特許
J-GLOBAL ID:200903062562493701

腹水バルブ

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 稲葉 良幸 (外2名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平9-521232
公開番号(公開出願番号):特表平11-500051
出願日: 1996年05月24日
公開日(公表日): 1999年01月06日
要約:
【要約】本発明は、腹膜腔内に滞留する体液を脈管系に移動させるための装置(20)であり、中空のプラスチック製埋め込みバルブアセンブリの入口チャンバ(36)に接続された腹膜チューブ(26)を備える。バルブアセンブリは、入口及び出口を有するプラスチック製ハウジング(32)を備え、腹膜チューブ(26)は、バルブハウジング(32)内に位置する入口レザバ(36)へと導く入口に固定され、静脈チューブ(22)は、バルブハウジング(32)内に位置する出口レザバ(38)から導かれる出口に固定されている。バルブハウジング(32)は、可撓性のダイアフラムバルブ(56)を有するバルブ・シート(40)を画成しており、このダイアフラム・バルブ(56)は、バルブ・シート(40)に支えられ、圧力が加えられると、バルブ・シート(40)から離れ、体液が腹膜内からバルブ・ハウジング(32)を通って静脈チューブ(22)内へ流れることを可能とする。
請求項(抜粋):
請求項1患者の腹膜腔に滞留する体液を脈管系に移動させるためのシャント・アセンブリであり、プラスチック製バルブの入口チャンバに接続されかつその一方の端が腹膜内に位置する腹膜チューブを備えることにより、腹膜腔から移動した加圧液がバルブ手段を開放させかつ該液体を出口バルブ・チャンバ内及びこれに接続された静脈チューブ、そして患者の胸郭のアクセス静脈内に加圧下で通過させる、該バルブ手段が、ほぼ平行な導管入口手段及び導管出口手段を有する剛性のプラスチック製ハウジングと、該ハウジング内で可動に置かれたエラストマー・バルブ部材とを備え、該エラストマーバルブ部材が、該出口バルブチャンバ及び該入口バルブチャンバの間に該ハウジング内に形成されたバルブシートに支えられた、可撓性の円錐形仕切り手段を備え、該バルブ仕切り手段が、該バルブ仕切り手段に加えられた差圧に応じて該バルブシートから離れることによって、体液が腹膜からバルブハウジングを介して及び静脈チューブを介して胸内の静脈内に流動することを可能にする、シャントアセンブリ。請求項2前記仕切り手段が、一方の端において中空の円錐形部材に固定された複数の可撓性ストラットと該ストラットの末端部に固定されたリム支持部材とを備えた可撓性のストラット手段を含む、請求項1によるシャントアセンブリ。請求項3前記リム支持部材が円形であり、かつ該リム支持部材の円周から下方向に突出するフランジを画成する、請求項2によるシャントアセンブリ。請求項4前記複数のストラットが少なくとも4つのストラットである、請求項2によるシャントアセンブリ。請求項5前記円錐形のバルブ手段が段部を設けた内部チャンバを画成する、請求項1によるシャントアセンブリ。請求項6前記円錐形のバルブ手段の段部を設けた内部チャンバが、角度のつけられた端部を画成する、請求項6によるシャントアセンブリ。請求項7前記バルブハウジングが、二つの個別のチャンバを画成する薄い剛性かつ透明の円筒形ハウジングを備え、該チャンバの一方には開口した導管を備えた入口ポート手段を設け、該チャンバの他方には開口した導管を備えた出口ポート手段を設け、上部及び底部のカバーが取り外し可能に該ハウジングに固定されることにより該ハウジングから取り外されたときにそれぞれのチャンバにアクセスすることを可能にし、可動なバルブが該ハウジング内に置かれ、かつ液体を該入口ポート・ハウジングチャンバから該バルブを介して該出口ポート・ハウジングチャンバ内に流れることを可能にするよう動作するよう設定された、請求項1によるアセンブリ。請求項8前記バルブハウジングがポリスルフォンから構成されてなる、請求項7によるアセンブリ。請求項9前記カバーのうち少なくとも一つに、柔らかい、自動封止のエラストマープラグを保持した開口部が設けられた、請求項7によるアセンブリ。請求項10前記静脈チューブが、ヘパリン(halprin)を接着した先端表面を有する、請求項1によるアセンブリ。請求項11親水コロイドが前記静脈チューブの表面に接着された、請求項1によるアセンブリ。請求項12前記静脈チューブに剛性の放射線不透過性マーカー手段が設けられ、かつフェライト手段が該静脈チューブの末端部の近くに位置する、請求項1によるアセンブリ。請求項13その中に可動なバルブ手段を保持する透明かつ剛性のプラスチック製埋め込みバルブ・ハウジングの入口に接続された腹膜チューブを備えた、腹膜腔内に滞留した体液を静脈系に移動させるための装置において、腹膜腔からの液体の差圧によりバルブ手段を開放しかつ該液体を加圧下で該バルブ手段を介して該バルブ手段の出口に接続された静脈チューブへ通過させ、該静脈チューブの先端が患者の主要な胸内静脈の中に位置し、該バルブ手段が、開口内腔を画成する導管入口手段と、導管出口手段から伸びる開口内腔を画成する導管出口手段とを有する、プラスチック製ハウジングを備え、該ハウジングが、その間にバルブシートが位置した入口チャンバ及び出口チャンバを画成し、該腹膜チューブが該入口導管に取り付けられかつ静脈管が該出口導管に取り付けられ、該バルブ手段が可撓性の隔壁部を有するバルブ部材を含み、該隔壁部は、通常閉じられた位置においては該バルブシートに支えられ、該隔壁部に圧力が加えられたときにこれに応じて該バルブシートから離れることによって、該体液が、腹膜からバルブ・ハウジングを介して、胸内静脈にはけ口を有する静脈チューブ内に流れることを可能にする、体液移動装置。