特許
J-GLOBAL ID:200903059354355698

メラニン又はその類似物質、前駆体若しくは誘導体を中心電解成分として用いる、水を水素と酸素に分離するための光電気化学的方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 八田国際特許業務法人
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願2008-515636
公開番号(公開出願番号):特表2008-543702
出願日: 2005年10月13日
公開日(公表日): 2008年12月04日
要約:
本発明は、メラニン、メラニン前駆体、メラニン誘導体、変異体、メラニン類似物質又はそれらの前駆体を使用することからなり、それらは天然若しくは人工の、純粋な若しくは有機若しくは無機合成物、金属、イオン、薬剤と混合されたもので、水の電解物質として使用し、唯一又は主要なエネルギー源として光を使用し、その光は自然若しくは人工、コヒーレント若しくはインコヒーレントで、光電気化学と呼ばれる水から水素を生成するシステムで使用する。このシステムは、水から直接水素を製造するために、半導体物質および水の電解物質をモノリシック設計で一体化し、主要なまたは唯一のエネルギー源として光(200〜900nm)を利用する。単純な概念であるが、課題はこのプロセスを支えることのできる物質を見つけることであった。少なくとも次の二つの基本基準を満たさなければならなかった。すなわち、一つは光吸収システム又は化合物が電解反応を完全に開始し、継続し、支えるに充分なエネルギーを発生させなければならなかったこと、及び、低コストで水性環境中で安定であり、耐久性がなければならなかったことであり、これらの条件をメラニン、それらの類似物質、それらの前駆体、又はそれらの誘導体は合理的かつ効果的に満たし、このことはすことができ、光電気化学の主要な問題の解決の大きな前進を意味する。この手順は水素、酸素、高エネルギーの電子の生成、またはその逆、水素および酸素の結合により水を合成させ、電気を発生させることに応用できる。それは、他のプロセスとも両立できるので、相乗効果をも生み出すことができる。また、二酸化炭素、硫酸塩、硝酸塩その他の還元にも利用することができる。【選択図】なし
請求項(抜粋):
請求の初めに、水分子を光の存在下に電解する材料又は手段としてのメラニンの使用に関して、高エネルギーの電子と共に水素原子及び酸素原子を得る水分子の分離によって、又は、電流と同時に水分子を得る水素原子及び酸素原子の結合である逆反応によってエネルギーを発生させることは、そのような性質の現象の生成及び制御を伴う優位点がある故に、研究及び工業において熱心に探し求められているプロセスであるため、前記プロセスを開始し、実行し、終了するために使用するエネルギーは、再生可能と考えられる可視光エネルギーのみであり、加えてそのような反応の生成物は環境保護によいとしてよく知られているためである。このプロセスまで、主にこれらの現象を全体的に裏付ける基質、手段又は材料が欠落していたために、満足な方法で研究又は工業で再生産されておらず、それは、このプロセスの誘導又は開始から、続いてそのエネルギー供給及び所望の生成物を得ての終了を意味し、一般には生成物は水素原子、酸素原子、高エネルギー電子、及び反応の方向に応じて電気又は電流であり、これらの段階を含む異なる化学反応を通して起こり、それに加えて、その基質は、耐久性があり、効率的で、信頼性があり、容易に再生産でき、製造においても使用においても再使用においても汚染がなく、同様に、異なる技術的、環境保護的、政治的、又は経済的理由により大規模に応用できない他の水素製造及び/又は公知の電気的エネルギーに関して、有利に競合し、再生可能なエネルギー源に基づき、現在までになく、エネルギー生産において大規模に応用されている一般的な方法は再生不可能なエネルギー源からのものであり、その目的は驚くほどの速度で照らしだし始め、原子からのエネルギー生産に言及することなく、その使用は悪夢よりも悪いおおよその性質及び量の汚染物質の発生と大事故をもたらす。本特許で明らかにするのは、経済的、政治的及び技術的実現可能性が向上した環境保護的なプロセスに基づく、再生可能なエネルギー源を使用することの優位性であり、それは、太陽光及び水のような環境保護的生産、使用及び再使用のよく知られた再生可能な源からのエネルギー生産を可能にする基質の使用により、ここで請求し特徴づけられる。我々が提案し請求する改善点は、メラニン、メラニンの前駆体、メラニンの誘導体、変異体、メラニンの類似物質の使用を含み、それらは天然若しくは人工、純粋若しくは(有機若しくは無機化合物、金属、イオン、薬剤との)混合であり、あらゆる光電気化学的プロセスの中心成分となり、そのプロセスは水分子を水素原子及び酸素原子、及び/又は、不完全な還元によるその誘導体に分離することができ、主にいかなる光源(自然若しくは人工の、コヒーレント若しくはそうでない)からの光も、波長200〜900nmの主なエネルギー源として使用する、しかしながら、高エネルギー電子の発生又は逆反応、水分子を生成し電気又は電流を発生する水素原子及び酸素原子の結合、を生産できる系の物理的-化学的構造に応じて、他の波長及び他の形態のエネルギー(音波、機械的攪拌、磁場など)も有用である。酸素原子の還元によるどのような完全でない生成物、過酸化アニオン、水素及びヒドロキシルの過酸化物の分子のようなもの、も生成することができる。前記のすべては常温で生じ、自然な設計を取り巻くパラメータ及び変数に従って変更が可能であり、メラニンを使用した設計と同じ性質になるように、有機、無機化合物、薬剤と同様にいくつかの金属の添加、圧力、温度、pH、ガス、容器の形状、内容物の特徴、プロセスにエネルギーを与える以下のような形態、すなわち、自然光、人工、可視、不可視光、集束した、コヒーレントの、したがってプロセスの特徴を変更する可能性は大変広く、意図した最終生成物の生産効率を左右し、最終生成物としては、生成した水素原子及び/又は酸素原子の量、同様に高エネルギーの電子又は、言い換えれば、水分子、電気若しくは電流、ヒドロキシル分子、過酸化水素分子であり、言わば、天然若しくは人工の、メラニン又は純粋若しくは混合形態のメラニン類似物質、前駆体若しくは誘導体を使用するいかなるメラニン電気化学的設計を最適化する可能性であり、しかし、この化合物を中心成分として使用することにより、水や太陽光であるような再生可能な資源からの代替エネルギー(水素、酸素、高エネルギー電子、水、電気)の一般化された、又は膨大な使用を可能にする。上記のプロセスは、独立して、又は、他のよく知られた方法若しくは最終的には水素若しくは電流によってエネルギーを生産するようなそれ自身から知ることのできる方法と相補的な形態で、使用することができる。
IPC (1件):
C01B 3/04
FI (1件):
C01B3/04 A
引用特許:
審査官引用 (2件)
  • メラニン色素分解物質
    公報種別:公開公報   出願番号:特願平8-027732   出願人:積水化学工業株式会社
  • 特開昭63-074901
引用文献:
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