)に至る範囲も基準に、実質的に定常的な非線形関数に近似し、好ましくはボルトの曲げ線によつて与えられた関数に近似しており、これは特に片側(中央)で固定された棒としてボルトを検討する場合を基準に、 y=K(1-3x/21+1x3/213)の式で分析され、又は両側を固定されたボルトとして検討する場合、 y=K*(x3/12-4x3/313)の式で分析され、ここにK及びK*は作用する力と材料特性量と寸法設計特性量とから得られる係数であり、1はボルトの全長又は半長に一致することを特徴とする、請求項24又は25に記載された履帯チエーン。27 具体的適用事例及び製造の可能性に依存して別の関数も実現され、例えばさまざまな半径を有する複合曲線状に湾曲した輪郭、累乗関数、指数関数又は対数関数が実現されることを特徴とする、請求項1ないし26の1つに記載の履帯チエーン。
IPC (3件):
B62D 55/21 ,  B62D 55/092 ,  B62D 55/12

前のページに戻る