特許
J-GLOBAL ID:200903078317739812

弁別的に発現されたmRNAの同時同定および相対濃度測定のための方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 中村 稔 (外9名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願2000-556999
公開番号(公開出願番号):特表2002-529050
出願日: 1999年06月30日
公開日(公表日): 2002年09月10日
要約:
【要約】mRNA集団中のmRNAの配列特異的同時同定のための改良方法によって、組織で発現されるほとんど全てのmRNAがゲル上の個別のバンドとして可視化され、ゲル上のバンドの濃度はmRNAの濃度に概ね一致する。一般に、本方法は、3-末端部を固定するためにアンカープライマーを用いるcDNAの生成、その後のRNA合成のためにバクテリオファージ特異的プロモーターを含むベクターで前記cDNAからクローン化挿入物を生成、前記クローン化挿入物の直線化フラグメントの作製、cRNAの調製、プライマーセットを用いて前記cRNAからcDNAの転写、および3’-プライマーを用いてPCRの実施を含むが、前記3’-PCRプライマーの配列は前記ベクターおよび5’-PCRプライマーセットに由来し、5-PCRプライマーセットはcRNAからcDNAの転写に用いたプライマーに由来する。本方法によって、薬剤の投与に伴うmRNA発現の変化、または生理学的もしくは病理学的状態に付随するmRNA発現の変化を特定することができる。
請求項(抜粋):
以下の工程を含むmRNA集団中のmRNAを同時に配列特異的に同定する方法: (a)アンカープライマーの混合物を用いてmRNA集団から二本鎖のcDNA集団を調製し、ここで前記アンカープライマーは各々、(i)7から40のT残基の列;(ii)前記T残基列の5'側に位置する6より多い塩基を認識する第一の制限エンドヌクレアーゼによる切断部位;(iii)第一の制限エンドヌクレアーゼ切断部位の5'側に位置する4から40ヌクレオチドの第一の充填セグメント;および(iv)-Vおよび-V-Nから成る群から選ばれるアンカープライマーの各々の3'末端に位置する調整残基(式中、VはA、CおよびGから成る群から選ばれるデオキシリボヌクレオチドで、NはA、C、GおよびTから成る群から選ばれるデオキシリボヌクレオチド)を含み、さらに前記混合物は、その中の前記調整残基が-Vまたは-V-Nと定義されるVおよびNについて全ての可能性を含むアンカープライマーを含有し; (b)第一の制限エンドヌクレアーゼおよび第二の制限エンドヌクレアーゼで前記二本鎖cDNAを切断し、それぞれ第一および第二の末端を有する二本鎖cDNA分子集団を生成し、ここで前記第二の制限エンドヌクレアーゼは4つのヌクレオチド配列を認識し; (c)工程(b)の二本鎖cDNA分子の各々をベクター内のバクテリオファージ特異的プロモーターに対してアンチセンス方向で前記ベクターに挿入し、挿入cDNA分子を含むベクター集団を生成し、ここで前記挿入は、5'が挿入cDNAのセンス鎖の上流に存在し、3'がセンス鎖の下流に存在するように3'および5'フランキングベクター配列の位置を規定し、さらに前記ベクターは、前記第一の制限エンドヌクレアーゼと前記プロモーター内の転写開始を規定する部位との間に長さが少なくとも15ヌクレオチドの3'フランキングヌクレオチド配列を有し; (d)挿入cDNA分子内またはバクテリオファージ特異的プロモーター内の配列は認識しないが、ベクター内の配列は認識する少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼで工程(c)で生成されたベクターを消化して挿入cDNA分子を含む直線化フラグメントを生成するが、この場合、生じた直線化フラグメントが、cDNAの第二の末端でベクターに挿入されたcDNAサンプルの挿入部位の5'側に少なくとも長さが15ヌクレオチドの5'フランキングベクター配列を有するように消化し; (e)バクテリオファージ特異的プロモーターから転写を開始することができるバクテリオファージ特異的RNAポリメラーゼと前記直線化フラグメントを保温して、アンチセンスcRNA転写物のcRNA調製物を生成し; (f)cRNA調製物をサブプールに分け、逆転写酵素および以下のように規定される5'-RTプライマーを用いて各サブプールから第一鎖cDNAを転写するが、前記5'-RTプライマーは-Nxから成る3'末端を有し(式中、"N"は4つのデオキシリボヌクレオチドA、C、GまたはTの1つで、"x"は1から5の整数)、長さが15から30ヌクレオチドで、さらに5'フランキングベクター配列と相補的でプライマーの相補性はcRNAの挿入物特異的ヌクレオチドの中の"x"と同じ数のヌクレオチドにまで伸長しており、ここで前記プライマーのうち異なる1つが異なるサブプールで用いられ、"x"=1ならばサブプールは4つで、"x"=2ならばサブプールは16で、"x"=3ならばサブプールは64で、"x"=4ならばサブプールは256で、"x"=5ならばサブプールは1024であり; (g)ポリメラーゼ連鎖反応の鋳型としてサブプールの各々の第一鎖cDNA転写生成物を用い、長さが15から30ヌクレオチドで前記第一の制限エンドヌクレアーゼ部位とバクテリオファージ特異的プロモーターによる転写開始部位を規定する部位との間の3'フランキングベクター配列に相補的な3'-PCRプライマーおよび以下のような5'-PCRプライマーによりポリメラーゼ連鎖反応増幅フラグメントを生成し、ここで5'-PCRプライマーは、-Nx-Nyから成る3'末端を有し(式中、"N"および"x"は工程(f)で規定したとおりで、-Nxは、そのサブプールについて第一鎖cDNAの合成に用いた5'-RTプライマーの場合と同じで、"y"は、x+yが3、4、5および6から成る群から選ばれる整数と等しい完全な整数)、長さが15から30ヌクレオチドで、さらに5'フランキングベクター配列と相補的でプライマーの相補性がcRNAの挿入物特異的ヌクレオチドの中の"x+y"と同じ数のヌクレオチドにまで伸長しており;さらに (h)mRNA集団に存在する異なるmRNAの3'末端を表す配列特異的生成物を表示するために、ポリメラーゼ連鎖反応増幅フラグメントを解析する。
IPC (5件):
C12N 15/09 ZNA ,  C12Q 1/68 ,  G01N 33/15 ,  G01N 33/50 ,  G06F 17/30 170
FI (5件):
C12Q 1/68 A ,  G01N 33/15 Z ,  G01N 33/50 Z ,  G06F 17/30 170 F ,  C12N 15/00 ZNA A
Fターム (33件):
2G045AA35 ,  2G045AA40 ,  2G045BB60 ,  2G045DA14 ,  2G045FB01 ,  2G045FB02 ,  2G045FB05 ,  2G045JA01 ,  4B024AA11 ,  4B024CA04 ,  4B024CA12 ,  4B024DA06 ,  4B024FA02 ,  4B024GA11 ,  4B024HA09 ,  4B024HA12 ,  4B063QA01 ,  4B063QA18 ,  4B063QQ42 ,  4B063QQ53 ,  4B063QR14 ,  4B063QR55 ,  4B063QR62 ,  4B063QS16 ,  4B063QS25 ,  4B063QS34 ,  4B063QX07 ,  5B075ND02 ,  5B075ND20 ,  5B075NK37 ,  5B075PR06 ,  5B075QM08 ,  5B075UU19

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