請求項14前記バルブシートが、円錐台の基部から間隔を置いて位置された円筒形の壁付きの、円錐台形状を有する、請求項13に請求された体液移動装置。請求項15前記バルブシートと前記円筒形の壁との間のスペースが角度をつけられた、請求項14による体液移動装置。請求項16剛性の薄いディスク形状のプラスチック製埋め込みバルブ手段の入口に接続された腹膜チューブを備えた、腹膜腔内に滞留した体液を静脈系内に移動させるための装置において、該バルブ手段が、入口手段を有するチャンバと、出口手段を有する第二チャンバと、該入口チャンバ及び出口チャンバの中間に位置するバルブシートとを画成することによって該チャンバ間で液体の連絡を提供し、可動のバルブ部材が通常の閉じられた位置において該バルブシート上に位置しかつカバー部材が該円筒形ハウジングの各端に取り付けられ、該可動のバルブ部材が中心支持部材を備え、複数のエラストマーストラットが該中心支持部材から外方向に伸び、円形のリム部材が該エラストマー・ストラットに固定され、該リム部材に、該リム部材の平面を横断して伸びるフランジ及び該中心支持部材に取り付けられた円錐台形の仕切り部材が設けられ、腹膜腔からの液体の差圧によりバルブ手段を開放しかつ該液体を加圧下で該バルブ手段を介して該バルブ手段の出口に接続された静脈チューブへ通過させ、該静脈チューブの先端が患者の主要な胸内静脈の中に位置し、該バルブ手段が、開口内腔を画成する導管入口手段と、導管出口手段から伸びる開口内腔を画成する導管出口手段とを有するプラスチック製ハウジングを備え、該ハウジングが、その間にバルブシートが位置した入口チャンバ及び出口チャンバを画成し、該腹膜チューブが該入口導管に取り付けられかつ静脈管が該出口導管に取り付けられ、該バルブ手段が可撓性の隔壁部を有するバルブ部材を含み、該隔壁部は、通常閉じられた位置においては該バルブシートに支えられ、該隔壁部に圧力が加えられたときにこれに応じて該バルブシートから離れることによって、該体液が、腹膜からバルブ・ハウジングを介して、胸内静脈にはけ口を有する静脈チューブ内に流れることを可能にする、体液移動装置。請求項17前記静脈チューブに該静脈チューブの末端部の近くに位置するフェライト手段が設けられた、請求項16によるアセンブリ。請求項18開口した入口及び出口レザバ・チャンバを区切る内部バルブシート手段を有する、薄い透明のディスク形ハウジングを備えた腹水症治療用埋め込みバルブにおいて、該チャンバが各自それぞれの導管ポート手段と連絡し、該ハウジングに固定された上部及び底部カバーがそれぞれ該開口した出口及び入口を閉じ、該ハウジング内に置かれた可動バルブが該バルブシート手段上に置かれかつ通常閉じた状態において該バルブシート手段上で保持され、該バルブが1cmから4cm水柱(1-4cm of water)の差圧に応じて動くよう設定されることによって、液体がハウジングチャンバ内及び外に流れることを可能にする、腹水治療用埋め込みバルブ。請求項19前記可動バルブが中心支持部材を備え、複数のエラストマーストラットが該中心支持部材から外方向に伸び、円形リム部材が該エラストマー・ストラットの端に固定され、該リム部材にはリム部材の平面を横断して伸びるフランジ及び該中心支持部材に取り付けられた円錐台形状の隔壁部材が設けられている、請求項18による一体型バルブ。請求項20前記隔壁部材がチャンバを画成し、該チャンバを画成する内部壁に、対応するバルブシート手段上に置かれるよう、段部が設けられている、請求項19によるバルブ。請求項21一体形成された円錐形状バルブシートと該円錐形状バルブシートを包囲しこれから離間されている円筒状のバルブ保持壁とを有する薄いハウジングを備えた、腹水及び水頭の治療に適した、患者に埋め込まれるバルブにおいて、該ハウジングが独立したチャンバを画成し、該チャンバの一方には入口ポート手段を設けかつ該チャンバの他方には出口ポート手段を設け、該ハウジングに固定された上部及び底部のカバーが該チャンバの各自を封入し、該カバーの少なくとも一つに自動封止の注入プラグを含む開口部が設けられ、可動の仕切りバルブが該ハウジング内において該バルブ・シート上に位置し、該可動の仕切りバルブが通常、該仕切りの形状に対応しかつ通常閉じた状態で対応するバルブシートにおいて保持されるバルブシート上に置かれ、該バルブが、1cmから20cmの水差圧(1-20cm of water)の間で変動可能な所定の液体差圧に応じて液体が該入口ポート手段からハウジング内に、そして出口ポート手段から外に流れることを可能にするよう設定されている、埋め込みバルブ。

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