特許
J-GLOBAL ID:200903063810758241

メタロセン、リガンド及びオレフィン重合

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 野河 信太郎
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平11-556235
公開番号(公開出願番号):特表2002-513428
出願日: 1999年05月07日
公開日(公表日): 2002年05月08日
要約:
【要約】以下の一般式(I):Rn(Cp)(A)MLp[式中、Rnは、構造的橋かけであり;Cpは、式(II)[式中、置換基R1およびR2は水素原子または炭化水素基であり]のヘテロ環式シクロペンタジエニル基であり;Mは、元素の周期表(新しいIUPAC版)の第3、4、5もしくは6族またはランタニド類もしくはアクチニド類の遷移金属であり;ZはNR3またはOであり;XおよびYは(CR42)n、BR42、PR4、SiR42またはGeR42であり;置換基R4は水素原子または炭化水素基であり、ただしXとYの両方は同じに炭素原子ではなく;Aは1またはそれ以上の縮合環、=NR5、-O-、-S-および=PR5基[ここで、R5は置換基R1およびR2と同様に定義される]を有していてもよい置換または未置換のシクロペンタジエニル類および式(II)に相当する基から選択される基であり;pは、0〜3の整数である]を有する、ある群のメタロセン化合物が開示されている。これらメタロセン化合物は、オレフィン重合用触媒成分として有用である。
請求項(抜粋):
1. 式(I):[式中、Rnは、構造的橋かけであり;Cpは、式(II):[式中、置換基R1およびR2は同一または異なって、水素原子、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基であり、任意に2つの隣接する置換基R1およびR2は、5〜8の炭素原子からなる環を形成してもよく、さらに、置換基R1およびR2はケイ素またはゲルマニウム原子を含有してもよく;Zは、NR3またはOであり、R3は置換基R1およびR2と同様に定義され;XおよびYは、同一または異なって、(CR42)r、BR42、PR4、SiR42またはGeR42から選択され、置換基R4は同一または異なって、水素原子、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基であり、さらに、置換基R4は、窒素、リン、酸素、ケイ素またはゲルマニウム原子のようなヘテロ原子を含有してもよく、ただし、XおよびYの両方は同時に炭素原子ではありえない]のヘテロ環式シクロペンタジエニル基であり;Aは、1またはそれ以上の縮合環、=NR5、-O-、-S-および=PR5基[ここで、R5は置換基R1およびR2と同様に定義される]を有していてもよい置換または未置換のシクロペンタジエニル類および式(II)に相当する基から選択される基であり;Mは、元素の周期表(新しいIUPAC版)の第3、4、5もしくは6族またはランタニド類もしくはアクチニド類に属するものから選択される遷移金属であり;置換基Lは、同一または異なって、水素、ハロゲン、-SR6、R6、-OR6、-NR62、OCOR6、OSO2CF3およびPR6[ここで、置換基R6は同一または異なって、直鎖もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基であり、任位にケイ素またはゲルマニウム原子を含有する]からなる群から選択されるモノアニオン性リガンドであり;pは、0〜3の整数であり、pは金属Mの酸化状態マイナス2に等しく;nは0〜4の範囲の整数であり;rは1〜4の範囲の整数である]のメタロセン化合物。2. RがQR7mであり、QがC、Si、Ge、NまたはPであり、R7基は同一または異なって、直鎖もしくは分岐状の、飽和もしくは不飽和なC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基であり、任意にQがC、SiまたはGeであるとき、両方の置換基R7が3〜8の原子からなる環を形成してもよく、mは1または2であり、QがNまたはPであるときmは1であり、QがC、SiまたはGeであるときmは2であることを特徴とする請求項1のメタロセン。3. (QR7m)nが、CR72、SiR72、GeR72、NR7、PR7および(CR72)2[R7は請求項2で定義したとおり]からなる群から選択されることを特徴とする請求項2のメタロセン。4. (QR7m)nが、Si(CH3)2、SiPh2、CH2、(CH2)2およびC(CH3)2からなる群から選択されることを特徴とする請求項3のメタロセン。5. 遷移金属が、チタン、ジルコニウムおよびハフニウムから選択される請求項1のメタロセン。6. 置換基Lがハロゲンまたは置換基R6である請求項1のメタロセン化合物。7. 置換基R1およびR2が、水素原子である請求項1のメタロセン化合物。8. Aが請求項1で定義したように、式(II)に相当する請求項1のメタロセン化合物。9. 式(III): Rn(CP)(A)q (III)[式中、Rnは構造的な橋かけであり;Cpは式(IV):[式中、置換基R1およびR2は同一または異なって、水素原子、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基であり、任意に2つの隣接する置換基R1およびR2は、5〜8の炭素原子からなる環を形成してもよく、さらに、置換基R1およびR2はケイ素またはゲルマニウム原子を含有してもよく、Zは、NR3またはOであり、R3は置換基R1およびR2と同様に定義され;XおよびYは、同一または異なって、(CR42)r、BR42、PR4、SiR42またはGeR42から選択され、置換基R4は同一または異なって、水素原子、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基であり、さらに、置換基R4は、窒素、リン、酸素、ケイ素またはゲルマニウム原子のようなヘテロ原子を含有してもよく、ただし、XおよびYの両方は同時に炭素原子ではありえない]のヘテロ環式シクロペンタジエニル基およびその2重結合異性体であり;Aは、1またはそれ以上の縮合環、=NR5、-O-、-S-および=PR5基[ここで、R5は置換基R1およびR2と同様に定義される]を有していてもよい置換または未置換のシクロペンタジエニル類および式(IV)に相当する基から選択される基であり;nは0〜4の範囲の整数であり;qは0〜1の範囲の整数であり;rは0〜4の範囲の整数である]のリガンド。10. RがQR7mであり、QがC、Si、Ge、NまたはPであり、R7基は同一または異なって、直鎖もしくは分岐状の、飽和もしくは不飽和なC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基であり、任意にQがC、SiまたはGeであるとき、両方の置換基R7が3〜8の原子からなる環を形成してもよく、mは1または2であり、QがNまたはPであるときmは1であり、QがC、SiまたはGeであるときmは2である請求項9のリガンド。11. (QR7m)nが、CR72、SiR72、GeR72、NR7、PR7および(CR72)2[R7は請求項1で定義したとおり]からなる群から選択されることを特徴とする請求項10のリガンド。12. (QR7m)nが、Si(CH3)2、SiPh2、CH2、(CH2)2およびC(CH3)2からなる群から選択されることを特徴とする請求項11のリガンド。13. 置換基R1およびR2が、水素原子である請求項9のリガンド。14. Aが、請求項9で定義したように、式(IV)に相当する請求項9のリガンド。15. 式(V):[式中、X、R1およびR2は請求項9で定義したとおりであり、Zは窒素である]の化合物およびその二重結合異性体を、一般式YZ'2[式中、Yは請求項9で定義したとおりであり、Z'はハロゲン原子である]の化合物と塩基の存在下に接触させ、式(VI):の化合物およびその二重結合異性体を形成する工程からなる、式(III)のリガンドRn(Cp)(A)q[式中、CpおよびAは請求項9で定義したとおりであり、nとqの両方はoである]の製造方法。16. 以下の工程:(a)式(V):[式中、X、R1およびR2は請求項9で定義したとおりであり、Zは窒素である]の化合物およびその二重結合異性体を、一般式YZ'2[式中、Yは請求項9で定義したとおりであり、Z'はハロゲン原子である]の化合物と塩基の存在下に接触させ、式(VI):の化合物およびその二重結合異性体を生成させること、および(b)式(VII):のアニオンを形成し得る化合物と接触させ、その後2と同じかまたはそれ以上のモル比(VII)/(VIII)で一般式(VIII):RnZ'2の化合物と、または1と同じかまたはそれ以上のモル比(VII)/(IX)で一般式(IX):Z'RnA'HR5の化合物と接触させることからなる、式(IIIa)のリガンドRn(CP)(A')q[式中、Rは請求項10または12のいずれかで定義したQR7mであり、nは1〜4の整数であり、qは1であり、A'は1またはそれ以上の縮合環、=NR5、-O-、-S-および=PR5基[ここで、R5は置換基R1およびR2と同様に定義される]を有していてもよい置換または未置換のシクロペンタジエニル類から選択される基であり、Cpは式(IV)に相当し、Z'はハロゲン原子である]の製造方法。17. 式(VI)の化合物を形成するための該塩基および式(VII)の該アニオンを形成し得る化合物の両方が、アルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物および水素化物、金属ナトリウムおよびカリウム、ならびに有機金属リチウム塩からなる群から選択される請求項15または16の方法。18. 式(VI)の化合物を形成するための該塩基および式(VII)の該アニオンを形成し得る化合物の両方が、n-ブチルリチウムである請求項17の方法。19. 一般式(VIII)および(IX)のハロゲン原子Z'が塩素原子である請求項16の方法。20. 請求項9の式(III)のリガンドRn(CP)(A)qを、その相当するジアニオン性化合物を生成可能な化合物と接触させ、その後式MLp+2[式中、M、Lおよびpは請求項1と同様に定義する]の化合物と、接触させることにより得られうる請求項1のメタロセン化合物の製造方法。21. Aが式(II)に相当する請求項20のメタロセン化合物の製造方法。22. 該相当するジアニオン性化合物を形成し得る化合物が、アルカリおよびアルカリ土類金属の水酸化物および水素化物、金属ナトリウムおよびカリウム、ならびに有機金属リチウム塩からなる群から選択される請求項20の方法。23. 該ジアニオン性化合物を形成し得る化合物が、n-ブチルリチウムである請求項22の方法。24. 式MLp+2の化合物が、四塩化チタン、四塩化ジルコニウムおよび四塩化ハフニウムから選択される請求項20の方法。25. を接触させることにより得られ得る、オレフィンの重合用触媒。26. (Q)請求項1〜8のいずれか一つの式(I)のメタロセン化合物および27. (R)アルモキサンおよび/またはアルキルメタロセンカチオンを形成し得る化合物。28. 該アルモキサンが、水を式AlR83またはAl2R86[式中、少なくとも1つのR8はハロゲンではない]の有機アルミニウム化合物と接触させることにより得られることを特徴とする請求項25の触媒。29. アルミニウムおよび水のモル比は1:1〜100:1の範囲である請求項26の触媒。30. 該アルモキサンが、MAO、TIBAOおよびTIOAOから選択され、該有機アルミニウム化合物が、TIOA、TMAおよび/またはTIBAであることを特徴とする請求項25の触媒。31. メタロセンアルキルカチオンを形成し得る化合物が、式T+D-[式中、T+はブレンステッド酸であり、プロトンを供給することができ、式(I)のメタロセンの置換基Lと不可逆的に反応することができ、D-は、配位しない、2つの化合物の反応に起因する活性触媒種を安定化させることができる、かつオレフィン基質から除去されるのに十分不安定な相溶性アニオンである]の化合物であることを特徴とする請求項25の触媒。32. アニオンD-が、1またはそれ以上のホウ素原予からなることを特徴とする請求項29の触媒。33. 請求項25〜30のいずれか一つで請求されているのような触媒の存在下の1またはそれ以上のオレフィンモノマー類の重合反応からなる、オレフィンの重合方法。34. オレフィンモノマー類がエチレンおよび/またはプロピレンである請求項31の方法。
IPC (8件):
C07F 17/00 ,  C07F 7/10 ,  C07F 19/00 ,  C08F 4/62 ,  C08F 10/00 ,  C07F 5/02 ,  C07F 7/00 ,  C07F 9/6518
FI (8件):
C07F 17/00 ,  C07F 7/10 S ,  C07F 19/00 ,  C08F 4/62 ,  C08F 10/00 ,  C07F 5/02 F ,  C07F 7/00 A ,  C07F 9/6518

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